え?ボクが英雄?

よっしい

第106話 ダンジョンを出たけれど

「うわ・・・眩しい・・・・」

外は日差しがきつく、眩しかったです。

「誰もいないね・・・・」


フェンがそう言うので、周りを見ると・・・・誰もいないね?

「うん、そうだね、誰もいないね?というか僕は、何してたんだっけ?何でダンジョンに居たんだっけ?」

「フェン覚えてないよう・・・・」

「だよねえ?じゃあ一度、学院に戻ろっか?」

こうして僕とフェンは学院に戻ったんだけど・・・・

・・・・
・・・
・・



ワワラドナ王国国立魔道学院

あれ?なんか様子が変だよ?

様子というか・・・・雰囲気?

街の雰囲気もそうなんだけどね・・・・

何かこう・・・・お通夜?見たいな・・・・

そうそう、喪に伏している?という感じ?

【そうだね、誰か大事な人が亡くなったのかもね?】

あ、やっぱりそう思う?

・・・・なんだろう・・・・急に心臓がどきどきしてきちゃったよ・・・・


僕が門を通過し、生徒たちは・・・・いない?授業中だったかな?

じゃあ何で僕はダンジョンに居たのかな?全く思いだせないな?


院長先生に確認しに行こう?


そして僕は院長室?って言うのかな?部屋をノックしたんだけど・・・・誰もいない?

念の為もう一度ノックしたら・・・・あ、誰かいる?

「・・・・何の御用でしょうか?」

「・・・・あの・・・今忙しかったかな?僕何故かダンジョンに居て・・・今戻ってきたんだけど・・・・様子が変だし・・・・フロリーナさんに聞いた方がいいと思ったんだけど・・・・」

・・・・反応がない・・・・

「すいません・・・出直しますね・・・」

僕さぼっちゃってたのかな?怒ってる?

僕は部屋を後にし、歩き始めたんだけど・・・・勢いよくドアが開いて・・・・

「へ・・・ヘルト?!あなたヘルトなの?そうなのね!」

僕は驚いて振り返ると・・・・やつれはてて、お顔が・・・あんなにお綺麗なお顔が・・・・見る影もないほどに酷い有様・・・・しかも明らかに痩せ細ってる・・・・そんなフロリーナさんが其処にはいて、僕を抱きしめてくれた。

「ああ・・・・生きていたのね・・・・よかった・・・ヘルトはあの悪魔にどこかここでない場所、時間に飛ばされたって聞いていたから・・・ヘルトもてっきり死んだものかと・・・・」

・・・・えっと?どういう事かな?

【あなた悪魔に恨まれてたみたい・・・悪魔の依り代にだけどね?神と名乗る誰かにそう聞いたわ?】

ごめん姉さん、さっぱりわからない・・・・

【だよね?私もわかんないんだよね?それより目の前の女性、慰めてあげたほうがいいよ?】

・・・・お姉さんとの会話ができたけど、そこで途切れて・・・・僕はフロリーナさんから少し・・・・お顔が見えるようにする。

「フロリーナさん、えとね、ごめんね?僕気が付いたらダンジョンに居たんだ。追加層だったから、そのまま攻略して、魔法陣で戻ってきたんだけど・・・・なんでダンジョンに居たのか、さっぱり思い出せないんだ・・・・」

フロリーナさんにそう言うと、泣きながらもう一度抱きしめてくれる。何だか僕も、もらい泣きしそうだよ。え?フェン何?僕泣いてるって?あれれ・・・?本当だ・・・・

          

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