転生したら鶏だった?~最強を目指します~

3話 現状確認 2

グリフォンが去って行ってから十分ほど過ぎた。
 これまでのことを整理したのでまとめていこうと思う。

 一.今の俺は鶏である。
 二.異世界に転生している。
 三.前世のことはある程度覚えている。ただし、自分や家族の名前だけは全く思い出せない。
 四.この世界にはレベルやステータスなんかが存在する。多分だが、魔法もあると思う。
 五.この世界はわりと物騒そうである。

 大まかにまとめるとだいたいこんなところかな。
 一と五から考えると、何もしなかったら俺はすぐ死ぬと思う。
 そう考えると、まずは安全な拠点をつくるべきだな。
 ただ、今いる場所も結構安全地帯である可能性が高いんだよな。
 長いこと自然の中で生きてきたであろう親鳥が巣を作るくらいだから、安全そうだとは思うが絶対安全っていう保証はない。
 それに、食べ物と水をどうやって確保するかも考えないといけない。

 ・・・・・・そういえばここってファンタジーみてえなせかいだったな。
 ということは、ラノベの異世界転生モノでおなじみのアレを試してみるべきだよな・・・・・・。
 まあ、グリフォンのが見えたことから考えるに、自分のも見えそうではあるが・・・・・・。

 ま、とりあえずやってみよう。

「コケ、コケェェェェェ(ステータス・オープン)」

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

種族:ルースター(変異種) Lv1
名前:なし
状態異常:なし

体力 :28/28
魔力 :16/16
攻撃力:12
防御力:8
魔法力:11
素早さ:15
ランク:G

固有スキル
【鑑定】【言語翻訳】【獲得経験値倍化】

スキル
【つつくLv1】【爪撃Lv1】【ファイアーボールLv1】

耐性スキル
【炎属性耐性Lv1】

称号
【変異種】【転生者】【産まれたて】

------------------------

 やっぱ出てきたよ、俺のステータス・・・・・・。
 なんかいろいろと出てきたけど、一言だけ言わせてほしい。

「コケ、コケェェェェェ(俺、めっちゃ弱ぇじゃねーかぁぁぁぁ!)」

 悲しきかな。俺のステータス・・・・・・。
 グリフォンと比べたらゴミみたいに低かった。
 体力なんて、グリフォンの約九十四分の一やで。
 低いだろうとは思っていたけど、まさかここまで低いとは。

 気を取り直して自分の情報を見ていく。
 グリフォンのステータスが見れたのって、絶対【鑑定】のおかげだよな。
 さすが異世界転移モノの定番【鑑定】さんだ。
 この世界でも万能っぽいