え?ボクが英雄?

よっしい

第91話 私はどうやら、この人達の家族らしいです

ダンディなおじさんの、顔が歪みます。


「あなた、無理はしないで・・・・限界まで酷使されているのですから・・・・」

女性からは見えているようです。

「む・・・・・うう・・・・・認識疎外・・・・ヘルト・・・・もっと・・・・」

やはり認識疎外とかのステータス表記の阻害が成されているようです。

「だが・・・・こうすれば・・・・・・・」


「あなた!いけません!触媒をここで発動しては・・・・」

触媒とは何でしょう?


「おおお・・・おおおお!へ・・・ヘルトルーデ!ヘルトルーデ!」

私はその声の大きさに、一瞬ビクッとしてしまいました。

さらに驚いたのが・・・・私が見ているのに、その男性は、突然泣き出したのです・・・・


「おお!ヘルトルーデ!生きていてくれてのか!ありがとう・・・そしてすまない・・・・助けに行けてやれなくて・・・・あの後、小舟が何そうか漂流していたのだが・・・・運悪く、後を追っていた帝国に発見されてなあ・・・・結局生き残った全員が、連れていかれたよ・・・・そして私は、このスキルのせいで、毎日限界まで酷使され・・・・家族は、私がよからぬことを考えないように、人質さ・・・・すまん・・・子供一人守れぬ父親で・・・・」

・・・・えっと、これはどういう事でしょうか?
私がこの人の娘なのでしょうか?

そして、えっと?戦争に負けて?逃げている途中に船が沈没?小舟で逃げるも私は船に取り残され?さらに小舟は後を追ってきた帝国?この国の事でしょうか?に捕まり囚人ですか?

よく分かりませんが・・・・家族なのですか。実感が湧かず申し訳ありません。

「あなた・・・・本当にヘルトルーデなの?」

「間違いない・・・ヘルトルーデ・マッセリンクと出ている・・・・年齢が13なのは気になるが・・・・どうやら次元のはざまに放り投げられたようだ・・・・少し時間軸がずれているようだ・・・・あと230時間?何だこれは・・・?」
凄いですね。残り時間?230時間と・・・数分ですね・・・・

触媒とは何でしょうか?何やらすごい才能みたいですが。


「それと・・・その男の子だが・・・・フェンリルが人化した姿のようだ。」

え?この子フェンリル?・・・ってフェンリルって何でしょう?よく分かりませんが、だからフェンなのでしょうか?

「ねえあなた、フェンリルって言うの?」

「え?違うよ?フェンの名前はフェン!僕の種族だよ、フェンリルって。」

種族って何でしょう?

「えっと・・・・よく分からないのだけれど・・・人化?元の姿があるのかしら?」

「うん!見る?マスターもふもふ大好きだよね?」

「もふもふ?」

「うん!フェンの毛ざわりすごく気持ちいいってマスターいつも言ってるよね!毎回涎が・・・・でも、浄化して暮れるからいいんだ!」

涎?それと浄化?よく分からない事だらけです。

「じゃあ戻るよ!」



私は少し違和感を感じましたが・・・・目の前には、真っ白な毛並みの・もふもふが・・・・

「きゃー!可愛い!抱いていい?」


『いいよ!』

あれ?何か頭に直接響いてくる感じ?

早速抱きっ!

ナニコレ・・・・凄い・・・・もう・・・駄目・・・・埋もれちゃう・・・・

もふもふは正義!うん?何でしょう今のは?

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