【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~

猪木洋平@【コミカライズ連載中】

131話 パーティ登録 ミリオンズ結成

 みんなにパーティ名を相談した次の日。
みんなで冒険者ギルドに来た。
モニカとニムの登録情報の更新と、パーティ名の登録を行うためだ。

 受付嬢のネリーに話しかける。

「こちらの2人の職業が決まりました。登録情報の更新をお願いします」

「かしこまりました。では、こちらの用紙にご記入をお願いします」

 ネリーから用紙を受け取る。
モニカとニムが記入する。
モニカは武闘家、ニムは土魔法使いだ。

 2人が記入を終え、用紙を提出する。
ネリーが用紙に目を通す。

「モニカ様は武闘家、ニム様は土魔法使いですね。かしこまりました。……それにしても、お二方とも少し珍しい職業ですね。特にニム様は、その年で土魔法を使えるとは。タカシさん、将来有望な新人を見つけましたね」

 冒険者は剣士が多い。
次いで、弓士、槌士、槍士あたりが多い。
武闘家は少し珍しいようだ。
ゾルフ砦は武闘の名地だったため武闘家が多かったが、ラーグの街では確かにあまり見ない。

 また、魔法使いもやや珍しい。
初級の魔法までであれば使える人も少なくないので、激レアというほどではないが。
中級の範囲魔法を使えるようになれば、Cランク認定を得やすい。
リーゼロッテやエレナもCランクだった。
10歳と少しのニムが既に初級の土魔法を使えるということは、いずれは中級の範囲魔法を使えるようになる可能性が高い。
確かに、彼女は将来有望な新人と言えるだろう。

 加えて、俺たちにはステータス操作のチートがある。
いずれどころか、あと1か月以内には中級の範囲魔法を使えるようになっているだろう。
さらに言えば、ニムだけではなくミティやモニカも魔法は使える。
ステータス操作の恩恵が及ぶ加護持ちで固めた俺たちのパーティの成長速度は、規格外だ。

「そうですね。才能のある2人に出会えてラッキーでした。俺も2人に負けないようにがんばります」

 もちろん、ネリーにはステータス操作のことを話していない。
とりあえずはこんな感じで無難に受け答えをしておく。

「タカシさんなら、だいじょうぶですよ。短期間でCランクになった期待の新星ですから」

 ネリーがそう言う。
短期間でCランクに上がったことにより、俺に対するハードルが上がってしまっている気がする。
チートがあるから今後も何とかなるだろうが。
プレッシャーで少し胃が痛い。

「あと、パーティ登録もしたいと思うのですが」

 俺はそう言う。

「かしこまりました。では、こちらの用紙にご記入ください」

 ネリーからパーティ登録用の用紙を受け取る。
パーティ名の記入欄の他、パーティメンバーに関する記入欄もある。

 個人として登録した時に記入したのは、ファーストネームと職業だった。
今回のパーティ登録用紙には、ファミリーネーム(名字)の記入欄もある。
あと、パーティ内での役割や、冒険者として活動する目的の記入欄もある。
結構細かい。
なんか、就職活動の履歴書や面接カードみたいだな。

「個人の登録時より、いろいろと追加記入の項目があるのですね」

「パーティとなると、護衛依頼など信用に関わる依頼が増えてきますので」

 なるほど。
それもそうか。

「パーティ内での役割というのは、具体的にはどのようなことを書けばよいのでしょうか?」

「まず、リーダーは必ず記載してください。サブリーダーもできれば決めてください」

 ネリーがそう答える。

「はい」

「あとは、冒険者以外でも活動されている方は、それを記載したりしますね。神官、商人、薬草調合師、料理人など……」

「えっ。それだと、ボクは職業も役割も神官になるんだけど」

 傍らで聞いていたアイリスがそう言う。
確かにそうなる。

「ええっと。これを機に、職業を変更されますか?」

 ネリーがそう言う。

「うーん。そうだね。じゃあ職業を武闘家に変更しようかな」

「かしこまりました」

 ネリーがアイリスの職業変更の処理をする。

「……話を戻しましょう。神官や商人など他の活動されていない方は、戦闘員と記載している方が多いですね。リーダー以外は全員戦闘員、なんてパーティも多いですよ」

 まあそうなるか。
冒険者のほとんどは、魔物狩りや護衛依頼で稼ぐ。
主に必要となるのは戦闘員だ。
パーティに神官や商人がいるのは少し珍しいのだろう。

「なるほど。……あと、冒険者として活動する目的という記入欄もありますが、これは?」

「そのままの意味です。ほとんどの方はお金と記載されます。未知の場所に行ってみたいとか、名声を得たいとかでもいいですよ」

 俺の目的はなんだろう?
最終目的は、幸せな人生を送ることだ。
そのためには、30年後の世界滅亡の危機を回避しなければならない。
世界滅亡の危機を回避するためには、加護付与を駆使して有能な味方をたくさん得ておいたほうがいい。
加護を付与するためには、忠義度を稼ぐ必要がある。

