【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~

猪木洋平@【コミカライズ連載中】

92話 アイリスのスキル強化

 潜入作戦に向けて、できる範囲で準備しておかないと。
1時間後に再集合し、打ち合わせがある。
それまでには、俺、ミティ、アイリスのステータス操作を済ませておいたほうがいい。

 いや待て。
1時間後の打ち合わせで、具体的な作戦内容を聞いてからにするか。
俺、ミティ、アイリスに期待されている役割を把握しておいたほうがいい。

 例えば、俺の火魔法が期待されているのなら、魔法系のスキルを強化する。
接近戦が期待されているのなら、剣術や闘気術、回避術などを強化する。
隠密行動が期待されているのなら、気配察知や気配隠匿のスキルを取得する。

 ミティやアイリスについても、考え方は同じだ。

 とはいえ、基本的なスキル強化の方針は今のうちに決めておいたほうがいいだろう。
作戦の打ち合わせ後、すぐに行動開始となる可能性もあるからな。
あたふたして、スキルを強化しないまま潜入を始めたり、変なスキルを取得したりしてしまってはもったいない。

「アイリス。強化する力の方針は決まったか?」

「うーん……。やっぱりボクの本職は武闘神官だし、格闘術、闘気術、聖闘気術、治療魔法あたりを強化したいかなあ。あとは弱点を補強する体力強化とか」

「なるほど」

「でも、敵地への潜入となると、ちょっと考え直したほうがいいかも?」

「確かにそうだね」

「潜入に役立ちそうなのは、気配隠匿かな? 具体的にはどんな力なの?」

「わからん。名称的には、気配を隠すのがうまくなりそうだが」

 気配隠匿は、俺もミティも取得していない。
名前から推測するくらいしかできない。

「うーん。未知の力を取るのは、少し勇気がいるね。武闘神官としても有用そうな力だし、悪くはないと思うんだけど」

「気配隠匿の取得は俺も検討している。俺が先に取得して、様子を見てアイリスも取得するか?」

 俺には、いざとなればスキルリセットがあるしな。
お試し感覚で取るのなら、俺が適任だ。

「いいの? じゃあそうしようかな」

「うむ」

 俺のスキルの強化方針はまだ検討の余地がある。
気配隠匿のスキルを取得するのがベストなのかはわからない。
だが、もたもた考えすぎていては、アイリスとミティのスキル強化のタイミングを失ってしまう。

 とりあえず気配隠匿のスキルを取得してみよう。
俺のステータス操作画面を開く。
気配隠匿のスキルを選択し、取得する。

 ……ふむ。
なんとなく、気配を薄くする技術を会得したような気がする。
すり足差し足忍び足をしてみる。

「……どうだ?」

「なんとなーく、タカシの気配が薄くなったような気がする。でも思い込みかも?」

「確かに思い込みかもなあ」

「でも、忍び足はうまくなっているんじゃない? もともとがどの程度だったのかは知らないけど」

「もともとは、素人だよ。練習なんかしたことない」

「そうなんだ」

「……で、アイリスはどうする? あんまり参考にならなかったかもしれないが」

「うーん。潜入作戦のためには、思い切って取得したほうがいいのかなあ」

「そうかもしれないね」

 スキルポイントの使い道を慎重に決めるのは大切だが、慎重になり過ぎて肝心なときに使えないのは困る。

「気配隠匿を取得するとなると、格闘術や闘気術と合わせて、6個の力の強化や取得になるね。1個は諦めないといけないのか……」

 アイリスが思案顔になる。

 アイリスには、”5つぐらいの力を取得したり、強化したりできる”と伝えている。
彼女が先ほど候補として挙げていた、格闘術、闘気術、聖闘気術、治療魔法、体力強化に加えて、気配隠匿を取得するとなると、合計で6つのスキルの強化や取得となる。

 消費するスキルポイントを整理しよう。
格闘術レベル2を3に強化するには、10ポイント。
闘気術レベル3を4に強化するには、15ポイント。
聖闘気術レベル2を3に強化するには、10ポイント。
治療魔法レベル1を2に強化するには、5ポイント。
体力強化レベル1を新たに取得するには、10ポイント。
気配隠匿レベル1を新たに取得するには、10ポイント。

