面倒くさがり屋の異世界転生

自由人

第18話 初めての共同作業

 とりあえずサナの相手をしていても何1つ進まないので、サクッと仕様変更をやってみることにした。

『サナ、ステータス表示の仕様変更をするからサポートを頼む。今度は断るなよ』

『わかってますって。では【創造】を使ってどの様な仕様変更にするか決めてください』

 とにかく優先すべきは見たい項目の詳細データだよな。思っただけで見れるようにするか。

 タップ方式は傍から見たら何もない所をつついている感じに見えて、それを見た周りの者たちから変人扱いされそうだしな。

『よし、決めた。【創造】』

『では、アクセス開始します』

 接続……終了。
 プログラム解析……終了
 新規プログラム作成……終了
 プログラム挿入……終了
 デバッグ作業……終了
 再起動……終了
 切断……終了
 仕様変更……完了

『マスター、終わりました。確認をお願いします』

『わかった。ステータス』



ケビン・カロトバウン
男性 3歳 種族:人間
職業:年端もいかない子供
状態:普通

Lv.1
HP:5
MP:4
筋力:6
耐久:4
魔力:8
精神:6
敏捷:5

スキル
【言語理解】【創造】【センス】【隠蔽】【偽装】
【剣術適性】【魔法適性】
【身体強化 Lv.1】【属性強化 Lv.1】
【病気耐性 Lv.EX】【魔力操作 Lv.EX】

加護
女神の寵愛
原初神の加護

称号
アキバの魔法使い
女神の伴侶
ゴロゴロの同志



 よしよし……ステータス表示は問題ないな。とりあえず当たり障りのないものから確認していくか。



職業
 職業は職に就いていない場合、その人の状況が表示される。複数の職に就いている場合は全てが表示される。以前就いていた場合は“元”が付く。



 よし、ちゃんと動作しているみたいだな。

『サナ、ちゃんと動作しているようだ。ありがとな』

『デレ期ですか!? デレ期が早くも来たのですか!? いやぁ、私も隅に置けませんねぇ。ソフィーリア様には申し訳ないですが、遠くの妻より近くの彼女ってやつですかねぇ。役得ですなぁ。ムフフ……』

 よし、馬鹿は放っておこう。俺にはやることがあるしな。知らないものをどんどん見ていこう。



【隠蔽】
 見られては都合の悪いありとあらゆるものを隠す。

【偽装】
 事実を偽り曲げて、もっともらしく設らえ装う。

【剣術適性】
 剣を扱うことにおいて補正がつく。剣系スキルを覚えやすくなる。

【魔法適性】
 魔法を扱うことにおいて補正がつく。魔法系スキルを覚えやすくなる。

【身体強化 Lv.1】
 身体を強化し、ステータスに補正がかかる。補正はスキルレベルに依存する。

【属性強化 Lv.1】
 属性魔法を強化し、威力に補正がかかる。補正はスキルレベルに依存する。

【病気耐性 Lv.EX】
 免疫力が高まりあらゆる病気に罹りにくくなる。免疫力はスキルレベルに依存する。

【魔力操作 Lv.EX】
 魔力を操作する技術が高まる。どれだけ魔力を操作出来るかはスキルレベルに依存する。

【Lv.EX】
 Lv.10の段階でさらに精進した者だけが辿り着く境地。限界突破。
 必須……系統の神の加護

女神の寵愛
 ソフィーリアの愛を受け取った者。万能空間へのアクセス権を持つ。成長時にステータス補正がつく。

原初神の加護
 原初の神様からの加護。詳細不明。

アキバの魔法使い
 前世で30年間童貞を貫いた者に与えられし称号。異世界へ行くと【魔法適性】がつく。

女神の伴侶
 ソフィーリアと結婚した証。【女神の寵愛】とセットで相乗効果を生む。その効果は未知数。

ゴロゴロの同志
 原初の神様が理解者がいたことによる嬉しさで押し付けた称号。ゴロゴロするだけで回復量が増す。



『マスター、どうですか? なんか段々と険しい表情になっていってますが』

『いやな、途中までは良かったんだが、称号の辺りで変なのが混じっててな。大体予想のつくものと全く身に覚えのないものがあってだな、不名誉な称号が1番目に表示されていてイラッときたのさ』

 特典がつくのはありがたいが、前世のことを今世の称号欄に入れるかね? 寧ろ【創造】持ってる時点で、特典もあってないようなものだし。称号名のせいでありがたみがだだ下がりだ。

『どんな称号なんですか?』

『言わない。それ以外なら教えても問題ないが』

『では、言える範囲でいいので教えてください。他にもわからないことがあれば答えられるかも知れませんし』

『原初神の加護って何だ? 何でついてる? 粗方予想はつくが』

『効果は不明ですね。そもそも原初の神様が、加護をつけること自体が異例です。余程気に入られたんだと思いますよ。基本的に無関心ですから。加護をつけたのも初めてじゃないですか? 前例がないですし』

 とすると、やはりゴロゴロに共感したことが原因か? 称号についてるし。

『あと気になるのは、Lv.EXの条件に系統の神の加護ってあるんだが、系統の神の加護って何だ?』

『それは、簡単ですよ。剣術だったら剣術神の加護って感じです。何のスキルがEXになってるんですか?』

『【病気耐性】と【魔力操作】の2つ。【魔力操作】は産まれて暇だったからずっと鍛錬しててLv.10になってても驚かないんだが、【病気耐性】は意味がわからん。健康法なんて自慢じゃないが試したことないぞ。面倒くさいし』

『おそらく【病気耐性】はソフィーリア様からの特典だと思います。転生特典を貰ってるはずですから』

『あぁ、そういえば言ってたな。色々付けるって。じゃあ、身に覚えのないものはソフィが付けてくれたものか。かなり大盤振る舞いな感じもするが』

『余程愛されているんですね。妬けてきます。予想ですが原初の神様は神々の頂点に立つお方ですから、その加護を持っているだけであらゆるスキルの限界突破が可能かと。ソフィーリア様が与えた場合Lv.10がMAXになりますから』

 原初の神様すげえんだな。ゴロゴロしてるイメージしかないが。今度また教会に行くことがあったらお祈りでも捧げようかな?

 これでようやくステータスの確認はできたし、とりあえず今のところは満足だな。

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