始まりは水曜日の15時過ぎ

緑川まい

木曜日の20時過ぎ(14)


「嘘でしょ…」
「俺の津田さんが…」
「いや、それは違う」
「まじで、今、下の名前で呼び合ってたよね?」
「え、付き合ってんの?」


各地で色々聞こえるが、もはやどうでもいい。

蒼さんは普段からキッチリしてるイメージだから、これ以上寝ている姿を晒したくない。

「紫央、帰ろう…?」

「うん、帰りましょう」


可愛い。
びっくりするくらい可愛い。

「じゃあ、お疲れ。
また明後日」

「お、おう、気をつけてな」


今、紫央って呼んでた!なんて声を聞きながら、その場を後にした。


タクシーに乗り、寄りかかってくる彼女に愛おしさを感じながら、彼女の家へと向かった。


SIDE 紫央 END



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