始まりは水曜日の15時過ぎ

緑川まい

公表日の20時過ぎ(2)


「紫央?
まだ酔ってる?」

「ううん。
俺、結構強いしね」

「まぁ、確かにそうだけど…。
お腹空いた状態でウイスキーは結構きつかったんじゃない?
想像したらもう…」

「まぁ、美味しいウイスキーではなかったから、たくさん飲んだらキツいかもとは思ったかな。
蒼が飲まなかったからよかった」


体の向きを変えて、彼女を全身で包み込むようにして座る。

自然といつものように指を絡める。
この時間が1番好きだ。


このタイミングで、気になってたことを聞いてみる。

「横川さんに、助けてもらったことあるの?」


あの、戻ってきたときの横川さんの言い方。
昔にも同じことがあったように感じた。

なんとなく、学生時代に何かあったことは聞いていたけど、こうやってはっきり聞いたのは初めてだ。


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