女神のチョンボで大変な事に

よっしい

第273話 一方的な展開

俺はまともな勝負をする気はなかった。

このじいさんがどう思っているかは知らないが、こっちがわざわざ海に入って戦うとか、する必要ないだろう?

なので、俺は船を出し、それに乗り・・・・以前の戦いで思う所があったので、小型の船を用意したのだが・・・・魔石に魔力をこめ、空を飛ぶ。
そして・・・・一方的に魔法を打ちまくる。

風魔法でシーサーペントを切り刻み、その切り口を火魔法で焼く。
さらに・・・・収納カバンから、消波ブロックを取り出しながら落下させ、シーサーペントに当てる。

今回は、尻穴に刺さる事も無く、見事シーサーペントの胴体にぶつかる。
そのまま沈んでいくシーサーペント。

もはや一方的な展開。

シーサーペントも、俺がリヴァイアサンとの戦いを見ていただろうから、同じ戦法で戦うのは、充分考えていたのだろうが、全く対策をしていなかったようだ。

暫くして・・・・海面が真っ赤に染まり、シーサーペントが現れた。

【む・・・・無念・・・・分かってはおったが、こうも一方的にやられるとは・・・・これでも儂はシーサーペントじゃ。下位とはいえドラゴンの異種。それをこうもたやすく仕留めるとは・・・・】

「すまんね、俺じゃ海に入っては勝ち目が無いのでな。」

【そう言ってくれると、嘘でも嬉しいのう・・・・其方・・・・済まぬが、姫を頼む・・・・・・姫は・・・・女魔王に狙われておるのだ・・・・まもって・・・・・やっては・・・・】

どうやらここで力尽きたようだ。

オデットはじいと呼んでいたが・・・・別にこの死体、回収して素材として扱ってもいいよな?

【王子さま・・・・ありがとう・・・・じいは満足して逝ったようです・・・・じいの死骸はどうしますか?よければ使ってやって下さい。】

「いいのか?」


【はい、むしろありがたいので・・・・王子さまなら、悪いようにはしないでしょう・・・・】

・・・・素材として使おうとか、オデット的にはどうなんだ?

「有難く使わせてもらうよ?」

俺はじいと呼ばれたシーサーペントの頭をさわり、収納カバンの口を頭に当て、収納する。

何とも言えない気分だな・・・・全く嬉しくないな。

そして、この後は、他のシーサーペントはオデットの指示に従い、港の建築に奔走してくれるようになった。

奔走というか、奔泳?ごめん、めっちゃ嘘字だ・・・・

この後港になる部分は、オデットとシーサーペントが魔法で海水を港に来ないようにし、この間に俺が大量の消波ブロックを投入し、コンクリートの壁を作成、これを隙間なく海に並べ、港部分に海水が入らないようにした。

そして、この間に港を作る。

水が無いので、船着き場にコンクリートで壁を作り、固める。
大型船がやってきてもいいように、かなり深くしてある。

そして・・・・コンクリートが乾き、形が整ったら海水を塞き止めていたコンクリートを除去。

こうして船着き場が完成した。

ちなみに、船着き場の外には、回収したコンクリートを再利用し、防波堤を作り、港に直接大波が来ない造りにした。

貿易とかどうすればいいか分からないが、まあ、備えあれば憂いなし、だ。
作ってなくて後悔したくはないからな・・・・

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