異世界ハーレム☆美少女これくしょん
第四話
この世界は円状の空中大陸だ。
円の真ん中に人類の領土があり、人類の領土を囲むように様々な種族の領土が取り囲んでいる。その取り囲む領土の一つ、エルフの国が落とされたという話題は瞬く間に拡散され、各国を震撼させた。
元々好戦的な種族だと知られていた人類種だが、あらゆる面で他の国に及ばないと思われていたのだ。エルフと比べれば魔法力が足りず、ドワーフと比べれば筋力が足りない。アンドロイドと比べれば人類など下位互換などと呼ばれてしまうほどだ。
そんな人類種がエルフの国を落とした。それも完膚なきまで蹂躙し、王は処刑し、王妃は隷属させるらしい。そんな噂に惹かれて、処刑会場の『人類戦線第一支部サンドゥルク』には多種多様な種族の軍人や民衆が集まっていた。
当然、エルフによる王と王妃奪還を視野に入れ警備は厳重になされていた。
「着いたか」
転移魔法で『人類戦線第一支部サンドゥルク』にやってきたミスト達は、近くの警備兵に話しかける。
「すみません。私達の仲間の姫エルフが奪還作戦に参加しようしているんです。私達はそれを止めたくて、来たんですが、警備に加えてもらうことはできませんか?」
「すまないがそれは不可能だ。ここの警備兵の練度は高い。その仲間のことは諦めて処刑を見物していくと良い」
「そうですか、ありがとうございます」
「良い仲間探しを」
素気無く断られてしまうミスト。
近くの店に場を移し、対策を考えるようにした。
「どうしようか?」
「まず処刑の日程はいつなんですか?」
「明日の12時丁度だ。恐らくエルフ奪還部隊もそこで動くと予想される」
「ならそこまでにアイリスさんとゲラルドさんを説得できるかが勝負の鍵ですね」
「説得の前に見つけなくちゃいけないけどな。この中から二人を見つけ出すのは至難の技だぞ」
ミストは窓を開けて外を見る。そこには様々な種族が往来しており、見つけるのは不可能であると思われた。だがサリアは逆転の発想で二人を見つける方法を発見する。
「隠れているのなら出るのを待てば良いのよ」
「どういう事だ?」
「12時丁度、エルフ奪還部隊が動き出した後に私たちも動き出して、ゲラルドとアイリスを拐ってしまえばよい。そのくらいの強さはあるでしょう? ミストは」
「まぁ確かにそれは可能だ。しかしどこにいるか見つけるかの問題は解決したないぞ」
「そんなの一番大きな魔法を放った人が、アイリスに決まってるじゃない。アイリスはエルフの姫なんでしょう? その強さは桁違いの筈だわ。魔法が放たれたのと同時に動いてアイリスとゲラルドとの直接対決に持ち込む。どう? 現実的でしょう」
「確かに。その通りだ」
「だがこの人だかりの中どうやってそこへ……あ」
「どうしたの?」
「思い出した。このルートでアイリスがどこに湧くか。あれはランダムじゃなかった筈だ」
「うん?」
「ともかく、アイリスの位置は判明した。ここからそう遠くない位置だ。今から張っておこう」
「了解」
三人は宿を出ると、小さな森林地帯に足を踏み入れた。木々の合間から街の喧騒が聞こえる。
「ここだ。ここにアイリスは来る筈だ」
「本当に?」
「ミスト様がこう言う時は必ず当たりますから安心して良いかと」
「そうなの? まさか予知能力でも持っているの?」
…………ン。
「ん? 何か聞こえなかったか?」
……リリン。
「そうね、何か金属が当たるような」
ジリリリリリン!!!!
