オタクとロリ

マッチ棒

第2話〜帰宅〜

「あの…こんな時間に何してるの?」

俺が、恐る恐る声をかけると女の子はこちらの方を向き一言呟いた。

「おじさん、だぁれ?」

…………。まぁ、こういうのも無理はないか。
いきなり声かけた俺が、悪いんだから。

「俺は、たまたまここを通っただけのサラリーマンだよ。」

なので、警戒されないように返事した。
すると女の子は、「ふーん」と言いながら立ち上がり、俺に話しかけてきた。

「ねぇ今日寝るところないから、おじさん家行ってもいぃい?」

「えーと…」

突然そう言われたので、少し頭が追いついていない。
(そういえば、最近読んだラノベにこういう話あったなぁ。)

サラリーマンが女子高生を拾う話。
この状況に似てなくはないが、その話の主人公が拾ったのはJKだ。

でも俺が話しかけているのは小さな少女。

いや、どうみても犯罪だろ。
もし、この状況を他の人に見つかりでもしたら、確実にお縄だ。
今までの人生が全て水の泡だ。

ここは、「いいよ。」というべきなのか?
それとも、「ごめん。」というべきなのか?

(だめだ。わからん。)

どうする?女の子は、答えを求めている。
ヤバイ。ヤバイ。ヤバイ。

とりあえず、断った後のことを想像してみるか。

「ごめん。君を泊めるわけにはいかない。
ほんとにごめん。他を当たってくれ。」

「……。わかった。おじさんごめんね…。」

………。だめだ、そのあとが怖い。あと、罪悪感が湧いてきそうだ。

こうなったら仕方ないか。
世間体なんて知ったことか。

「……。俺の家なんかでよかったら、泊めてあげるよ?」

そういうと、女の子は目を輝かせて「え!いいの?」と言った。

「あぁ。君を見捨てるほど俺の心も腐ってはないからね。」

「えへへ。おじさんありがとう。」

こうして俺と、ロリは出会った。

てか、こうしてみると俺想像以上に変態じみてるな。

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