異世界ハーレム☆美少女これくしょん

笑顔付き

第六話

 『人類戦線第一支部サンドゥルク』の大虐殺から三日が経った。
 各国はこの事件を人類種の仕業だと認識し、報復しようとしていると発表。人類種全体が緊急事態宣言により戦争準備に入った。その情報は朝一番の新聞で伝えられた。

 あれからリーア、アイリス、ゲラルドの3名は精神的に落ち込んでいる。回復の兆候を見せない。部屋に閉じこもっている。それを脱却する為にミストは現状を打破する為の方法を模索していた。


 ミスト・脳内計算アプリ起動。
  ワード:NPCのメンタル管理。
 検索中……該当なし。
 ワード:NPCの好感度管理。
 検索中……ヒット。
 好感度を上げたい対象をAと仮定。これの好感度を上げたい場合は共闘、プレゼント、デートなどの段階の踏んだ方法が推奨されます。しかし現在の対象A達の好感度はメンタルブレイク状態にて低く設定されており、通常の方法では好感度が上がりません。
 そこでご提案するのが、精神安定の魔香によるメンタルの回復と性的接触によるストレスの発散、その後にプレゼントとデートといった方法で好感度をあげるのが最良でしょう。
 記憶領域α08945からγ78412にて保存されたある手法を用いて、行えば成功する筈です。
 ミストの目的達成を願います。


「取り敢えず精神安定の魔香を買わなくちゃな」

 そう呟き、ミストは総合商店街道に足を向けた。金は沢山あった。英雄として認知されてから金がどんどん増えていったのだ。この街を救った英雄に金を払えさせないと言う店も多い。

 素早く目的のものを買い込み、ついでに日用品なんかも買っていく。そして荷物の山を背負って帰宅し、共用スペースの棚に置いておく。みんなダウンしてるのでミストがやるしかないのだ。

 宿の端っこに見慣れた紫髪の少女を見つけた。手を振っている。それに振り返すと、近づいてきた。そして熱を測るようにおでこに手をやる。

「やっほ、ミストくん。サリアちゃんだよ。うーん、熱はないようね。安心安心。体調崩してない? 大丈夫?」
「大丈夫だ。それよりも、どうしてここに? まだ異空間について聞きたい事でも?」
「いや、そういうわけじゃないんだけど、んー、ちょっと寂しくてさ。こんな状況下だし、不安で。頼れる人って言ったら貴方くらいしか思いつかなかったの。もし良ければお姉さんとお話ししてくれない?」
「ああ、構わないとも。何から話そうか」
「じゃあ天気の話からで」
「それは会話に困ったときにする話題だと思うが……まぁ良い天気だな」
「ええ、雲ひとつない晴天。洗濯物とかどうしてるの?」
「それは宿の主人がやってくれている」
「そうなんだ。じゃあみんなの調子はどう?」
「みんな部屋から出てこない。リーアは疲れと精神疲労から眠り続けているし、アイリスは両親の死、ゲラルドはそんなアイリスに何もしてやらなくて悔しがってるんじゃないか?」
「貴方はどうなの? 疲れてたりしない?」
「あー、少し疲れているかも。色々とやることが多いから常に頭を動かしていないと駄目だし。ずっと戦闘中みたいなもんだ」
「その状態はあまり体に良くないよ。まず貴方がゆっくり休んだら?」
「その発想は無かった。そういえばまともに寝るのは久しぶりか。そうだな。そうしてみる。ありがとうな、アドバイスをくれて」
「いえいえ、困った時はお姉さんを頼りなさい」
「じゃあ俺は行くわ。サリアも気をつけてな」
「うん、じゃあね」

 去っていくサリアを見送った後、精神安定魔香を持って、リーアの部屋をノックする。数秒経ち、ゆっくりと彼女はドアを開けた。カーディガンを羽織っただけのラフな格好だった。
 どう考えても人前に出るような格好ではないとミストは思ったが、そう考えることができないほど疲労しているのだろうと結論づける。ミストは自分の持ってきた魔香を見せながら言った。

「気分はどうだ、リーア」
「少々疲れているみたいです。情緒不安定になってしまって」
「気を病むのも無理はない。精神安定の魔香を買ってきた。これで少しは落ち着くだろう」
「ありがとうございます」
「疲れているところ悪いんだが、少し話でもしないか? 人に話すだけでも楽になることがある」
「そう……ですね。ミスト様は何でも知っていますし、この胸のもやもやを解決してくれるかもしれません」

 リーアに招き入れられ、鍵をかける。そして椅子が用意されていたのでそれに座る。リーアはベットに座った。精神安定の魔香を焚くとピンク色の煙が吹き出した。
 精神安定と名のつくだけあって、吸うと落ち着くような感じがした。同時に頭がぼぅとしてきて認知力が落ちるような感じもあったが都合が良いので無視するようにした。

