万色を支配する白魔王 ~ステータス極振りどころか全捨てし、スキルに全振りした少女のピーキー無双~

志水零士

17 スキル合成

「あー、なるほど。要するに、私にステータスを上げさせてくれる気はないと。……まぁ、悪くはない効果なのかもしれないの」

 『パリィ』と『ジャイアントキリング』のレベル差から考えて、スキルレベルの上昇率は均一ではない。上がりにくいスキルも10種族ポイントで1上げられるというのは、案外いい効果かもしれない。

「で。今獲得したスキルは、と……」



 ≪スキル合成≫
 Lv:MAX、またはLv:10以上の複数のスキルを合成し、新しいスキルを生み出すことが出来る。ただし、生み出したスキルは確定でLv:1となる。
 ウインドウ発動

 ≪魔王の威圧パワーオブキング
 周囲にあるものに重圧を掛ける。
 永続効果

 ≪色操≫
 『色撃』使用中に発動可能。使用中、『色撃』の対象になっている防具を念力で動かせるようになる。どう動かすかは、先にコマンドとして設定しておくことも出来る。
 コマンド:未設定
 口頭発動
 クールタイム 1000秒


「なるほど、なの。全部面白い効果だけど、スキル合成……あ」
 今獲得したスキルの一つと、選べるBAスキルの片方。そのウインドウを、同時に開く。



 ≪魔王の威圧パワーオブキング
 周囲にあるものに重圧を掛ける。
 永続効果

 ≪白之濁流ホワイトウェーブ
 自分を支点に白色の波を発生させ、周囲にあるものを押し流す。なお、この波はBAの一部という扱いになる
 口頭発動
 クールタイム 100秒



「この二つを合成したら……面白そうなの」

 面白そうなことは、やってみるしかない。ということで、まずは合成のためのスキルのレベル上げだ。

 ――『魔王の威圧パワーオブキング』を、Lv:1からLv:MAXに向上。種族ポイントを40消費――
 ――『白之濁流ホワイトウェーブ』を、Lv:1からLv:10に向上。種族ポイントを90消費――

「へぇ。『魔王の威圧パワーオブキング』はLv:4でMAXだったの……思ったより余ったし、折角だから『パリィ』も混ぜちゃうの」

 若干適当にやり過ぎているような感じはするが、気にしないことにする。ゲームなんて、楽しんでなんぼのものなのだから。
 それに色使いや魔族(魔王)の説明も適当だったし、適当にやるのが真の攻略法だという可能性も……さすがにないか。

 ――『パリィ』を、Lv:7からLv:10に向上。種族ポイントを30消費――

 これで残り種族ポイントは40.続いてウインドウからスキル合成を選び、三つのスキルを合成する、

 ――『スキル合成』を使用。『魔王の威圧パワーオブキング』、『白之濁流ホワイトウェーブ』、『パリィ』を合成――
 ――スキル『白魔王の猛威ディザスターオブホワイトキング』を獲得――

「よし。名前からして、明らかにおもしろそうなのが出来たの。果たしてどんな効果か……」



 ≪白魔王の猛威ディザスターオブホワイトキング
 使用中、白き魔王としての猛威(白い霧状)で周囲を満たし、触れているものに重圧を掛ける。更にこの重圧に抗ったものは、強烈な衝撃を受ける。なお、この猛威はBAの一部という扱いになる。
 口頭発動



「なるほど……これは、実験が必要そうなの」

 このスキル単体での効果に、他のスキルとの相乗効果……実験することは、山ほどある。

「とりあえず、残った種族ポイントを『色操』と『白魔王の猛威ディザスターオブホワイトキング』に振って、と」

 ――『色操』を、Lv:1からLv:3に向上。種族ポイントを20消費――
 ――『白魔王の猛威ディザスターオブホワイトキング』を、Lv:1からLv:3に向上。種族ポイントを20消費――

「よし。それじゃあ、実験なの!」

 そして私は、宿屋を飛び出した。



ノイは冷静なイメージが強いかもしれませんが、正確には研究者気質です。面白そうだと思ったら、効率度外視の行動を取ります……今回みたいに

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