日常のち冒険~俺は世界を超えて幼馴染を救う~

ヌマサン

第2.5話 お姉ちゃんが壊れた!?

「ただいま~」

お姉ちゃんが帰って来た。時刻は20:30を少し過ぎた頃。その頃、私はリビングのソファーでごろごろとくつろいでいた。

「薪苗先輩と何か進展とかあったらいいな」

私はそう呟いた。そう、外出したあの時。私は今日は疲れてるから先に家に帰るとお姉ちゃんに言った。まぁ、ホントは全然疲れてなかったんだけど。

何でかと言えば、お姉ちゃんと薪苗先輩二人きりにするためだ。守能先輩は18:00前には帰るみたいなことを薪苗先輩の家に向かっている時に言っていた。紗希ちゃんは18:00から剣術の稽古がある。その後でお姉ちゃんが先輩の家に行けば、先輩と二人きりの状況を作れる。そう考えて私は家に帰ると少々駄々をこねたのだ。

話は変わるけど、私と紗希ちゃんは幼稚園の頃からの友達。私の最初の友達。私は紗希ちゃんの事が大好きだ。でも、紗希ちゃんは口をひらけば兄さん、兄さんといっている。兄さんのことだけで、私のことをちゃんと見てくれていない気がする。紗希ちゃんにあんなにも慕われている先輩が羨ましいな……

そんな事を思っていると、ガチャッとリビングのドアが開く音がした。お姉ちゃんがリビングにやって来た。

「おかえり~」

「うん……」

でも、お姉ちゃんの返事は少し暗かった。

「お姉ちゃん、どうしたの?薪苗先輩と何かあったの?」

「ウウン、何デモナイヨ。私ハ元気チョー元気ダヨ!」

「!?」

「フ……フフフ……大丈夫大丈夫!ホントニ何デモナイヨ……!」

ダメだ……お姉ちゃんを早く何とかしないと……!ていうか、これ絶対薪苗先輩と何かあったやつだ!もしホントにそうだったとしたら、いくら紗希ちゃんのお兄さんだとしても、私は絶対に許さないんだから!

ーーーーーーーーーー

ハクション!

俺は一際大きなくしゃみをした。あと、何だか少しだけだが寒気もする。

もしこの近くに壺があれば、どこかの大魔王が出てきてそうだな。

俺はそんな事を思いながら眠りについた。

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