転生ヒロインに告ぐ!この世界はゲームじゃない!
39 おめでたい話し(セイラ視点)
「あら、セイラ様ごきげんよう」
「まあミレーヌ様、ごきげんよう。今日はおひとりでいらっしゃいますの?」
「……ええ、カイン様がはご用事があって」
「そうですか」
「ご一緒してもよろしいでしょうか?」
カフェテリアで昼食をいつものように皆様と頂いていると、あとから入ってきたミレーヌ様が近づいてきてわざとらしく皆様を見て言った言葉に、流石に礼儀知らずだと目を細めてしまう。
4人掛けのテーブルに、私とペレト様、アスルデヤ様とメンヒジル様で座っているのにご一緒したいとは、随分常識はずれな言葉ですわね。
「あいにく席は埋まっておるゆえな。申し訳ないが別の席に行くのが礼儀というものではないのかの」
「私は皆様と仲良くしたくて……、どうしてそんな仲間外れにするようなことを言うんですか?」
「仲間外れ?随分と異なことをいうんでありんすな。ミレーヌ様こそ、わっちらの中から仲間外れを出せ、と言っている自覚はあるでありんすか?」
「後から来た方が遠慮するのが当然ヨ。それにアタシたちはもう食べ始めてるのに、それを邪魔するなんて次期王妃のすることとは思えないネ」
「なっ!」
正論ですわね。私が言うことを取られてしまいましたが、まあ仕方がありませんわね。
それにしても、ミレーヌ様がお1人とは珍しいですわね。いつもはカイン様とご一緒しているか、ヌルガ様や最近また仲良くなった方々とご一緒為さっておりますのに、どうなさったのでしょうね。
次期王妃となるべく教育が始まっているせいか、カリキュラムの組み直しもあって、私とは講義がほとんど被らなくなってしまいましたし、日ごろの行動は噂でしか聞きませんけれど、淑女らしくますます控えめな淑女になったと噂ですが、どうも違うようですわね。
控えめな淑女がこの状況でご一緒したいなどというわけがございませんもの。
「ミレーヌ様、もしこのお席がよろしいのでしたら、私どもは食事後すぐに別のカフェテリアに移動しますので、少々お待ちいただけますか?」
「っ…セイラ様は私に待てとおっしゃるんですか?私がカイン様を取ってしまったから、そうやって嫌がらせをするんですか?前みたいに、皆をそうやって扇動して……そんなことをして楽しいですか?」
「はあ…?一つ訂正させていただきたいのですが」
「なんですか?」
涙目になったミレーヌ様に、自分でもわかるほど感情の乗らない目を向ける。
ミレーヌ様との話しを早めに切り上げて別のカフェテリアに行ったほうがよさそうですわね、このままここで食後のお茶を頂ても、美味しくいただける気がいたしませんわ。
「なぜ私が貴方のことに構わなければならないのですか?貴方は確かに新しくカイン様の婚約者になられていずれ王妃になられるおかたですが、それだけでいらっしゃいますわ。まだ教育が進んでないのでご存じないのかもしれませんが、私ども12公爵家のほどんどは王族と接する機会などめったにありませんの。王妃・王配の方は公式非公式ともに人前に出ることは通常ございませんわ。それなのに、なぜ私がミレーヌ様に構わなければならないのでしょうか?カイン様の新たなる婚約者になったから?その程度でどうしてそのようなことをしなければなりませんの?そのような事をするぐらいでしたら、私はほかの12公爵家の方と組んでもしてた方がよほど建設的ですわ」
言い終わって、ナイフとフォークを手に取り動かし、食事の続きを再開すれば皆様も肩をすくめて同じように食事を再開した。
ミレーヌ様は何を言われたのか理解できないのか、目をぱちくりとさせた後、それでも無視するかのように食事を再開した私たちに気を悪くしたのか、徐々に顔を赤くし目に涙を浮かべ始める。
「は、話してる途中なのに食事を始めるなんてっ無礼です」
「食事の最中に話しかけてきたのはミレーヌ様であろう?無礼はどちらであろうなあ」
アルスデヤ様の言葉に、ミレーヌ様はこらえきれないと言わんばかりに涙を流し、走って店を出ていってしまった。
お店の方も随分な迷惑ですわね。けれど、このカフェテリアを出てどのお店に行くのでしょうか?移動先にまたミレーヌ様がいらっしゃっては困ってしまいますわね。
「お店を移動しようと思いましたが、このままここでお茶を頂いたほうが良いのでしょうか?」
