俺の恋愛を妬んで邪魔するアンチどもをぶっ◯すマンが俺って話

カイガ

9話:死ぬ程後悔させてやる



 その野蛮な集団は、家に強襲するなり壁を蹴ったり、家具を壊して回ったりして暴れ出した。
 さらには両親を見た瞬間、凶器を振り回して危害を加えに出た…!
 
 …と、《《そこまでの展開を瞬時に予見した》》俺は、玄関前にさっと移動して集団を待ち構えて、ものの数秒で返り討ちにして全滅させた。
 長年の修行を積んだことで、俺は直前の未来を予知する能力を身につけることに成功している。
 で、集団のうち一人の男を尋問したところ、どうやら下條グループに雇われたヤクザだとか。

 「どういう依頼内容だったんだ?」
 「あ、あんたの家を荒らすように…それと家族や友人にも危害を加えても構わない、むしろそうしろ…と」
 「なるほど、情報どうも。
 とりあえず、全員詰めて落とすから……マントル付近に」

 雇われた身だろうが情け無用だ。俺の家族と家を潰そうとしたのだから、相応の罰を受けないとな。
 襲ってきたヤクザどもを全員肉団子状に丸めて詰めて、それを上から圧迫しながら地下へ落としていく。地殻が終わる辺りまで着いたところでストップして、ヤクザどもを放置して自分だけ上って戻った。
 ヤクザどものその後は、誰も知らないってさ。

 それよりも、ヤクザ集団が下條グループの誰の差し金なのかはすぐに分かった。
 柊さんと付き合っている俺を排除したいようだなあいつは…。

 「この礼を返すのは…また明日で、だな」


 翌日、柊さんが理由不明の欠席だという知らせを彼女のクラスメイトから聞き、それと同時に知らない生徒から手紙をもらった。

 『これを読んでいる頃、角瀬柊の身はこちらが預かっている。彼女を助けたいのなら一人でこちらが指定する場所へ来ることだ。
場所はーーー』

 この手紙を読んでからすぐに学校に早退届けを出して、手紙の差出人のところへ一人で向かった。

 1分前後で指定された場所…辺鄙な地域にある廃ビルに着いて中へ入る。
 すると待ち構えていた下っ端二人が襲いかかってきた。俺を傷物にしてから首謀者のところへ献上するつもりらしい。
 難無く返り討ちにして奥へ進む。そこには俺が予想していた人物がいた。

 「柊さんはどこだ」
 「ここへ来てから一言目がそれかよ。そんな怖い顔をしてさ」
 
 手紙の差出人…下條逸平は、こちらを嘲笑って余裕そうに悪意含んだ挨拶をする。

 「単刀直入に言うと、角瀬さんはここにはいない。彼女を攫うなんてことはしていない。どうやら風邪で休んでいるそうだ。君にだけそのことが伝わらないよう情報操作はしたけどね」
 
 金持ち企業の力は大したものだ。柊さんの親はきちんと学校へ連絡したはずだろうが、そこへ介入して情報を隠すとは。

 「君をここに呼んだ理由は簡単だ。
 角瀬さんと別れろ。
 さもなくば、君をここから無事に帰すことが出来なくなるかも…だよ」

 下條の後ろ・左右から武装した男たちがわらわらと出てきた。刃物や拳銃を持つ奴もいることからヤクザ者も混じってるようだ。

 「で…仮に俺をここで潰した場合、お前はまた柊さんに告白するつもりか?」
 
 「仮にだと?君が僕に逆らえば確実に再起不能にさせてもらうよ。どの道もう君は角瀬さんの側にいられなくなるんだよ。
 
 僕以外に彼女の隣に相応しい男はいない!
 君如きが角瀬さんの彼氏を名乗るな!君みたいな雑魚が、角瀬さんの恋人になる資格はない!!」

 半ば怒り混じりに自己中発言をする下條(興奮状態)に対し、俺は完全に冷めた態度でいた。
 いや…見た目は冷めた様子に見えるのかもしれないが、その実、俺は内心では怒り狂っていた。奴の身勝手過ぎる理屈に、ふざけた理由で俺と柊さんとの仲を割こうとしてることに。

 「はぁ……。外見や成績、その他地位がダメだからって、俺が彼氏に相応しくないとかさァ。自分が彼氏になりたいからって現彼氏を力や権力で排除しようとかさァ。全部くそ下らなくて最低なんだよなァ…」
 「…何だと」

 「お前のことを言ってんだよ、クソ野郎が。恋仲をそうやって無理やり割こうとするお前のやり方は最低のクズだ。
 お前の方が柊さんの恋人になる資格は微塵もねーだろうがクソカス野郎が」

 中指を立てながらあのどうしようもなクズ野郎にそう言ってやる。

 「……!!もういい、やれ!!」

 逆ギレした下條がそう言うと同時に、武装集団が襲いかかってきた。

「人並み以上の力はあるようだが、武装したこの集団を相手に、君一人ではどうにもなるまい!
 僕に立てついたことを後悔するがいい!」

 下條が余裕の笑みを浮かべながら俺を見下してそんなことをほざいている。
 前世の俺だったら、この数は流石にダメだったかもしれない。
 
 しかし…今の俺は、《《強い》》。

 さぁ、俺にこんな酷い狼藉をはたらいたことを、死ぬ程後悔させてやろう…!
 

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