【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~

猪木洋平@【コミカライズ連載中】

88話 レベルアップとアイリスへ加護付与

 巨大ゴーレム戦のあった日の夜だ。
巨大ゴーレム4体を撃破した後は、オーガとハーピィの本隊は引き返していった。

 彼らは何がしたいのだろうか。
いまいちよくわからない。
巨大ゴーレムが撃破されたのが予定外だったのだろうか。
戦力を逐次投入するのではなく一気に畳み掛けていれば、こちらの防衛ラインを突破できていたように思える。
まあ、こちらとしては助かってるわけだが。

 今は、俺、ミティ、アイリスは休憩中だ。
エドワード司祭は、ゾンゲルやビスカチオらと行動をともにしている。
司令官的な役割を担うようだ。
エドワードは、この街からすれば余所者のはずだが。
武闘神官という肩書は、かなりの信用度があるようだ。
ガルハード杯でベスト4まで勝ち残っており、実力も確かだしな。

 エドワードは司令官として行動するため、俺たちとは別行動になる。
アイリスは俺やミティと行動をともにすることになった。
まあ、以前から冒険者として臨時パーティを組んでいるしな。
ある程度の連携もできる。

 今日はビッグニュースがある。
なんと、アイリスが加護付与の条件を満たした。
善は急げ。
さっそく加護を付与しておいた。

 アイリスとは、メルビン師範の紹介で知り合った。
その後、メルビン道場でともに訓練するようになった。
また、冒険者としても臨時パーティを組んで行動をともにしている。
ガルハード杯では余興試合で俺と闘った。
接戦の末に俺が勝利し、アイリスの忠義度は40まで上がった。
そして今日の巨大ゴーレム戦で、とうとう加護付与の条件を満たしたというわけだ。

 忠義度は50は、特に仲のいい夫婦とか、命の恩人レベルだと思っていたが。
思っていたよりも条件は緩いのか?
もしくは、アイリスから俺への感情は、俺が感じている以上に大きいのかもしれない。
自分で言うのもなんだが。

 あと、今日の戦いで、俺とミティのレベルが上がっていた。
ミッションも達成済みになっている。

 スキルポイントがたくさん追加された。
明日以降の戦いに備えて、スキルを強化しておこう。


レベル15、たかし
種族:ヒューマン
職業:剣士
ランク:D
HP:113(87+26)
MP:143(57+86)
腕力: 83(46+14+23)
脚力: 78(43+13+22)
体力:117(51+15+51)
器用: 64(49+15)
魔力:104(52+52)

武器:アイアンソード
防具:レザーアーマー(上)、スモールシールド

残りスキルポイント55
スキル:
ステータス操作
スキルリセット
加護付与
異世界言語
剣術レベル3
格闘術レベル1
回避術レベル1
気配察知レベル2
MP強化レベル3
腕力強化レベル1
脚力強化レベル1
体力強化レベル2
魔力強化レベル2
肉体強化レベル3
闘気術レベル3 「開放、感知、集中」
火魔法レベル5 「ファイアーボール、ファイアーアロー、ファイアートルネード、ボルカニックフレイム、火魔法創造 “十本桜” “バーンアウト”」
水魔法レベル1 「ウォーターボール」
風魔法レベル1 「エアバースト」
治療魔法レベル1 「キュア」
空間魔法レベル2 「アイテムボックス、アイテムルーム」
MP消費量減少レベル2
MP回復速度強化レベル1

称号:
犬狩り
ホワイトタイガー討伐者
ジャイアントゴーレム討伐者


レベル13、ミティ
種族:ドワーフ
職業:槌士
ランク:E
HP: 96(74+22)
MP: 56(43+13)
腕力:241(73+22+146)
脚力: 46(35+11)
体力: 90(50+15+25)
器用: 39(17+5+17)
魔力: 53(41+12)

武器:ウッドハンマー
防具:レザーアーマー
その他:アイテムバッグ

残りスキルポイント40
スキル:
槌術レベル3
格闘術レベル1
投擲術レベル3
体力強化レベル1
腕力強化レベル4
器用強化レベル2
闘気術レベル3 「開放、感知、集中」
MP回復速度強化レベル1

称号:
タカシの加護を受けし者
ジャイアントゴーレム討伐者


レベル15、アイリス
種族:ヒューマン
職業:武闘家
ランク:E
HP:112(86+26)
MP: 59(45+14)
腕力: 68(52+16)
脚力: 74(57+17)
体力: 59(45+14)
器用: 78(60+18)
魔力: 56(43+13)

武器:ガントレット
防具:レザーアーマー

残りスキルポイント75
スキル:
格闘術レベル2
気配察知レベル1
闘気術レベル3
聖闘気術レベル2
聖魔法レベル1「ウィッシュ」
治療魔法レベル1 「キュア」

称号:
タカシの加護を受けし者
ジャイアントゴーレム討伐者


 称号に”ジャイアントゴーレム討伐者”の記載が追加されていた。
スキルポイントと称号以外に、特に変わったところはない。

 ミティのストーンハンマーは、ジャイアントゴーレム戦で壊れてしまった。
ウッドハンマーをアイテムルームに収納していたので、とりあえずそれを渡している。
次に買うときは、金属製のハンマーを買うようにしよう。