「戻ってくることはなさそうでありんすが、まことに厄介な方でありんすね」
「前から変な人だったけど、最近なんだか余計に変になったヨ。自意識過剰に磨きがかかったシ、なんていうか、行動が不安定ヨ」
「ああそういわれればそうじゃな。時によって妙に控えめであったり先ほどのように妙に威高であったり」
「まあ、皆様もそう思われますか?寮でもその傾向がみられると使用人の間で噂になっておりまして、神の加護を受けたことで精神的に何か影響を及ぼしているのではないかと、不安が広がっておりますの。危険思考でも持っていたら、どう影響するか」
と、心の底から心配していることを言えば3人に呆れたような視線を向けられてしまう。
「なんでしょう?」
「セイラ様達にだけは言われたくないと思うヨ」
「危険思考という点では、12公爵家の人間にかなうものはおらぬだろうなあ」
「戦闘狂の12公爵家に心配されるというのは、流石に同情してしまうでありんすね」
随分な言われようですわね。戦闘狂というのは否定いたしませんが、私ども12公爵家の人間は危険思考はしておりませんわよ?
多少狂っておりますけれど。
「それにしても、あのような調子で王妃になれるのかのう?」
「表に出ないなら問題ないヨ。国王の慰め者にでもなるのがイイネ」
「ペレト様はたまに辛辣でありんすね」
まあ、王妃は神産みの木の栄養となって生涯を終えるのですが。それは一応王族の秘密ですのでいうわけにもいきませんわよねえ。
一応意志は残るのですが、意識は残るかはわかりませんけれども、まあ恐らくありませんわよねえ。
けれども意思が残る以上、危険思考を持っていては生まれる半神にどんな影響を及ぼすかわかったものではありませんわ。
私ども12公爵家の者のように、魂にこの国と王族を守ることを刻み込まれているわけではありませんものね。
そう考えるとミレーヌ様がこのまま王妃になると支障がでるのでしょうか?もっとも、再度決定を変更するわけにもいきませんのでどうしようもありませんし、私は当主になるわけではありませんので、卒業後カイン様をはじめとした王族に関わるのは年に一度程度ですし、気にする必要もございませんわね。
「まあ、大丈夫ですわ。ミレーヌ様がどうであろうと卒業してしまえば関わりはほとんどありませんもの。あと約2年のお付き合いですわね」
「セイラ様も辛辣でありんす」
そういえば、メンヒジル様は以前は私を少し避けていらっしゃいましたけれど、最近は積極的とまでは言いませんが、それなりに接してくるようになられましたわね。
敏感な方ですので、12公爵家の魔力や王族のカイン様の神気を感じ取って避けていらっしゃると思ったのですが、何か考えが変わったのでしょうか?
アイトリー様がミレーヌ様に取られて暇だから、というわけではないでしょうし、わかりませんわね。
「それにしても、この子羊のソテーは美味しゅうござんすなあ。あまりこのカフェテリアは使用しておりませんでしたが、今後贔屓にしてもいいでありんすねえ」
「メンヒジル様はセイラ様を避けて店を被らないようにしておったからなあ」
「んっ……けほっ……仕方がないのでありんす。セイラ様の気にあてられてたんでありんす。でも、この間ミレーヌ様に加護が下りた時に、わっちにも少し加護が下りて免疫ができたでありんす」
「ハ?メンヒジル様にも加護がオリタ?」
「まあ、正確には違うでありんす。わっちは巫女としての才覚があるゆえに、神が多少目をかけてくれたのでありんす」
ああ、なるほど。巫女の才覚がおありでしたのね。ラウニーシュ神国では稀にそういう方がいらっしゃると聞きますが、メンヒジル様がそうでいらっしゃいましたか。
「……よく、今まで隠せておったの」
そうですわよね。王族で巫女の才能があるなどとなれば、他国への影響も考慮に入れて神輿で担ぎ上げるでしょうに、自分の子供が巫女だなんて秘匿する理由がわかりませんわ。
「母上が隠しているゆえに父上は知らないのでありんす。巫女として担ぎ上げられればいずれわっちが増長し、自滅すると予見したのでありんす」
「確かに、王族の巫女となれば他のものとは一線を画する存在、それこそ神の代弁者としてちやほやされるであろうなあ」
ちやほやされる程度で増長して自滅するとは思えないのですが、普通はそうなのでしょうか?
