始まりは水曜日の15時過ぎ

緑川まい

祝日の13時過ぎ(5)


SIDE 紫央

「ーーー私と結婚してくれませんか?」


かっこよすぎて、何も言えなかった。
同時に、嬉しさと、好きの気持ちが溢れてくる。


「蒼…俺でいいんですか?」

「うん。
紫央がいい。
好きでたまらないの」


「はい、よろしくお願いします。
俺も、蒼のことを好きな気持ちは誰にも負けないです。
絶対に幸せにします」


プロポーズは男からって思ってたけど、こういう形もいいのかもしれない。


そっと彼女が俺の上に乗ってくる。

いつもは上げている髪をこういうときは下ろすからか、色っぽく見えて緊張してくる。

「はい、紫央」

「ん?」

「手出して」

「え、もしかして…」



想像通り、俺の左手を取った彼女は、そのまま薬指に指輪をはめてくれた。



驚いて今度は何も言えなくなる。



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