オタクとロリ

マッチ棒

第19話〜自宅〜

「いってらっしゃい」

「あぁ、行ってくるよ。」

そんな恋人同士,夫婦同士のような会話をした後、慎は会社に行った。

ガチャンッ

扉が閉まった途端、家の中が無音になった。

今日もまた、慎がいない1人きりの時間が始まる。

昨日,一昨日は、休日だったので慎と一緒に遊んだりしてたけど今日から一週間は、昼間1人きり。

一応、慎からは「火さえ使わなければ何しててもいいからね。」と言われているので、とりあえずイカのゲームでもしようかなぁ。

テレビの前に行き、ゲーム機の電源をつける。

『N i nin do』

画面にはゲーム会社のロゴが映っていて、わたしがコントローラーのAボタンを押すとロゴが消えてメインの画面に切り替わった。

そして、ゲームを起動。

それから、1時間ほどインクでひたすら陣地を塗り続けた。

「………。お腹すいたなぁ」

がしかし、途中でお腹が空いたのでゲームをやめ冷蔵庫を開けて食べれるものを探すことにした。

「なにか、食べられるもの…」

冷蔵庫の中には、昨日のお昼にわたしが作ったオムライスの残りと慎の好きな塩辛が入っている。

「………。他には何かないかなぁ」

次に冷凍庫の中を見る。中には、冷凍餃子,冷凍チャーハン,冷凍焼売(しゅうまい)が入っていた。

……全部中華………。

別に中華は嫌いではないけど、好きでもない。つまり、食べても食べなくてもいいという感じ。

でもまぁ、慎が買ってきてくれたんだから食べよう。

「えーと、餃子はレンジで五分,チャーハンは八分…」

結局、お昼はチャーハンと餃子を食べた。

時刻は午後2時。

食休みをして少し落ち着いたので、食べたお皿を洗い今度は漫画を読むことにした。

この家には、漫画や小説がたくさんある。
わたしの知っているものから、知らないものまでなんでも。

「なにを読もうかなぁ」

寝室の本棚の前で座りながら、本を探していたわたしは、気になる本を見つけた。

『幼女図鑑X』

表紙には、黒い文字でそう書かれている。

なんだろう?

わたしは、ゆっくりとページを開いた。

…………え?

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