戦場ではうぬぼれはそのまま他の方への迷惑、そして己の死に直結しますし、私ども12公爵家の者がちやほやされた程度で増長することはないのですけれど、普通の方はそうなってしまうのしょうか?
「そうでありんす。まるで見て来たかのような未来予想に、わっちも子供ながらに母上の真剣さを感じ取って、今まで隠してたんでありんす。でも先日わっちとアイトリー様の婚約が内密に整い、もう国に戻ることがなくなったので、友達にぐらいは言ってもいいと思ったんでありんす」
「まあ!おめでとうございます」
「なんともめでたい。あの遊び人が一人に決めたとは、メンヒジル様もなかなかにやるのう」
「ワオ!学院の卒業後はそのまま結婚ネ?それとも学生のうちに結婚するネ?」
「時期が来れば学生のうちに結婚する予定でありんす。とはいえ、学生の内は子供が出来ないようにしなければならないでありんすねえ」
学生同士で婚約を結ぶのは珍しいことではありませんが、内密とはいえ王族同士での婚約が結ばれるとはすばらしいですわね。
我が国のこの学院で縁が結ばれたとなれば、その国の方は我が国に少なくない恩を感じることになりますし、ほかの国の方もますますこの国のこの学院の価値を高く評価してくださいますわ。
「本当に、すばらしいですわ」
ミレーヌ様も、学生のうちに王妃になってしまえばよろしいのに、幸せに暮らしましたという結末の為にも、夢を見ているうちに……ねえ。
「まあミレーヌ様、ごきげんよう。今日はおひとりでいらっしゃいますの?」
「……ええ、カイン様がはご用事があって」
「そうですか」
「ご一緒してもよろしいでしょうか?」
カフェテリアで昼食をいつものように皆様と頂いていると、あとから入ってきたミレーヌ様が近づいてきてわざとらしく皆様を見て言った言葉に、流石に礼儀知らずだと目を細めてしまう。
4人掛けのテーブルに、私とペレト様、アスルデヤ様とメンヒジル様で座っているのにご一緒したいとは、随分常識はずれな言葉ですわね。
「あいにく席は埋まっておるゆえな。申し訳ないが別の席に行くのが礼儀というものではないのかの」
「私は皆様と仲良くしたくて……、どうしてそんな仲間外れにするようなことを言うんですか?」
「仲間外れ?随分と異なことをいうんでありんすな。ミレーヌ様こそ、わっちらの中から仲間外れを出せ、と言っている自覚はあるでありんすか?」
「後から来た方が遠慮するのが当然ヨ。それにアタシたちはもう食べ始めてるのに、それを邪魔するなんて次期王妃のすることとは思えないネ」
「なっ!」
正論ですわね。私が言うことを取られてしまいましたが、まあ仕方がありませんわね。
それにしても、ミレーヌ様がお1人とは珍しいですわね。いつもはカイン様とご一緒しているか、ヌルガ様や最近また仲良くなった方々とご一緒為さっておりますのに、どうなさったのでしょうね。
次期王妃となるべく教育が始まっているせいか、カリキュラムの組み直しもあって、私とは講義がほとんど被らなくなってしまいましたし、日ごろの行動は噂でしか聞きませんけれど、淑女らしくますます控えめな淑女になったと噂ですが、どうも違うようですわね。
控えめな淑女がこの状況でご一緒したいなどというわけがございませんもの。
「ミレーヌ様、もしこのお席がよろしいのでしたら、私どもは食事後すぐに別のカフェテリアに移動しますので、少々お待ちいただけますか?」
