え?ボクが英雄?

よっしい

第50話 お昼を食べに、食堂へ

さあヘルト卿、わが学院へようこそ。歓迎いたしますわ。」

フロリーナさんがにこやかに話しかけてくれる。

僕は、目の間に立っている建物を見て。

気が付いたら到着してて、馬車から降りたそこは、一言で言えば、大きい。

凄く立派な建物が、そこかしこにあって、お庭も広く、ゆったりした雰囲気があるかなあ。

朝出発して、今は、お昼?

お庭や、一寸腰掛ける場所で、僕と同じぐらいの年齢の生徒さん?達が何やら楽しげに話しながら、何かを食べてる。

あ、そう言えば、おなかすいちゃったね。


すっかりフェンを忘れてた。いけないいけない。

一度馬車に戻り、フェンを起こしてあげる。

「フェンそろそろ起きてね。もう着いたよ。」

「ふはあぁ、あぁますたあぁおはよーござーまーす。ふああぁ。」

寝ぼけてるフェンも可愛いね。

「フェン、着いたから、また人の姿になってね。」

「ええ?もう着いちゃったの?もしかして近かったの?フェンすっかり寝ちゃってたから、気が付かなかった!」

フェンが人の姿になって、元気よく馬車から降りる。

「わ!何このお家、大きい!」

フェン、それはお家じゃないよ?勉強をする場所だからね?

「ねえねえマスター?フェンお腹ぺっこぺこ!お肉食べよ?」

「お肉はまあ、置いといて、お腹はすいたよね!」

うんもうフェンじゃないけどお腹ぺっこぺこ!

「あら嫌だわ私ったら。ごめんなさいね、もうお昼だもんね。何か食べましょうか。せっかくなので、食堂を案内しましょうね。そこで色々あるので、好きなのを食べていいですよ。」

わーうれしいな!どんなのがあるのだろう。あ、フェン、よだれ。


「フェン、よだれが凄いよ?」


「だってもう我慢できないよ。」


僕達はできるだけフロリーナさんに急いでもらって、食堂と言っていた場所へ到着したんだけど。

「人・・・多い・・・」

僕は思わず後ずさってしまったんだ。だって、あんなに沢山の人、怖いもん。

「おいしそうな匂いがするよ!」

フェンはお構いなしだね。

「さあヘルト卿?行きましょうね。」

怖いけれど頑張って行ってみる。

「フロリーナ学院長、こんにちは!」

すれ違いざま、生徒?がフロリーナさんに声をかける。

「はい、こんにちは。しっかりお食べなさいね。」

「はい、フロリーナ学院長。」

その子は僕をじっと見てく。


で、他の人と、
「ねえ、今の見た?新しい子かな?」

「どうなのかな?随分小さな子だね。まだ10歳になってないんじゃない?」

失礼な。これでも僕は12歳だよ?僕より年下じゃない?そんな子にあんな風には言われたくないなあ。



          

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