 忠義度を稼ぐ上で役に立つのは、金銭、世間の評判、戦闘能力などだ。
冒険者活動は、その3つを得るのに適しているので、俺は冒険者として活動しているわけだ。
俺が冒険者として活動する目的は、金稼ぎ、世間の評判を高める、戦闘能力の向上の3つと言っていいだろう。

 ネリーから聞いた話を元に、みんなで記入を進める。
今更だが、みんなの名字は今初めて知った。
こっちの世界では、あまり名字を使わないんだよな。

 俺の名字はどうするか?
これは問題ない。
こんなこともあろうかと、ミティとアイリスに、このあたりで違和感のない名字を相談しておいたのだ。
本名をもじった名字だ。


 パーティ名:ミリオンズ

 タカシ=ハイブリッジ
役割:リーダー
職業:魔法剣士
目的:富、名声、力

 ミティ=バーヘイル
役割:サブリーダー、鍛冶師
職業:槌士
目的:タカシと生涯をともにすること

 アイリス=シルヴェスタ
役割:神官
職業:武闘家
目的:立派な武闘神官になれるよう成長すること

 モニカ=リシャス
役割:料理人
職業:武闘家
目的:食の探求、食の都の訪問

 ニム=ラスカル
役割:戦闘員
職業:土魔法使い
目的:お金稼ぎ


 こんな感じになった。
改めて見ると、前衛のアタッカーに偏り気味のパーティだ。
前衛のタンク職や、後衛が少ない。

 アイリスは武闘家であり、前衛。
モニカも同じく武闘家で、前衛だ。
アイリスは治療魔法、モニカは雷魔法を使えるが、あくまでサブである。

 ニムは土魔法使い。
基本的には後衛だ。
土魔法は防御に秀でているので前衛もいけるかもしれないが。

 ミティは槌士。
ハンマーで戦う。
投石もできるが、メインは前衛となる。

 俺は火魔法と剣術のどちらでもいける中衛だ。
パーティバランスを整えるのは今後の課題だな。

「記入が終わりました。こちらで登録をお願いします」

 記入用紙をネリーに提出する。

「承りました。……ミリオンズですか。良い響きの名前ですね。このパーティメンバーですと、パーティとしてのランクはDランクとなると思います。正式な承認は数日後となりますが」

 ネリーがそう言う。

「そうですか。ちなみに、パーティランクの基準はどのようなものでしょうか?」

 俺はネリーにそう尋ねる。

「厳密な基準は公表していません。目安としては、Cランク3人以上でCランクパーティ、Dランク3人以上でDランクパーティと思っていただいて問題ありません」

 俺はCランク。
ミティとアイリスがDランク。
モニカとニムがEランクだ。

 俺たちのパーティは、Dランク3人以上の条件は満たしている。
Dランクパーティ以上なのは間違いない。

 Dランク2人とEランク2人で、実質Cランク2人分という換算にはならないようだ。

「Cランクパーティとして認定されるにはどうすればよいのでしょうか?」

 忠義度稼ぎのために、できればパーティランクは上げていきたい。

「そうですね……。各個人のランクを上げると同時に、パーティとしての実績を積んでいくのがいいと思います」

「個人のランク上げですか」

「はい。Cランクパーティの査定時には、Eランクのメンバーは、実質的にほぼ査定に含まれません。荷物持ち程度の評価となります」

「ふむ。それはなぜ?」

「パーティランクの基準の1つは、パーティが損害なしで狩れる魔物の強さです。例えば、Eランクが20人以上いればCランクの魔物を倒せる可能性がありますが、パーティに損害が出る可能性が高いです。冒険者ギルドとしてはギルドメンバーにはケガなく長く活躍していただきたいので、低ランク多人数のパーティのランクは安易に上げないようにしているのです」

 なるほど。
そういうことか。

「ミリオンズがCランクパーティを目指すには、まずはモニカ様とニム様がDランクになり、戦力として査定されるようになることが重要となります」

「足手まといにならないよう、がんばらないとね」

「が、がんばります!」

 モニカとニムがそう意気込む。

「パーティとしての実績が十分あれば、お二人がDランクに昇格したタイミングでCランクパーティに昇格できる可能性も少しあります。Cランク1人とDランク4人でCランクパーティの認定を受けた前例はありますので」