「っ…セイラ様は私に待てとおっしゃるんですか?私がカイン様を取ってしまったから、そうやって嫌がらせをするんですか?前みたいに、皆をそうやって扇動して……そんなことをして楽しいですか?」
「はあ…?一つ訂正させていただきたいのですが」
「なんですか?」
涙目になったミレーヌ様に、自分でもわかるほど感情の乗らない目を向ける。
ミレーヌ様との話しを早めに切り上げて別のカフェテリアに行ったほうがよさそうですわね、このままここで食後のお茶を頂ても、美味しくいただける気がいたしませんわ。
「なぜ私が貴方のことに構わなければならないのですか?貴方は確かに新しくカイン様の婚約者になられていずれ王妃になられるおかたですが、それだけでいらっしゃいますわ。まだ教育が進んでないのでご存じないのかもしれませんが、私ども12公爵家のほどんどは王族と接する機会などめったにありませんの。王妃・王配の方は公式非公式ともに人前に出ることは通常ございませんわ。それなのに、なぜ私がミレーヌ様に構わなければならないのでしょうか?カイン様の新たなる婚約者になったから?その程度でどうしてそのようなことをしなければなりませんの?そのような事をするぐらいでしたら、私はほかの12公爵家の方と組んでもしてた方がよほど建設的ですわ」
言い終わって、ナイフとフォークを手に取り動かし、食事の続きを再開すれば皆様も肩をすくめて同じように食事を再開した。
ミレーヌ様は何を言われたのか理解できないのか、目をぱちくりとさせた後、それでも無視するかのように食事を再開した私たちに気を悪くしたのか、徐々に顔を赤くし目に涙を浮かべ始める。
「は、話してる途中なのに食事を始めるなんてっ無礼です」
「食事の最中に話しかけてきたのはミレーヌ様であろう?無礼はどちらであろうなあ」
アルスデヤ様の言葉に、ミレーヌ様はこらえきれないと言わんばかりに涙を流し、走って店を出ていってしまった。
お店の方も随分な迷惑ですわね。けれど、このカフェテリアを出てどのお店に行くのでしょうか?移動先にまたミレーヌ様がいらっしゃっては困ってしまいますわね。
「お店を移動しようと思いましたが、このままここでお茶を頂いたほうが良いのでしょうか?」
「戻ってくることはなさそうでありんすが、まことに厄介な方でありんすね」
「前から変な人だったけど、最近なんだか余計に変になったヨ。自意識過剰に磨きがかかったシ、なんていうか、行動が不安定ヨ」
「ああそういわれればそうじゃな。時によって妙に控えめであったり先ほどのように妙に威高であったり」
「まあ、皆様もそう思われますか?寮でもその傾向がみられると使用人の間で噂になっておりまして、神の加護を受けたことで精神的に何か影響を及ぼしているのではないかと、不安が広がっておりますの。危険思考でも持っていたら、どう影響するか」
と、心の底から心配していることを言えば3人に呆れたような視線を向けられてしまう。
「なんでしょう?」
「セイラ様達にだけは言われたくないと思うヨ」
「危険思考という点では、12公爵家の人間にかなうものはおらぬだろうなあ」
「戦闘狂の12公爵家に心配されるというのは、流石に同情してしまうでありんすね」
随分な言われようですわね。戦闘狂というのは否定いたしませんが、私ども12公爵家の人間は危険思考はしておりませんわよ?
