え?ボクが英雄?
第90話 これでは囚人扱いですね
「ここに入っていろ。」
「きゃっ!いったーい・・・もっと女性は大事に扱わないと、将来モテないよ?」
「・・・・大きなお世話だ、まだ胸もない奴に言われたくない!」
酷い捨て台詞と共に、兵士さんは去ってしまいました。
それにしても・・・・まさか放り投げるとは・・・・痛いですよ!
「マスター、いたくない?」
「フェンさん、大丈夫ですよ?フェンさんこそ大丈夫かしら?」
「うん・・・・フェンは頑丈だから、あんなのでは怪我しないよ!」
フェンさんは頑丈なようです。そして、ここは・・・・快適とは言えませんね・・・・牢獄でしょうか?
寝台?はありますが、おしっこは何処でするのでしょう・・・・?あ…床に穴があいてますね・・・・まさかの、野ざらしですか?
女の子が・・・・あんな所でで用を足さないといけないのですか?酷いです・・・・
典型的な鉄格子の牢ですが・・・・向かいと、そのろ両隣りにも誰かいますね・・・・
私はじっと見ます。
1人は・・・・30代半ばでしょうか?
元はいい服だったのでしょうが、随分傷んでいますね。
顔も、すっかり痩せてしまってますが、知的な雰囲気の、素敵なおじさんといった感じです。
両隣の人は・・・・子供でしょうか?
私と同じぐらいの女の子?それに、反対側は・・・・少し大きな男の子でしょうか?
すると・・・・
「聞こえますか・・・?」
細い女の人の声がする。
何だか懐かしい、そんなお声。
「・・・・聞こえていますよ。どなたでしょうか?あ、私は記憶を失っていて、名前が分からないのです・・・・」
「そうですか、お可哀想に・・・・私はマリスカ・マッセリンクです。貴女の場所からは見えないでしょうが・・・・正面に居るのは、私の夫、エルチェ・マッセリンク、男の子はカスペル、女の子はマデロンですわ。」
「あ、これはご丁寧にありがとうございます・・・・えっと、先ほど連れてきて頂いたでいいのかしら?兵士の人が鑑定持ちで、私の事を調べて頂いたようで・・・えっと確か・・・・ヘルトと呼んで・・・・ヘルトルーデ嬢と後から言い直していました。私の事でしょうか?」
そう言った瞬間、力尽きてうなだれていたと思っていた男性が、突如顔を上げ・・・・
「ヘルトルーデだと・・・・だって・・・・何で・・・・」
「あなた、いけません。もう力は残っていないでしょ?えっと・・・・わたしから見えないのが残念だけれど・・・・その・・・ね、ヘルトルーデという女の子はね、5年前に私達はこの地を脱出しようとしたのだけれど、その後生き別れに・・・・船が沈没して、その時にヘルトが取り残されてしまって・・・・」
女の人はすすり泣きをしているようだ・・・
「お母さん・・・・でも・・・・15歳には・・・その・・・見えないよ?」
「ごめんなさい・・・他人の空似かと・・・私は13歳だそうです・・・・」
「いや待て・・・・今調べる・・・・私は鑑定持ちだから・・・待ってくれないか・・・・」
暫らくこの素敵なおじさんを見つめる。
なんとなく、親しみを感じます。
「きゃっ!いったーい・・・もっと女性は大事に扱わないと、将来モテないよ?」
「・・・・大きなお世話だ、まだ胸もない奴に言われたくない!」
酷い捨て台詞と共に、兵士さんは去ってしまいました。
それにしても・・・・まさか放り投げるとは・・・・痛いですよ!
「マスター、いたくない?」
「フェンさん、大丈夫ですよ?フェンさんこそ大丈夫かしら?」
「うん・・・・フェンは頑丈だから、あんなのでは怪我しないよ!」
フェンさんは頑丈なようです。そして、ここは・・・・快適とは言えませんね・・・・牢獄でしょうか?
寝台?はありますが、おしっこは何処でするのでしょう・・・・?あ…床に穴があいてますね・・・・まさかの、野ざらしですか?
女の子が・・・・あんな所でで用を足さないといけないのですか?酷いです・・・・
典型的な鉄格子の牢ですが・・・・向かいと、そのろ両隣りにも誰かいますね・・・・
私はじっと見ます。
1人は・・・・30代半ばでしょうか?
元はいい服だったのでしょうが、随分傷んでいますね。
顔も、すっかり痩せてしまってますが、知的な雰囲気の、素敵なおじさんといった感じです。
両隣の人は・・・・子供でしょうか?
私と同じぐらいの女の子?それに、反対側は・・・・少し大きな男の子でしょうか?
すると・・・・
「聞こえますか・・・?」
細い女の人の声がする。
何だか懐かしい、そんなお声。
「・・・・聞こえていますよ。どなたでしょうか?あ、私は記憶を失っていて、名前が分からないのです・・・・」
「そうですか、お可哀想に・・・・私はマリスカ・マッセリンクです。貴女の場所からは見えないでしょうが・・・・正面に居るのは、私の夫、エルチェ・マッセリンク、男の子はカスペル、女の子はマデロンですわ。」
「あ、これはご丁寧にありがとうございます・・・・えっと、先ほど連れてきて頂いたでいいのかしら?兵士の人が鑑定持ちで、私の事を調べて頂いたようで・・・えっと確か・・・・ヘルトと呼んで・・・・ヘルトルーデ嬢と後から言い直していました。私の事でしょうか?」
そう言った瞬間、力尽きてうなだれていたと思っていた男性が、突如顔を上げ・・・・
「ヘルトルーデだと・・・・だって・・・・何で・・・・」
「あなた、いけません。もう力は残っていないでしょ?えっと・・・・わたしから見えないのが残念だけれど・・・・その・・・ね、ヘルトルーデという女の子はね、5年前に私達はこの地を脱出しようとしたのだけれど、その後生き別れに・・・・船が沈没して、その時にヘルトが取り残されてしまって・・・・」
女の人はすすり泣きをしているようだ・・・
「お母さん・・・・でも・・・・15歳には・・・その・・・見えないよ?」
「ごめんなさい・・・他人の空似かと・・・私は13歳だそうです・・・・」
「いや待て・・・・今調べる・・・・私は鑑定持ちだから・・・待ってくれないか・・・・」
暫らくこの素敵なおじさんを見つめる。
なんとなく、親しみを感じます。
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