「異空間からの召集だ!?」
「何故今!?」
「どうしましょう!?」
三人の足元に魔法陣が展開され姿が消える。
そして目が覚めるとあの異空間にいた。そこにはアイリスとゲラルドがいる。だが二人の顔は険しく見たこともない雰囲気を放っていた。リーアはとても話しかけられる雰囲気じゃないと思った。だがミストは「よう」と話しかけた。
「元気そうで何よりだ。二人して姿眩まして。探すの大変だったんだぞ」
「話しかけないで。貴方とはもう関係ない。私達は私達のなすべきことを為すの」
「そういう事だ。貴公らを巻き込むつもりもない」
「縁を切って俺達に迷惑かけないようにしようとするつもりか? 嫌だね、同じパーティメンバーなんだ。そういうやり方は好ましくない。迷惑かけてかけられての仲間だろう?」
「アンタ……ちっ、馬鹿が。じゃあ何、協力してくれるの? お父様とお母様を奪還するの」
「悪いがそういうわけにもいかない。アイリスとゲラルド。お前達だけはなんとしても生かす。奪還するも良し、しないのも勝手だが、死ぬのだけは許さない」
「つまり、どういう事?」
「奪還するのは他のエルフに任せて、俺達は火力支援に徹する。そして敗色濃厚となれば逃げる。それが守れるなら力になっても良い」
「わかった、協力を要請する。敗色濃厚になった時点でもう無理だし、逃げるのに異存は無いわ」
「オーケー。じゃあ仲直りの握手」
「はい」と手を差し出すと、アイリスはゆっくりとそれを握り返した。
と、そこで、ミストはこの異空間に呼び出されたのは、ミスト、リーア、アイリス、ゲラルド、サリアだけではないことに気が付いた。見覚えのない新顔も相当数いるのだ。
ミストは手を二度叩くと「注目!」と言って視線を自分は向けた。
「これから言うことは全て真実だ。だからよく聞いてほしい。これから俺達は殺し合いをさせられる。そこで必要となるのが武器だ。異空間に一定以上の人数が集まると殺害対象が提示され武器が配布される。それを持って各自殺害対象を殺してほしい。殺すのが嫌な者は捕縛用の武装もあるからそれを使うと良い。そしてこのゲームにはエリアが決まっており、それを出ると頭の中の爆弾が爆発して死ぬ。生き残るには殺害対象を殺して、尚且つ自分も生き残るしかない。以上だ」
「ふ、ふざけんな! 俺はパン屋の息子だぞ!? 戦ったことなんてねーよ!」
「つーかなんでエルフがいるんだよ! 劣等種と一緒に戦うなんて無理だ」
「じゃなきゃ死ぬぞ」
ジリリリリリン。
【全世界より集められた者共よ】
【ここは戦いの場。武器を取り、敵を討ち滅ぼせ】
【今回の標的は、人類戦線第一支部にいる全ての人外だ】
【エルフ、巨人、ドワーフ、妖精、魔族、竜族、神族、ペガサス ダクラス 死神 悪魔 鬼 ドラゴン フェニックス キメラ 人狼、小人 マーメード サンダーバード リヴァイアサン ベヒーモス ユニコーン ケンタウロス イエティ 九尾の狐 土蜘蛛 猫又 雷獣 サラマンダー ウンディーネ シルフ ノーム】
【殺し、犯し、蹂躙せよ】
魔法陣が空中に現れ、ドサドサと魔法武装が落ちてくる。
銀河は雷の杖を拾った。遠距離攻撃ができる方が良いと思ったのだ。それを見て我先にと新顔達が武器を求め始める。
周囲の人間を見渡すと不安そうな顔をしているリーアが目に止まった。
「大丈夫か?」
「いいえ、不安です。ミスト様。こんなに沢山の標的、倒し切れるとは思いません」
「そうだな、今回は数が多い。その分厳しい戦いになるだろう。だけど考えようによっては楽かもしれないぞ」
「何故ですか?」
「目に映る全ての敵を倒せば良いからだ。リーアは確か浄化魔法も使えるんだったね」
「はい。汚れた液体を水にする魔法です」
