第1話 追放ですか！？

「アンタ、このパーティー抜けてよ」

「えっ……」

唐突にアヤさんからぶつけられた言葉は衝撃的で、私はその言葉を飲み込むことが出来ませんでした……。

「アヤさん！それはどういうことですか！？」

「言葉の通りよ。そんなことも理解できないの？」

そう言い放ったアヤさんは道端に落ちているゴミでも見るかのような目つきで私を見ておられました。

私は、状況が上手く理解できませんでしたが、あまりアヤさんの神経を逆撫でするような真似は事態をややこしくすることになるのでは……と思いました。

……ここは私が引きましょう。

私はそう決意しました。それに現実リアルでのメールや電話もできるはずですし。

「わ、分かりました……」

「フン、分かればいいのよ。サッサと消えなさいな」

シッシと犬を追い払うかのように手を動かしているアヤさんを見て、私は何だか胸が締め付けられるような気分になりました。

とりあえず、私はみんなの元を離れました。

ウィンドウを開いてみると『アヤさんのパーティーを退会しました』と通知が届ていました。

私は本当にパーティーを抜けてしまったようなのです。

これからどうしようかと考えました。

しかし、考えが上手くまとまりません。なので、一度ログアウトしました。

「ふぅ……何でアヤさんはあんなに怒っておられたのでしょう？」

私はため息混じりにそう呟きました。

何か私に何か原因があるのでしょうか？

あの悲しい出来事から丸一日。

あれから、私はアヤさんにメールを2,3通送ったのですが、全く返信がありません。

電話も掛けましたが、着信拒否にされてしまっていました。

私はスマホを片手にベッドで仰向けに寝転がりました。

「一体、私はどうすれば良いのでしょう？」

そんな時、スマホを持っている手から振動音が。

私は反射的にスマホの画面を付けました。

そこには『メール一件』と表示されていました。

私は急いでメールを開きました。

メールを送ってきたのはユーカさんでした。あの時、アヤさんの左隣にいた槍使いランサーの人です。

『今、時間は空いているか？空いているのなら電話で直接話がしたいのだが』

ユーカさんから電話のお誘いです！一体、何の話なのでしょうか……？