隣の席の山中くんは男の娘!?
第10話
「ただいま〜」
さっきまでいた池袋から電車に乗ること10数分。山中の家があると言う小さな駅に着き、そこから住宅街を五分ほど歩く。
そして、洋と和が合体したような見た目の二階建ての家の木製扉を山中は、元気に開けた。
彼がお決まりの帰宅の挨拶をすると、二階へと続いているであろう階段の上から「あっ!りょうくんおかえり〜」と優しそうな女性の声が返ってくる。
「咲良井くん、入っていいよ〜」
「お、おう。……お邪魔します…」
女性の声がした後、俺は山中にそう言われて彼の家へと上がっていった。
♢
床には石でできたタイル。壁には、白い壁紙が貼られている、1.5畳ほどの玄関の中には綺麗に花を咲かせている胡蝶蘭が花瓶に入って飾られている。
「どうぞ、どうぞ♪上がって〜♪」
何故かご機嫌な山中に連れられて、俺は靴を脱ぎ、綺麗に揃えられている客人用のスリッパを履き一階にあるリビングへと向かった。
ガチャッ
これまた木でできた扉を開くと、そこには6畳ほどのリビング+キッチンが。
「ここに座って待っててね。いま、お茶を用意するから。」
山中は、さっきまで身につけていた肩掛けのバッグと買ったウィッグをテレビ台の前にあるソファーの上に置きそう言った。
言われた通り、4人掛けのテーブルの前に置いてある椅子に腰を下ろす。
(しかし、まぁ……こう、人の家に上がるっていうのは初めてだなぁ〜)
椅子に腰掛けながら俺はそう思う。
生憎、俺は小中と友達がおらずずっとぼっちだったので人の家に行くという行為をしたことが無かったのだ。
それから、しばらくしてキッチンの方で何やら準備をしていた山中がお茶の入ったグラス2つと某猫型ロボットが好きそうなどら焼きが乗った盆を持ってやって来た。
「咲良井くんお待たせ。」
そして、盆をテーブルの上に置き、俺の前と自分の前にグラスを置いた。
「よかったら、どら焼きも食べてね」
彼は、笑顔でそう言う。
「お、おう。じゃあ、お言葉に甘えて……」
俺は、お茶を一口飲みそれからどら焼きを頬張った。そして------------------------------------------
「っ!?う、うまぁ〜〜」
俺は、声に出して今の気持ちを表した。
(な、なんだ!?この、どら焼き……。一口食べただけで、中のあんこと生地が絶妙に混ざり合って口の中に美味しさが伝わってくる。)
「なぁ、山中!!このどら焼きは…このどら焼きは、どこに売ってるんだ?」
思わず、目の前に座っている彼に尋ねる。
すると、「ま、まぁまぁ。落ち着いて咲良井くん。」と俺に冷静になるよう求めてから「これは、駅前の和菓子屋さんに売ってるよ」と教えてくれた。
「そ、そうか!!ありがとう、帰りに買ってみるよ!!」
「う、うん。まだいっぱいあるから沢山食べてね」
母親の如く言葉を山中は、俺にかける。
(あぁ〜〜〜。こいつが女だったらなぁ〜……速攻告白していただろうに…)
なんてやりとりをしていると、突然ガチャリとリビングの扉が開き1人の女性が出て来た。下着姿で。
つづく
          
さっきまでいた池袋から電車に乗ること10数分。山中の家があると言う小さな駅に着き、そこから住宅街を五分ほど歩く。
そして、洋と和が合体したような見た目の二階建ての家の木製扉を山中は、元気に開けた。
彼がお決まりの帰宅の挨拶をすると、二階へと続いているであろう階段の上から「あっ!りょうくんおかえり〜」と優しそうな女性の声が返ってくる。
「咲良井くん、入っていいよ〜」
「お、おう。……お邪魔します…」
女性の声がした後、俺は山中にそう言われて彼の家へと上がっていった。
♢
床には石でできたタイル。壁には、白い壁紙が貼られている、1.5畳ほどの玄関の中には綺麗に花を咲かせている胡蝶蘭が花瓶に入って飾られている。
「どうぞ、どうぞ♪上がって〜♪」
何故かご機嫌な山中に連れられて、俺は靴を脱ぎ、綺麗に揃えられている客人用のスリッパを履き一階にあるリビングへと向かった。
ガチャッ
これまた木でできた扉を開くと、そこには6畳ほどのリビング+キッチンが。
「ここに座って待っててね。いま、お茶を用意するから。」
山中は、さっきまで身につけていた肩掛けのバッグと買ったウィッグをテレビ台の前にあるソファーの上に置きそう言った。
言われた通り、4人掛けのテーブルの前に置いてある椅子に腰を下ろす。
(しかし、まぁ……こう、人の家に上がるっていうのは初めてだなぁ〜)
椅子に腰掛けながら俺はそう思う。
生憎、俺は小中と友達がおらずずっとぼっちだったので人の家に行くという行為をしたことが無かったのだ。
それから、しばらくしてキッチンの方で何やら準備をしていた山中がお茶の入ったグラス2つと某猫型ロボットが好きそうなどら焼きが乗った盆を持ってやって来た。
「咲良井くんお待たせ。」
そして、盆をテーブルの上に置き、俺の前と自分の前にグラスを置いた。
「よかったら、どら焼きも食べてね」
彼は、笑顔でそう言う。
「お、おう。じゃあ、お言葉に甘えて……」
俺は、お茶を一口飲みそれからどら焼きを頬張った。そして------------------------------------------
「っ!?う、うまぁ〜〜」
俺は、声に出して今の気持ちを表した。
(な、なんだ!?この、どら焼き……。一口食べただけで、中のあんこと生地が絶妙に混ざり合って口の中に美味しさが伝わってくる。)
「なぁ、山中!!このどら焼きは…このどら焼きは、どこに売ってるんだ?」
思わず、目の前に座っている彼に尋ねる。
すると、「ま、まぁまぁ。落ち着いて咲良井くん。」と俺に冷静になるよう求めてから「これは、駅前の和菓子屋さんに売ってるよ」と教えてくれた。
「そ、そうか!!ありがとう、帰りに買ってみるよ!!」
「う、うん。まだいっぱいあるから沢山食べてね」
母親の如く言葉を山中は、俺にかける。
(あぁ〜〜〜。こいつが女だったらなぁ〜……速攻告白していただろうに…)
なんてやりとりをしていると、突然ガチャリとリビングの扉が開き1人の女性が出て来た。下着姿で。
つづく
          
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