【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~

猪木洋平@【コミカライズ連載中】

199話 1回戦の結果の整理

 メルビン杯の続きだ。
俺たち5人の試合は終わった。
それぞれ勝ちを収めることができた。

 1回戦最後の第8試合は、ジルガが登場した。
ムキムキのおっさんである。

 対戦相手はエルメア。
少しめずらしい女性の武闘家だ。
どうやら初級の武闘家だったようである。
あっさりとジルガに負けていた。

 ジルガの力量は確かだ。
前回のガルハード杯1回戦では、アイリスに勝っていた。
2回戦ではミティに負けていたが、あれはジルガが正面勝負にこだわったためだ。
ジルガがからめ手を使っていたら、ミティに勝っていた可能性もあっただろう。

 さて。
これで、1回戦の試合全てが終了した。
勝者を○、敗者を×と表記して試合結果をまとめてみよう。


○Aブロック1番、タカシ。
×Aブロック2番、ミッシェル。
○Aブロック3番、アイリス。
×Aブロック4番、ババン。

○Bブロック1番、ミティ。
×Bブロック2番、レナウ。
○Bブロック3番、エドワード。
×Bブロック4番、ギムル。

○Cブロック1番、モニカ。
×Cブロック2番、ハルトマン。
○Cブロック3番、ギルバート。
×Cブロック4番、カルロス。

○Dブロック1番、ニム。
×Dブロック2番、ビリー。
○Dブロック3番、ジルガ。
×Dブロック4番、エルメア。


 2回戦は、次の4試合となる。
タカシvsアイリス。
ミティvsエドワード。
モニカvsギルバート。
ニムvsジルガ。

 2回戦に残った8人中5人が俺たちミリオンズのメンバーだ。
これ以上ない結果と言えよう。

 他の3人は、知った仲の人ばかりだ。
強敵ぞろい。
心して2回戦に臨む必要がある。

 だがその前に、食事休憩だ。
1時間ほどの休憩時間が設けられている。

 俺、ミティ、アイリス、モニカ、ニム。
5人で近場の飲食店に向かう。
店内に入り、席に着く。
あまり食べすぎると試合に影響するかもしれない。
少なめに料理を注文する。

 しばらくして、料理が運ばれてきた。
食べ進めながら、雑談をする。

「あらためて。無事に全員が1回戦を突破できて、よかったな」

「そうですね! 1回戦で私たち同士がぶつからなかったのもよかったです!」

 ミティがそう言う。
確かに、1回戦では俺たちミリオンズが見事にバラけた。
くじ運がよかったと言えるだろう。

「でも、2回戦ではボクとタカシが闘うことになるね」

「そうだな。お手柔らかに頼むよ」

 俺はそう言う。
あまり勝つ自信はない。
彼女の武闘における戦闘能力は半端じゃないからな。
この1か月の鍛錬により、さらに実力を伸ばしているし。

 しかし、俺もただでやられるつもりはない。
前回のガルハード杯本戦での余興試合では、接戦の末に俺が勝った。
その闘いの前後で、アイリスの忠義度は大きく上がっていた。
 
 加護を付与済みである今は、彼女の忠義度を確認することができない。
加護付与やステータス操作という観点からは、彼女の忠義度を稼ぐ必要性はない。
ただ、忠義度は好感度と似たような側面を持つ。
今回もがんばって勝てば、アイリスの友好度がさらに上がるかもしれない。

「そ、そういえば。タカシに言いたいことがあるんだけど……」

 アイリスが緊張した面持ちでそう言う。
彼女がこういった表情をするのは少しめずらしい。

「なんだ?」

「……んー。やっぱりいいや。試合のときに言うよ」

 アイリスが歯切れ悪くそう言う。
少し気になるが、試合のときに話してくれるのであればそれを待つことにしよう。

 アイリスとの仲は、これまで順調に深まってきているように思う。
彼女の友好度がさらに上がれば、俺のハーレム計画が一歩進む。

 ミティと結婚できたことは間違いなくうれしいことだ。
ミティが悲しむことをするつもりはない。
……が、できればハーレム計画は進めていきたい思いもあるのだ。

 加護の対象者は、現状で5人。
ミティ、アイリス、マリア、モニカ、ニムだ。

 ミティと俺は既に結婚している。
マリアとニムはまだ幼いし、そういう話はまだ早い。
次に結婚するならば、アイリスかモニカだろう。
もちろん、彼女たちがハーレムを許容してくれるのであればだが。

「えーと。俺とアイリスは2回戦で闘うが。他のみんなの相手はだれだったかな?」

「わ、わたしの相手は強そうな男性でした。厳しそうです……」

 ニムがそう言う。

「ああ。ジルガさんだね。ボクは前回闘って、負けたよ」

「ア、アイリスさんが負けた相手ですか。やはり、わたしには厳しそうですね……」

「やってみないとわからないし、がんばろう。私もがんばるよ」

 少し暗い顔をしているニムを、モニカがそう励ます。

「そう言うモニカさんの相手は、ギルバートさんですね。彼もかなり強い人です」

 ミティがそう言う。

「えっ! そうなんだ。まあ、1回戦を見た感じ、強そうだとは思ったけど」

「冒険者ランクもCだし、確かな実力がある人だよ。でも、今のモニカなら勝てない相手ではないと思う」

 俺はそう言う。
モニカは、この1か月の鍛錬でかなり強くなった。
闘気術も使えるようになったしな。

「ボクもそう思う。……でも、ジルガさんやギルバートさんも強いけど、1番厄介なのは……」

 アイリスがそう言って、ミティを見る。

「私の相手のエドワード司祭ですね」

「確かに、エドワード司祭が一番強いかもしれないな。大変な相手だ」

「うん。1か月前のボクとの模擬試合でも、全力ではなかったように思う。ボク自身が強くなってあらためてわかったけど、エドワード司祭の実力はまだまだ底が見えない」

「せめて悔いのないように、全力を出します! あの新技も惜しみなく使うつもりです!」

 ミティがそう意気込む。

「そうだな。ミティのパワーをフルに発揮できれば、可能性はあるだろう」

 そんな感じで情報交換や雑談をしつつ、昼食を食べ進めていく。
昼からの2回戦以降、俺たちは勝ち進んでいくことができるのか。

 まずは、俺とアイリスの試合が待っている。
かなりの強敵だが、全力を出し尽くして勝ちを狙うことにしよう。

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