え?ボクが英雄?

よっしい

第75話 色々勉強しているうちに、2年目が終わろうとしていた

「あれから1年が経ちました。再びダンジョンでの試験があります。」

フロリーナさんが皆の前でそう言う。

「今回は、今後我が国で、いずれ王になるべき方も卒業試験に臨まれます。ですが、何があるか分かりません。しっかりと気を引き締めて挑んで下さいね。」

・・・・そうか、あのよく分からない王子さまもいよいよ卒業か。来年はフィンも。僕はもう2年学ぶのかな?
先生達は、もうそれほど学ぶ事もないのでは?と言ってくれてるけれど。
だけど僕はまだ攻撃魔法が得意じゃないと言うか、苦手。何かを作り出すことに寄与する魔法はかなり上達してるって言うのにね?

そんな中、パーティを再びどうするかとなったのだけど、結局、僕達は前回と同じメンバーで大丈夫、となったんだ。

いいのかな?

まあ、あれは6年生に適用される?6年生5人では駄目という事なので、今4年の僕には関係ない?らしい。

だから、今回も僕とフェン、カトレインとフィン、フィンの従者、この5人になったんだ。

ヘルブラント王子はどうするのかな?あ、そうか、ヒメテルトさんか、ファネッサさんがいれば問題ないんだっけ?それは第二王子も一緒だね。あ、結局第二王子って名前なんだっけ?

しかも、この第二王子とかっていうのも、あくまで王様の嫡男、つまりヘルブラント王子のお父さん、この人の子供という意味で、王族自体はこの王子さまのお父さんの兄弟の子供なんかは、従兄弟になるから、他にもこの学院に居るはずなんだけどね。どうやら王位継承順位が低い?ので、あまり目立たないみたい。

そうなんだ、いるんだね、きっと。

「ヘルト!またよろしくね!」

「うん、よろしく、カトレイン!」

カトレインはここ1年で背が伸びて、僕より背が高くなっちゃった。何で僕は背が低いままなんだろう?

「ヘルトはヘルト、いいじゃないか低いままでも。」

「うう・・・・それ慰めになってないよ?フィン。」

「そうかい?まあ、ヘルトとダンジョンは、最近なかったからね、油断しないように気をつけよう!それに、今回はフェン、君には自重してもらいたいね?」

「じちょうってなに?」

「そうだなあ、まあ、今回の場合、ボス部屋のドアを開けないでほしい、って事かな?」

「ええ?何でえ?」

「5層のボス部屋に、本来ドラゴンは出ないのだよ?だけどフェン、君が開けちゃうと、間違いなくドラゴンが出てしまう。それでは試験の意味がないからね、分かってほしいんだ。」

「ぶー!ドラゴンのステーキ食べたかった!」

「それはまあ、ヘルトのカバンにまだ入ってるだろうから、後で焼いてもらったら?」

「ええ?まだマスターのカバンに入ってるの?」

「え?うん、入ってるよ?」

(最近は空間魔法も使えるようになってきたから、カバンだけではなく、僕にしまってるけどね。まあ、まだ言わなくていいだろう。)

こうして、再び試練に向かう事になったんだ。

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