始まりは水曜日の15時過ぎ

緑川まい

公表日の9時過ぎ(12)


「紫央」

「ん?」


甘い!
野田が甘い!

手を振り合ってた2人だったが、津田さんが紙袋を持って野田の元にやって来た。

名前を呼ぶのに違和感ないし、何より野田の、ん?が甘すぎる。

周りもそう感じたと同時に、夫婦だという実感が湧いたらしく何も言えなくなっている。


「これ、お祝いで部長からいただいたよ」

「すごいね、俺もお礼言っておくよ。
車に乗せておくから貸して。

今日も終わったら連絡して。
買い物して帰ろっか」


「うん、わかった。
ありがとね」


そう言いながら紙袋を野田に渡している。

もう完全に2人の世界って感じ。


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