「今一番何が辛い?」
「わかりません。ただ胸が痛くて、苦しくて、申し訳なくて」
(胸が痛くて苦しくて申し訳ないか。曖昧だな。もう少し絞らないと彼女の心には響かないか)
「今まで起きた事を整理するとね。異空間に呼び出されて、エルフの里を焼いた」
「はい」
(反応なし)
「そして各地エルフの里が壊滅した事でエルフの国が人類種に隷属する事になった。そしてアイリスの両親が捕まった。父親は処刑、母は性奴隷」
「はい」
(反応なし)
「そしてアイリス達がいなくなり、探している間に最中にミッションが発令された。内容は人類種を除く全ての人外の排除」
「……はい」
(間があった。彼女の悩みはここらへんか)
「ミッションは順調に進んだ。そして処刑台にまで辿りついた。そしてリーアはアイリスの両親を殺し、ミッションクリアとなった」
「そうなんです。私が、私がアイリスさんのご両親を……!」
(やはりこれか、彼女が心の傷になっているのは)
「あれは仕方のない事だったんだ。殺すしか方法はなかった」
「頭ではそうだと理解してるんです。けど、けど。あの後のアイリスさんを見てると凄く胸が痛いんです」

 リーアはポロポロと涙を流し始めた。顔を覆って、胸の痛みに苛まれている。ミストは純粋に彼女を救ってあげたいと思った。だから、ミストはリーアのことを抱きしめた。そして優しく背中を叩く。

「ああ、ミスト様」
「うん、話したい事があったら遠慮なく言って。最後まで聞くから」
「私は誰かの役に立ちたかったんです。誰かの傷を癒したかった。悲しみをなくしたかった。でもその私が殺してしまった。悲しみを生み出してしまった。こんな筈じゃなかったんです。誰かを癒し、笑顔になって、それが広がっていく。それが理想だったんです。でも現実思い描いていたものと全然違くてっ」
「うん、現実と理想が違ったんだ」
「はい。どうしようもないほど離れていたんです。どうしたら良いか、わからないんです。どうしてこんなことになってしまったのでしょう。私の何が悪かったんでしょう」
「悪くない、リーアは悪くない。悪いのは俺だ。人を殺める手段を教えてしまったから。だからリーア、その理想は捨てないで、大切に持っておくんだ」
「そしてついにはアイリスさんのご両親を……」

 抱きしめたままリーアをベットの上へ押し倒す。

「あっ……」

 リーアは小さく声を漏らす。驚いたようだが、目をつぶり、それを受け入れた。

「辛かっただろう。苦しかっただろう。打ち明けてくれてありがとう。もう悩まなくて良いんだ。あれは仕方のない事だった。俺が命じたようなものだ。俺が悪いんだ。だから、その辛い記憶を俺が、忘れさせてあげよう」
「え……?」

 涙でぐしゃぐしゃになった顔にキスして、その唇を舐める。そしてリーアの口の中へ舌を侵入させる。暖かい口内を蹂躙すると、リーアは瞳をとろけさせて言った。

「貴方になら、良いです。ミスト様。私に罰を与えてください」
(本人は罰を欲しているのか。自分が汚される事を罰と認識するとは罪の意識が根強いな)

 ミストは冷静に分析する。

「分かった。そこまで言うならこれは罰だ。罪を背負ったリーアに罰を与える。そして浄化されるんだ。罪人には罰が与えられ、その罰を与えられた者は無垢なる者に戻る。罪が無くなるんだ。だから罰を与える。全てを忘れられるように」

 リーアの体がびくりと震え、シーツを強く掴む。これから与えられる罰というのを想像したのだろう。恐らくリーアは初めての筈だ。優しく、とろけるような経験にしてあげなければならない。

「いいかい?」
「はい、わかりました」
「さぁ、力を抜いて。呼吸を整えて。俺を受け入れるんだ」

 ミストはリーアの衣類を脱がせる。そしてぼぅとしているリーアの体を蹂躙した。彼女は何度も嬌声を上げて、そして泣きながら殺してしまった存在に対して許しを乞うていた。
 それはとても痛ましく、哀れで、ミストは強くリーアを抱きしめた。


『精神安定の魔香』
・脳の一部を溶かし再編成する。
・脳の再編中は嫌な記憶や苦痛、恐怖を無くす。
・正常な思考ができなくなり、本能を目覚めさせる。
・気持ち良いさや快楽を求めるようになる。
・主に兵士の戦意上昇やトラウマの治療として使われる。


 そして行為が終わりリーアが眠りにつくと、リーアの部屋を出た。

(ガス抜きは出来たかな)

 まだまだやるべき事はたくさんある。だがまずは第一段階が無事終わった事を喜んだ。その時だった。宿の外に黒い装束を纏った存在が立っていた。
 ミストは完全武装で宿の外に出て、その存在に向き直る。

「何者だ」
『ハハハハハ』
「また笑い声か」
『そう怒るなよ、プレイヤー』
「喋れるなら初めから喋って欲しいものだ」

 この黒装束の存在は総合商店街道の襲撃時に現れた謎の襲撃者だ。あの時はすぐに帰っていったが、今回はどうなるか分からない。雷のパワーアタッチメントを向けたまま、そしてサムライブレード型溶断ブレードを構えて会話する。

『くくっ、ははは。面白い』
「何がだ」
『全てさ。この全てが面白い。戦いも、世界の動きも、人々の動きも全て! 要らぬ観客が来ないように静音の結界を張った。さぁやり合おうぜ、プレイヤー!!』
「狂人が、今ここで消してやる」

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