万色を支配する白魔王 ~ステータス極振りどころか全捨てし、スキルに全振りした少女のピーキー無双~
25 戦力確認(後)
「で、どうだったかしら?」
「ん……命中精度、戦いの中の駆け引きなんかはかなりのものなの。敵に距離を詰められた時のために、少しは近距離でも戦えるようにした方がいいと思うけど、それ以外は特に言うことはないと思うの。ケイネの足りないところのほとんどは、普通にプレイしてれば勝手に補われていくところだと思うし……強いて言えば、意外性はないの」
「あー、確かにそれはそうかもしれないわね」
「ケイネさんの戦い方は、ザ・魔法使いって感じですからね。別に悪いわけではないんですけど」
「とはいえ、さすがにそれだけというのはマズいの」
戦いにおいて流れは、想定外の要素が一つ加わるだけでひっくり返る。意外性――隠し玉なんかも、実力の一部と言えるだろう。
「マロンも意外性は奇襲だけだけど、それでも一つはある。もちろん増やせるなら増やした方がいいけど、今は他にやるべきことあるから後回しでいい。でも、ケイネは特別すぐにやらなくてはいけないこともないわけだし、何か考えてみるべきだと思うの」
「そうよね……考えてみるわ」
「……で、丁度いいことにこんなのがあるんだけど」
私はニヤッと笑い、ウインドウのアイテムボックスから一つのアイテムを出す。
「何なの、その腕輪?」
「試練の腕輪ってやつなの。これを使うと、魔神の試練に挑めるっていう」
正確な説明は、これである。
≪試練の腕輪≫
耐久値無限
魔王に代々受け継がれる腕輪。魔王はこれを使うことで、一度だけ『魔神の試練』に挑める。
特殊ダンジョン『魔神の神殿』に転移可能。転移しますか? 
『転移』
『パーティー転移』
重要なのは選択肢の部分だ。私一人だけではなく、パーティー単位での転移が選択肢にあるのである。アサシンウルフの時は、『転移』だけだったが、おそらくこれはパーティーを組んでいるかどうかの問題だろう。
「まさかとは思うけど、一緒にそれに挑もうって話じゃないわよね?」
「あ、そういう話なんですか 」
「そういう話なの」
私がそう言うと、ケイネはかなり顔を顰めた。……言いたいことは分かる。
「それ、もしかしなくても、魔王関連のアイテムでしょ? 大方、さっきの魔族たちから貰ったんじゃない?」
「まぁ、その通りなの」
「その話、初耳なんですけど」
……そう言えば、マロンには言ってなかった。
「言い忘れてたの、ごめん」
「い、いえ、別に謝らなくていいですよ」
「で、話を戻すけど、さっき魔神の試練って言ったわよね」
「言ったの」
「……それ、絶対今挑むようなものじゃないでしょ」
「と、言うと?」
「もっとレベルを上げてから挑むものでしょ、それ。だって、神って名前に入ってるのよ? 明らかに超高難易度じゃない」
「なるほどなるほど」
ケイネの言い分は理解した。
「ぽち、っと」
「あ!」
瞬間、視界に移る景色がガラリと変わった。
フォローといいねをよろしくお願いします。いいねは、面白いと思った話だけでいいので。
        
「ん……命中精度、戦いの中の駆け引きなんかはかなりのものなの。敵に距離を詰められた時のために、少しは近距離でも戦えるようにした方がいいと思うけど、それ以外は特に言うことはないと思うの。ケイネの足りないところのほとんどは、普通にプレイしてれば勝手に補われていくところだと思うし……強いて言えば、意外性はないの」
「あー、確かにそれはそうかもしれないわね」
「ケイネさんの戦い方は、ザ・魔法使いって感じですからね。別に悪いわけではないんですけど」
「とはいえ、さすがにそれだけというのはマズいの」
戦いにおいて流れは、想定外の要素が一つ加わるだけでひっくり返る。意外性――隠し玉なんかも、実力の一部と言えるだろう。
「マロンも意外性は奇襲だけだけど、それでも一つはある。もちろん増やせるなら増やした方がいいけど、今は他にやるべきことあるから後回しでいい。でも、ケイネは特別すぐにやらなくてはいけないこともないわけだし、何か考えてみるべきだと思うの」
「そうよね……考えてみるわ」
「……で、丁度いいことにこんなのがあるんだけど」
私はニヤッと笑い、ウインドウのアイテムボックスから一つのアイテムを出す。
「何なの、その腕輪?」
「試練の腕輪ってやつなの。これを使うと、魔神の試練に挑めるっていう」
正確な説明は、これである。
≪試練の腕輪≫
耐久値無限
魔王に代々受け継がれる腕輪。魔王はこれを使うことで、一度だけ『魔神の試練』に挑める。
特殊ダンジョン『魔神の神殿』に転移可能。転移しますか? 
『転移』
『パーティー転移』
重要なのは選択肢の部分だ。私一人だけではなく、パーティー単位での転移が選択肢にあるのである。アサシンウルフの時は、『転移』だけだったが、おそらくこれはパーティーを組んでいるかどうかの問題だろう。
「まさかとは思うけど、一緒にそれに挑もうって話じゃないわよね?」
「あ、そういう話なんですか 」
「そういう話なの」
私がそう言うと、ケイネはかなり顔を顰めた。……言いたいことは分かる。
「それ、もしかしなくても、魔王関連のアイテムでしょ? 大方、さっきの魔族たちから貰ったんじゃない?」
「まぁ、その通りなの」
「その話、初耳なんですけど」
……そう言えば、マロンには言ってなかった。
「言い忘れてたの、ごめん」
「い、いえ、別に謝らなくていいですよ」
「で、話を戻すけど、さっき魔神の試練って言ったわよね」
「言ったの」
「……それ、絶対今挑むようなものじゃないでしょ」
「と、言うと?」
「もっとレベルを上げてから挑むものでしょ、それ。だって、神って名前に入ってるのよ? 明らかに超高難易度じゃない」
「なるほどなるほど」
ケイネの言い分は理解した。
「ぽち、っと」
「あ!」
瞬間、視界に移る景色がガラリと変わった。
フォローといいねをよろしくお願いします。いいねは、面白いと思った話だけでいいので。
        
「SF」の人気作品
書籍化作品
-
-
4405
-
-
4112
-
-
37
-
-
22803
-
-
70810
-
-
32
-
-
149
-
-
127
-
-
1
コメント