多少狂っておりますけれど。
「それにしても、あのような調子で王妃になれるのかのう?」
「表に出ないなら問題ないヨ。国王の慰め者にでもなるのがイイネ」
「ペレト様はたまに辛辣でありんすね」
まあ、王妃は神産みの木の栄養となって生涯を終えるのですが。それは一応王族の秘密ですのでいうわけにもいきませんわよねえ。
一応意志は残るのですが、意識は残るかはわかりませんけれども、まあ恐らくありませんわよねえ。
けれども意思が残る以上、危険思考を持っていては生まれる半神にどんな影響を及ぼすかわかったものではありませんわ。
私ども12公爵家の者のように、魂にこの国と王族を守ることを刻み込まれているわけではありませんものね。
そう考えるとミレーヌ様がこのまま王妃になると支障がでるのでしょうか?もっとも、再度決定を変更するわけにもいきませんのでどうしようもありませんし、私は当主になるわけではありませんので、卒業後カイン様をはじめとした王族に関わるのは年に一度程度ですし、気にする必要もございませんわね。
「まあ、大丈夫ですわ。ミレーヌ様がどうであろうと卒業してしまえば関わりはほとんどありませんもの。あと約2年のお付き合いですわね」
「セイラ様も辛辣でありんす」
そういえば、メンヒジル様は以前は私を少し避けていらっしゃいましたけれど、最近は積極的とまでは言いませんが、それなりに接してくるようになられましたわね。
敏感な方ですので、12公爵家の魔力や王族のカイン様の神気を感じ取って避けていらっしゃると思ったのですが、何か考えが変わったのでしょうか?
アイトリー様がミレーヌ様に取られて暇だから、というわけではないでしょうし、わかりませんわね。
「それにしても、この子羊のソテーは美味しゅうござんすなあ。あまりこのカフェテリアは使用しておりませんでしたが、今後贔屓にしてもいいでありんすねえ」
「メンヒジル様はセイラ様を避けて店を被らないようにしておったからなあ」
「んっ……けほっ……仕方がないのでありんす。セイラ様の気にあてられてたんでありんす。でも、この間ミレーヌ様に加護が下りた時に、わっちにも少し加護が下りて免疫ができたでありんす」
「ハ?メンヒジル様にも加護がオリタ?」
「まあ、正確には違うでありんす。わっちは巫女としての才覚があるゆえに、神が多少目をかけてくれたのでありんす」
ああ、なるほど。巫女の才覚がおありでしたのね。ラウニーシュ神国では稀にそういう方がいらっしゃると聞きますが、メンヒジル様がそうでいらっしゃいましたか。
「……よく、今まで隠せておったの」
そうですわよね。王族で巫女の才能があるなどとなれば、他国への影響も考慮に入れて神輿で担ぎ上げるでしょうに、自分の子供が巫女だなんて秘匿する理由がわかりませんわ。
「母上が隠しているゆえに父上は知らないのでありんす。巫女として担ぎ上げられればいずれわっちが増長し、自滅すると予見したのでありんす」
「確かに、王族の巫女となれば他のものとは一線を画する存在、それこそ神の代弁者としてちやほやされるであろうなあ」
ちやほやされる程度で増長して自滅するとは思えないのですが、普通はそうなのでしょうか?
戦場ではうぬぼれはそのまま他の方への迷惑、そして己の死に直結しますし、私ども12公爵家の者がちやほやされた程度で増長することはないのですけれど、普通の方はそうなってしまうのしょうか?
「そうでありんす。まるで見て来たかのような未来予想に、わっちも子供ながらに母上の真剣さを感じ取って、今まで隠してたんでありんす。でも先日わっちとアイトリー様の婚約が内密に整い、もう国に戻ることがなくなったので、友達にぐらいは言ってもいいと思ったんでありんす」
「まあ!おめでとうございます」
「なんともめでたい。あの遊び人が一人に決めたとは、メンヒジル様もなかなかにやるのう」
「ワオ!学院の卒業後はそのまま結婚ネ?それとも学生のうちに結婚するネ?」
「時期が来れば学生のうちに結婚する予定でありんす。とはいえ、学生の内は子供が出来ないようにしなければならないでありんすねえ」
学生同士で婚約を結ぶのは珍しいことではありませんが、内密とはいえ王族同士での婚約が結ばれるとはすばらしいですわね。
我が国のこの学院で縁が結ばれたとなれば、その国の方は我が国に少なくない恩を感じることになりますし、ほかの国の方もますますこの国のこの学院の価値を高く評価してくださいますわ。
「本当に、すばらしいですわ」
ミレーヌ様も、学生のうちに王妃になってしまえばよろしいのに、幸せに暮らしましたという結末の為にも、夢を見ているうちに……ねえ。
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