オタクとロリ

マッチ棒

第4話〜世間〜

女の子がリビングに入ろうとしたところで、俺は「ちょっと待って」と言って止めた。

「?」

女の子は、不思議そうにこちらを見ている。

どうする?ほんとのことを言うか?
それとも、ちょと待ってもらって片付けるか?

どちらにせよ、説明しなければならない。

果たして、この少女は俺のことをどう思うだろうか。

最近は、昔と違ってオタク差別がだいぶ無くなってきたと言うのもあって、電車とかでラノベを読んでも変な顔されることは少ない。

それでも、やはり「オタク=ロリコン=犯罪者」と言うのはある。

この間も、どこかの誘拐犯についてマスコミが「オタクだったそうで、やはりアニメやゲームは悪影響を与える。」とか言っていた。

そんな、世間的にヤバイやつである俺を見て女の子はどう思うだろうか。

「そんな人のところで寝たくない。」なんて言われてしまっては、助けた意味がない。

くそっ……、どうすればいいんだ…。

すると、「おじさん」と、女の子が話しかけてきた。

(なんだ?トイレか? それとも、やっぱり…)

女の子は、口を開き一言呟いた。

「わたしは、おじさんがオタク?でも気にしないよ。」

…………。

なんだ、この少女。…いや、幼女は。

なんと言うか、てっきり否定されると思っていたものだから改めて認められるとなんか、変な気分だなぁ。

「おじさん、どうしたの?」

女の子はまた不思議そうにこちらを見て言う。

「あぁ、なんでもない。それよりも、ここじゃあれだから座って話でもするか。」

そんな俺の提案に女の子は、「うん」と元気よく頷いて俺の後ろを着いてくる。

これでなんとかは、なったなぁ。

パソコンに関しては、女の子が席につくタイミングで電源を消した。












          

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