「それを生命体に使ってみよう。効果は抜群の筈だ。それにリーアの事は俺が守る。だから安心してくれ」
「ありがとうございます、ミスト様」
ジリリリリリン。
「転送が始まるな。もし敵がいたら今の言う通りにするんだ。いいね」
「はい」
「それじゃあ戦地でまた会おう」
そして二人は異空間から姿を消した
円の真ん中に人類の領土があり、人類の領土を囲むように様々な種族の領土が取り囲んでいる。その取り囲む領土の一つ、エルフの国が落とされたという話題は瞬く間に拡散され、各国を震撼させた。
元々好戦的な種族だと知られていた人類種だが、あらゆる面で他の国に及ばないと思われていたのだ。エルフと比べれば魔法力が足りず、ドワーフと比べれば筋力が足りない。アンドロイドと比べれば人類など下位互換などと呼ばれてしまうほどだ。
そんな人類種がエルフの国を落とした。それも完膚なきまで蹂躙し、王は処刑し、王妃は隷属させるらしい。そんな噂に惹かれて、処刑会場の『人類戦線第一支部サンドゥルク』には多種多様な種族の軍人や民衆が集まっていた。
当然、エルフによる王と王妃奪還を視野に入れ警備は厳重になされていた。
「着いたか」
転移魔法で『人類戦線第一支部サンドゥルク』にやってきたミスト達は、近くの警備兵に話しかける。
「すみません。私達の仲間の姫エルフが奪還作戦に参加しようしているんです。私達はそれを止めたくて、来たんですが、警備に加えてもらうことはできませんか?」
「すまないがそれは不可能だ。ここの警備兵の練度は高い。その仲間のことは諦めて処刑を見物していくと良い」
「そうですか、ありがとうございます」
「良い仲間探しを」
素気無く断られてしまうミスト。
近くの店に場を移し、対策を考えるようにした。
「どうしようか?」
「まず処刑の日程はいつなんですか?」
「明日の12時丁度だ。恐らくエルフ奪還部隊もそこで動くと予想される」
「ならそこまでにアイリスさんとゲラルドさんを説得できるかが勝負の鍵ですね」
「説得の前に見つけなくちゃいけないけどな。この中から二人を見つけ出すのは至難の技だぞ」
ミストは窓を開けて外を見る。そこには様々な種族が往来しており、見つけるのは不可能であると思われた。だがサリアは逆転の発想で二人を見つける方法を発見する。
「隠れているのなら出るのを待てば良いのよ」
「どういう事だ?」
「12時丁度、エルフ奪還部隊が動き出した後に私たちも動き出して、ゲラルドとアイリスを拐ってしまえばよい。そのくらいの強さはあるでしょう? ミストは」
「まぁ確かにそれは可能だ。しかしどこにいるか見つけるかの問題は解決したないぞ」
「そんなの一番大きな魔法を放った人が、アイリスに決まってるじゃない。アイリスはエルフの姫なんでしょう? その強さは桁違いの筈だわ。魔法が放たれたのと同時に動いてアイリスとゲラルドとの直接対決に持ち込む。どう? 現実的でしょう」
「確かに。その通りだ」
「だがこの人だかりの中どうやってそこへ……あ」
「どうしたの?」
「思い出した。このルートでアイリスがどこに湧くか。あれはランダムじゃなかった筈だ」
「うん?」
「ともかく、アイリスの位置は判明した。ここからそう遠くない位置だ。今から張っておこう」
「了解」
三人は宿を出ると、小さな森林地帯に足を踏み入れた。木々の合間から街の喧騒が聞こえる。
「ここだ。ここにアイリスは来る筈だ」
「本当に?」
「ミスト様がこう言う時は必ず当たりますから安心して良いかと」
「そうなの? まさか予知能力でも持っているの?」
…………ン。
「ん? 何か聞こえなかったか?」
……リリン。
「そうね、何か金属が当たるような」
ジリリリリリン!!!!
