始まりは水曜日の15時過ぎ
日曜日の11時過ぎ(1)
あれから、野田くんは急ぎの電話で呼び出されて、そのまま出て行ってしまった。
噂によると、翌日から急遽出張が入ったらしい。
なんで噂かって、野田くんの連絡先を知らないから。
特に用もないし、特別連絡しなくても基本的に毎週水曜日になれば会えたし。
でも、その出張のせいか、翌週の水曜日には野田くんは資料室に来なかった。
なんか、ちょっと、物足りないかなって。
そう思って過ごした週の後半。
土日が来ても気分は晴れなかった。
ーーー
「ねぇ、男捕まえる気あるの?」
「え、ない」
今日は数合わせで海に連れてこられている。
海で男を捕まえたいらしい。
ただ女友達と遊ぶ気満々だったから、普通に気にせずビキニ着たけど…いや、視線がキツすぎる。
わざわざ海の家付近で立ってるからなんだけど。
自意識過剰じゃないでしょ、ってくらい、胸元に視線がくるのがわかる。
隠したらあからさまだよね、どうしよう。
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