完璧な辺境伯のお父様が大好きな令嬢は、今日も鈍感

蓮 怜

14、お父様の仕事場へ

着替え終わってしばらく買ってもらった短剣を振り回していた。
そのあと、夕食を食べるために食堂の席についた。




「エリー、王城の仕事場に来るか?」


そうお父様が声をかけたの夕食の終わりかけだった。


「最近、ライマも王城にいっていて家でも暇だろう?」
「本当に行っていいの?」
「あぁ」
「やったー!!」


お父様は前は、一度も連れて行ってくれたことない王城に連れ行ってくれるなんて!


「いつ??明日?明日?」
「さすがに明日は、無理だから、明後日はどうだ?」
「うん!絶対に約束守ってね!」


とウキウキしながら最後の一口を食べた。






ーーーーーーーー




(ついに来ることができた!)
目の前の王城を見ながら思った。




今日は朝の早い時間から起きていた。楽しみすぎて寝られなかったのだ。
いつも騎士たちが言っている、王城でのかっこいいお父様が見られるなんて楽しみすぎる!と思いながらメイド達に着替えさせてもらいながらワクワクを隠せずにニマニマしていた。
私的には動きやすいドレスが良かったけれど初めての王城ということで気合を入れて着させられた。
お腹がキツすぎる…
そんなことも私の興奮を抑えることなんてなかった。
廊下を走り抜け玄関で私を待っているお父様に抱きつく。


「お父様!早くいきましょ!!」
「そんなに慌てるな、王城逃げはしないよ」
「でも早く行かないと王城にいられる時間が短くなっちゃう」


そう言って私はソワソワと馬車に乗った。


「ねぇ!お父様、王城ってどんなところ?」


何回も聞いた言葉を今日も言った。ここでいつもお父様は「堅苦しいだけのところだ」と返すのだが、今日は「行けばわかる、自分で感じたことが全てだよ」と少し意味深に返した。
その言葉を反芻しているうちにいつの間にか王城についていて馬車をおりた私はお父様と一緒に長い廊下歩いた。


お父様の仕事場は結構歩いたところにあった。国直属の騎士団の奥にあった。うちの屋敷にいるものも王都にいいるときは、王城に行って鍛錬しているらしい。


「あ!エミリア様!!」


うちの騎士が私を見ていった。                                                                                                                      


「おはよう!これから何するの?」


と返すとなぜか騎士はなかなか返さない。そのあとわらわらとうちの騎士達が集まってきて
「エミリア様だ!」とちょっとした騒ぎになったところでお父様の


「何をしているんだ」


といういつもよりも低い声が聞こえた。
その瞬間騎士達は一斉に静かになった。


「この時間は、いつもの鍛錬の時間ではなかったか?」


冷えた芽をしたお父様は言い、騎士達は「申し訳ありません、団長」と綺麗な礼をとりながら言った。
(どうしよう…お父様がカッコ良すぎる…)
強めな語気と圧倒的な威圧感がこちらまで感じるほどだ。
(そんなかっこいいお父様が私のお父様なんて本当に誇らしい)
私は、ずっと見てみたかったかっこいいお父様をみられて非常に満足するのだった。









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