「異空間からの召集だ!?」
「何故今!?」
「どうしましょう!?」
三人の足元に魔法陣が展開され姿が消える。
そして目が覚めるとあの異空間にいた。そこにはアイリスとゲラルドがいる。だが二人の顔は険しく見たこともない雰囲気を放っていた。リーアはとても話しかけられる雰囲気じゃないと思った。だがミストは「よう」と話しかけた。
「元気そうで何よりだ。二人して姿眩まして。探すの大変だったんだぞ」
「話しかけないで。貴方とはもう関係ない。私達は私達のなすべきことを為すの」
「そういう事だ。貴公らを巻き込むつもりもない」
「縁を切って俺達に迷惑かけないようにしようとするつもりか? 嫌だね、同じパーティメンバーなんだ。そういうやり方は好ましくない。迷惑かけてかけられての仲間だろう?」
「アンタ……ちっ、馬鹿が。じゃあ何、協力してくれるの? お父様とお母様を奪還するの」
「悪いがそういうわけにもいかない。アイリスとゲラルド。お前達だけはなんとしても生かす。奪還するも良し、しないのも勝手だが、死ぬのだけは許さない」
「つまり、どういう事?」
「奪還するのは他のエルフに任せて、俺達は火力支援に徹する。そして敗色濃厚となれば逃げる。それが守れるなら力になっても良い」
「わかった、協力を要請する。敗色濃厚になった時点でもう無理だし、逃げるのに異存は無いわ」
「オーケー。じゃあ仲直りの握手」
「はい」と手を差し出すと、アイリスはゆっくりとそれを握り返した。
と、そこで、ミストはこの異空間に呼び出されたのは、ミスト、リーア、アイリス、ゲラルド、サリアだけではないことに気が付いた。見覚えのない新顔も相当数いるのだ。
ミストは手を二度叩くと「注目!」と言って視線を自分は向けた。
「これから言うことは全て真実だ。だからよく聞いてほしい。これから俺達は殺し合いをさせられる。そこで必要となるのが武器だ。異空間に一定以上の人数が集まると殺害対象が提示され武器が配布される。それを持って各自殺害対象を殺してほしい。殺すのが嫌な者は捕縛用の武装もあるからそれを使うと良い。そしてこのゲームにはエリアが決まっており、それを出ると頭の中の爆弾が爆発して死ぬ。生き残るには殺害対象を殺して、尚且つ自分も生き残るしかない。以上だ」
「ふ、ふざけんな! 俺はパン屋の息子だぞ!? 戦ったことなんてねーよ!」
「つーかなんでエルフがいるんだよ! 劣等種と一緒に戦うなんて無理だ」
「じゃなきゃ死ぬぞ」
ジリリリリリン。
【全世界より集められた者共よ】
【ここは戦いの場。武器を取り、敵を討ち滅ぼせ】
【今回の標的は、人類戦線第一支部にいる全ての人外だ】
【エルフ、巨人、ドワーフ、妖精、魔族、竜族、神族、ペガサス ダクラス 死神 悪魔 鬼 ドラゴン フェニックス キメラ 人狼、小人 マーメード サンダーバード リヴァイアサン ベヒーモス ユニコーン ケンタウロス イエティ 九尾の狐 土蜘蛛 猫又 雷獣 サラマンダー ウンディーネ シルフ ノーム】
【殺し、犯し、蹂躙せよ】
魔法陣が空中に現れ、ドサドサと魔法武装が落ちてくる。
銀河は雷の杖を拾った。遠距離攻撃ができる方が良いと思ったのだ。それを見て我先にと新顔達が武器を求め始める。
周囲の人間を見渡すと不安そうな顔をしているリーアが目に止まった。
「大丈夫か?」
「いいえ、不安です。ミスト様。こんなに沢山の標的、倒し切れるとは思いません」
「そうだな、今回は数が多い。その分厳しい戦いになるだろう。だけど考えようによっては楽かもしれないぞ」
「何故ですか?」
「目に映る全ての敵を倒せば良いからだ。リーアは確か浄化魔法も使えるんだったね」
「はい。汚れた液体を水にする魔法です」
「それを生命体に使ってみよう。効果は抜群の筈だ。それにリーアの事は俺が守る。だから安心してくれ」
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