45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしい

第439話 Gの活躍

Side 愚か者

シラカワ領内

「うはは!今日もゲットだぜ!中々あるな?」

先程の愚か者のグループは今、シラカワ領内のとある一角にたむろしていた。

このグループは、ダンジョンで果物を採取している子供から収穫物を奪って、ギルドに売却しているのである。

ギルド職員も、薄々気が付いているのだが、証拠が無く取り締まれていない。

最近領地を実質管理しているジスランに、やっとダンジョンの報告が届いたところであって、領主は未だこの事実を知らない・・・はず。

で・・・この愚か者共は最近調子にのっており、今日は何とカバンごとゲット!早速換金を・・・・

そう思い、ギルドにやって来た訳だが・・・・

「おいねーちゃん!そろそろ俺と付き合えよ?」

「・・・買取でしょうか?」

「つれねえな・・・・まあいい。今日はこんなにあるんだぜ!」

そう言ってどんどん果物を机に置いて行く。

そして・・・件のカバンだ。

そのかばんを愚か者共が開けようとしたが、受付嬢は素早く止める。

「あ!ちょっと待って??そのかばん・・・・どうしたのですか?」

「あ?何言ってんだ?」

「そのかばんは・・・・最近此処によく果物を持ってきてくれる、子供のですよね?」

「あ?何言ってやがんだ?俺様のだぞ!」

「そうですか・・・ですが、そのかばんは・・・・ギルドで貸し出しているのですよ?カバンの底にナンバーが記載してあるのはご存じですか?」

受付嬢は愚か者共に説明していく。

「あ?何だと・・・そんなのカバンにあるのか?」

愚か者共がカバンを調べている間に、受付嬢は同僚にギルド長を呼ぶように頼んだ。

あーだこーだと数人で調べるが・・・・

そんなものは見当たらず・・・・

「ははは!ないぞ?」

「・・・・それはそうでしょう・・・・カバンの中に記載してあるのですから。」

この頃には、周囲に不穏な空気が流れていく。

そして、いつの間にか一人のおじさんがやってきていた。

「周りの人を避難させておいて。それと・・・・ギルド長にはお仕置きタイムと伝えておいて?」

「は・・・はい!」

受付嬢は奥へ・・・全員引き上げる。

で・・・異常に気が付いた愚か者どもは・・・

「あ・・・兄貴!何だか様子が変ですぜ?」

「あ?・・・つうかなんだおっさん?」

「やあ・・・・そのかばん、どうするつもりでしょうか?」

「おっさんの知ったこっちゃねえぜ!」

そう言ってそのおっさんは蹴り飛ばされました。

「ぐはっ!」

・・・・飛ばされたのはシラカワ 公爵・・本人。

「おっさんの分際で俺らに口を利くんじゃねえ!」

          

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