「もしそのタイミングでCランクパーティに昇格できなければ?」

「改めて、各個人のランクを上げると同時に、パーティとしての実績を積んでいくしかないですね」

「なるほど。よくわかりました。ありがとうございます」

 長々と質問してしまった。

「いえいえ。ミリオンズの皆さまには期待しています。ご活躍をお祈りしていますね」

 パーティ登録の処理が終わり、疑問点も解消できた。
冒険者ギルドを後にする。

 ……ん?
視界の隅で何かが点滅している。
新しいミッションのようだ。
後で確認しておこう。



レベル17、タカシ=ハイブリッジ
種族:ヒューマン
役割:リーダー
職業:魔法剣士
ランク:C
HP:127(98+29)
MP:160(64+96)
腕力: 97(53+17+27)
脚力: 90(50+15+25)
体力:133(58+17+58)
器用: 73(56+17)
魔力:120(60+60)

武器:紅剣クリム
防具:アイアンアーマー、アイアンシールド

残りスキルポイント25
スキル:
ステータス操作
スキルリセット
加護付与
異世界言語
剣術レベル4
格闘術レベル1
回避術レベル2
気配察知レベル2
気配隠匿レベル1
視力強化レベル1
MP強化レベル3
腕力強化レベル1
脚力強化レベル1
体力強化レベル2
魔力強化レベル2
肉体強化レベル3
闘気術レベル3 「開放、感知、集中」
火魔法レベル5 「ファイアーボール、ファイアーアロー、ファイアートルネード、ボルカニックフレイム、火魔法創造 “二十本桜” “バーンアウト”」
水魔法レベル1 「ウォーターボール」
風魔法レベル1 「エアバースト」
治療魔法レベル4 「キュア、ヒール、エリアヒール、リカバリー」
空間魔法レベル3 「アイテムボックス、アイテムルーム、転移魔法陣作成」
高速詠唱レベル1
MP消費量減少レベル2
MP回復速度強化レベル1

称号:
犬狩り
ホワイトタイガー討伐者
ジャイアントゴーレム討伐者
オーガ・ハーピィの盟友
ガルハード杯ベスト16


レベル15、ミティ=バーへイル
種族:ドワーフ
役割:サブリーダー、鍛冶師
職業:槌士
ランク:D
HP:111(85+26)
MP: 64(49+15)
腕力:281(85+26+170)
脚力: 53(41+12)
体力:103(57+17+29)
器用: 51(22+7+22)
魔力: 62(48+14)

武器:ドワーフの戦槌
防具:アイアンアーマー
その他:アイテムバッグ

残りスキルポイント25
スキル:
槌術レベル4
格闘術レベル1
投擲術レベル3
体力強化レベル1
腕力強化レベル4
器用強化レベル2
闘気術レベル3 「開放、感知、集中」
風魔法レベル2 「エアバースト、エアリアルスラッシュ」
MP回復速度強化レベル1
鍛冶術レベル3

称号:
タカシの加護を受けし者
ジャイアントゴーレム討伐者
百人力
ガルハード杯優勝者


レベル17、アイリス=シルヴェスタ
種族:ヒューマン
役割:神官
職業:武闘家
ランク:D
HP:126(97+29)
MP: 68(52+16)
腕力: 78(60+18)
脚力:115(64+19+32)
体力:120(52+16+52)
器用: 91(70+21)
魔力: 65(50+15)

武器:バトルガントレット
防具:レザーアーマー
その他:スプールの首飾り

残りスキルポイント15
スキル:
格闘術レベル4
気配察知レベル1
気配隠匿レベル1
脚力強化レベル1
体力強化レベル2
闘気術レベル4
聖闘気術レベル3
聖魔法レベル1「ウィッシュ」
治療魔法レベル3「キュア、ヒール、エリアヒール」

称号:
タカシの加護を受けし者
ジャイアントゴーレム討伐者
ガルハード杯ベスト16


レベル6、モニカ=リシャス
種族:兎獣人
役割:料理人
職業:武闘家
ランク:E
HP:52(40+12)
MP:26(20+6)
腕力:23(18+5)
脚力:69(30+9+30)
体力:29(22+7)
器用:26(20+6)
魔力:35(27+8)

武器:アイアンガントレット
防具:レザーアーマー

残りスキルポイント0
スキル:
格闘術レベル3
脚力強化レベル2
雷魔法レベル1「スパーク」
料理術レベル3

称号:
タカシの加護を受けし者


レベル4、ニム=ラスカル
種族:犬獣人
役割:戦闘員
職業:土魔法使い
ランク:E
HP:44(34+10)
MP:18(14+4)
腕力:22(17+5)
脚力:20(16+4)
体力:46(25+8+13)
器用:16(12+4)
魔力:21(16+5)

武器:ウッドロッド
防具:レザーアーマー

残りスキルポイント5
スキル:
体力強化レベル1
土魔法レベル2「ストーンショット、ロックアーマー」
栽培術レベル1

称号:
タカシの加護を受けし者


未達成のミッション:

ミッション
竜種を1頭討伐しよう。
報酬:スキルポイント20

ミッション
ガロル村を訪れよう。
報酬:スキルポイント10

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