 合計で60ポイントの消費となる。
アイリスのスキルポイントは65ポイント残っている。
5ポイントを残し、この6個のスキルを強化・取得することはできる。
ただ、5ポイントしか残らないので、柔軟性が欠けてしまうのは気になるところだ。

「その6個の組み合わせなら、全ての強化や取得ができるよ。ギリギリだけど」

「ほんとう!?」

「その分、次に強化できるまでが長くなってしまうと思ってくれ」

「へえ」

「最初だし、様子見で少し余裕を残しておくのもありだと思う。でも、大切な潜入作戦が控えているし、思い切って使ってしまうのもありだ」

「うーん。タカシはどう思う?」

「かなり難しいところだね。強いて言えば、余裕を残しておいたほうがいいような気もするけど」

「うーん」

「最終判断はアイリスに任せるよ。大切なことだからね」

 アイリスが考え込む。

「……思い切って6個強化しようかな」

 それが彼女の意向なら、それで問題ない。

「わかった。もう強化していいか?」

「まずは、格闘術、闘気術、聖闘気術の3つを強化してもらえる? 残りは潜入作戦の打ち合わせ後にお願いしたい」

「わかった」

 アイリスのステータス画面を開く。
格闘術、闘気術、聖闘気術を強化した。

「……よし、強化した。どうだ?」

「こ、これほどの力が……。今なら何にだって負ける気がしない」

 アイリスが、強化された力に驚いている。

「勝てる! 相手が誰であろうと負けるはずがない! ボクは今、最強の力を手に入れたのだ! ウハハハハー!」

 アイリスのテンションが上がっている。

「手に入れた力に溺れないようにな」

「わかった! 潜入作戦の打ち合わせまで、慣らしておくよ」

 彼女は、その場で格闘術や闘気術の使い勝手を再確認し始めた。
テンションは上がっているが、まあだいじょうぶそうか。


レベル15、アイリス
種族:ヒューマン
職業:武闘家
ランク:E
HP:112(86+26)
MP: 59(45+14)
腕力: 68(52+16)
脚力:103(57+17+29)
体力: 59(45+14)
器用: 78(60+18)
魔力: 56(43+13)

武器:ガントレット
防具:レザーアーマー

残りスキルポイント30
スキル:
格闘術レベル3
気配察知レベル1
脚力強化レベル1
闘気術レベル4
聖闘気術レベル3
聖魔法レベル1 「ウィッシュ」
治療魔法レベル1 「キュア」

称号:
タカシの加護を受けし者
ジャイアントゴーレム討伐者


レベル15、たかし
種族:ヒューマン
職業:剣士
ランク:D
HP:113(87+26)
MP:143(57+86)
腕力: 83(46+14+23)
脚力: 78(43+13+22)
体力:117(51+15+51)
器用: 64(49+15)
魔力:104(52+52)

武器:アイアンソード
防具:レザーアーマー(上)、スモールシールド

残りスキルポイント45
スキル:
ステータス操作
スキルリセット
加護付与
異世界言語
剣術レベル3
格闘術レベル1
回避術レベル1
気配察知レベル2
気配隠匿レベル1
MP強化レベル3
腕力強化レベル1
脚力強化レベル1
体力強化レベル2
魔力強化レベル2
肉体強化レベル3
闘気術レベル3 「開放、感知、集中」
火魔法レベル5 「ファイアーボール、ファイアーアロー、ファイアートルネード、ボルカニックフレイム、火魔法創造 “十本桜” “バーンアウト”」
水魔法レベル1 「ウォーターボール」
風魔法レベル1 「エアバースト」
治療魔法レベル1 「キュア」
空間魔法レベル2 「アイテムボックス、アイテムルーム」
MP消費量減少レベル2
MP回復速度強化レベル1

称号:
犬狩り
ホワイトタイガー討伐者
ジャイアントゴーレム討伐者



未達成のミッション:

ミッション
竜種を1頭討伐しよう。
報酬:スキルポイント20

ミッション
オーガ及びハーピィと和睦しよう。
報酬:スキルポイント20

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