始まりは水曜日の15時過ぎ

緑川まい

最終日の14時過ぎ(12)


「俺はまず、蒼と2人で旅行したい。
どこかの週末で行こうよ」

「いいねぇ、温泉一緒に入ろ?」

「ぶっ…ごほっごほっ…こら!
俺で遊ばないの!」

「ん?
入りたくない?
残念だなぁ…」

「そういうこと言ってるんじゃなくて…。
ここで言わせるのはさすがに勘弁して…もう…」

「あはは、紫央、照れちゃって可愛いね」

咽せるし、恥ずかしくて顔を覆うしかないし。

もう…好き。
俺、こうやっていじられることすら嬉しくなってんのやばくないかなこれ。


「これで隠してたの無謀すぎない?」

「だろ?
俺たちの声すら聞こえてないんだから、揃って素でこんな会話してんだぜ?」


どこの温泉がいい?なんて会話をしていたからか、全く聞こえてなかった。

結局、場所の候補あげておく、なんて会話をしたところで蒼と横川さんは自分の部署に戻っていった。


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