 アイリスのレベルは、既に俺と同じ15だった。
これを高いと捉えるか低いと捉えるかは難しいところだ。

 アイリスは、数年以上前より武闘神官見習いとして訓練を積んできたと聞いている。
また、冒険者としての活動も、少しだけ行っていたらしい。

 数年以上の訓練と活動をしてきたアイリス。
2か月前にこの世界に転移してきたばかりの俺。
これで同じレベルである事実をどう考えるべきか。

 訓練ではレベリング効率がイマイチで、レベリングには実戦経験が大切という側面があるかもしれない。
また、レベリング効率の良くなるチートの恩恵を俺が知らずに受けている可能性もある。
まあこのあたりは考えても仕方ないか。

 彼女のステータスは、レベル15なだけあって、バランスよく高い。
ただし、基礎ステータス強化系のスキルを取得していないため、俺やミティと比べると一部見劣りしてしまう部分はある。

 基礎ステータス強化系スキルの補正前の数字同士で比べてみよう。
アイリスのステータスは、俺とミティの中間あたりの数字が多い。
HP、MP、腕力、魔力がそうだ。

 アイリスが抜きん出ているのは、器用さだ。
対人の格闘では、技術を活かして闘っていた。
対魔物でも、的確に攻撃をヒットさせていた。

 脚力も高めだ。
彼女はよく使う大技は”裂空脚”と”砲撃連拳”だが、どちらかといえば裂空脚のほうがよく使われている。
鋭い回し蹴りだ。

 また、ガルハード杯での余興試合では、彼女の聖闘気によって強化された高速移動術に、俺は手も足も出なかった。
正面勝負に誘い込み、最終的には彼女の闘気が切れ、なんとか勝つことができたが。

 彼女は器用さや脚力に優れている反面、体力の数値はやや劣っているようだ。
ガルハード杯の余興試合で俺と闘ったときも、巨大ゴーレム戦も、闘気切れにより彼女は戦闘不能になった。
体力を強化すれば、彼女の弱点はカバーされるだろう。
もしくは、単純に闘気術のレベルを上げるのもいい。
そちらの方法でも闘気量は増えるはずだ。

 彼女のスキルポイントは、75もある。
かなり強化できる。

 彼女のスキルを強化するとすれば、既存スキルの強化に加え、脚力強化や体力強化を取得するのが良さそうか。
しかし、急に強化して、不自然に思われないだろうか。
いや、不自然に思うぐらいならまだいい。
後で説明すればいいだけだ。
怖いのは、使い慣れない新しいスキルの違和感により、明日以降の防衛戦で彼女がケガをしてしまうことだ。

 そう考えると、やはりアイリス本人に加護の説明をしたほうがいいか。
ミティの場合は、無理のない冒険者活動の範囲内で、少しずつスキルを強化してきた。
今回は、防衛戦という差し迫った状況下で、しかもスキルポイント75の強化となる。

 まずはミティに報告と相談をしてみよう。

「ミティ。ちょっといいか? ついてきてくれ」

「わかりました」

 ミティとともに、休憩中の人ごみから少し離れる。

「アイリスが、例の条件を満たした。これで力を強化できるようになった」

「ほんとうですか! それはよかったです!」

 純粋に喜んでくれているみたいだ。
仲間が増えるよ!
やったねミティちゃん!

 まあ、加護付与の条件を満たすには忠義度を上げる必要があるが、それが必ずしも恋愛感情とも限らない。
これは浮気ではないはずだ。

 そもそも、この能力をフルに活用するためには、ハーレムをつくったほうがいい。
ぶっちゃけ、俺が可愛い女の子が大好きなだけではあるが、一応副次的なメリットもある。
世界滅亡の回避だ。
俺がハーレムをつくることにより、世界滅亡を回避できる確率が高まる。
みんなハッピーだ。

 最大限に注意を払うべきは、ミティの感情だ。
ミティに泣かれたりしたら、ハーレムを断念する可能性はある。
ハーレムに未練はあるが、ミティの泣き顔を見るよりはマシだ。

 いずれにせよ、アイリスが加護付与の条件を満たしたとはいえ、俺に恋愛感情をいだいているかはわからない。
ハーレム云々は後回しでいいだろう。

 ただ、彼女とは防衛戦の後も行動をともにしていきたいところではある。
もともと彼女は優秀だ。
武闘神官の見習いで、チートなしでガルハード杯に出場できるだけの実力がある。
治療魔法も使える。

 そこに加護付与によるステータス操作が加わる。
かなり強力な新メンバーとなるだろう。
折を見て、本人やエドワードと交渉しておこう。

「ああ、よかったよ。それで、例の力の件を、アイリスに伝えるかどうか考えているんだ」

「そうですね……。確かに、簡単に打ち明けるような内容でもないですか」

 下手にいろんな人に言いふらしてしまうと、大事になる可能性がある。

「だよね」

「ですが、条件を満たしている以上、みだりに人に言いふらしたりはしないと思います」

「そうかな?」

「あのときの私と同じ感情レベルとすれば、自分で言うのも照れますが、相当に大きな感情です。裏切ったり情報を売ったりはしないでしょう」

 何か照れてしまうな。

「ふむ」

「そもそも、親密さを抜きにしても、アイリスさんのもともとの性格として、それほど悪どいことはしないタイプだと思います」

 まあ武闘神官を目指しているぐらいだしなあ。
世のため人のために働き、弱きを助け強きを挫くタイプだ。

「確かにそうだね。彼女は信頼できる気がする。例の力を、彼女に説明することにしよう」

「それがいいと思います」

 ミティとともに、アイリスのもとに戻る。
さあ、秘密を打ち明けるぞ。

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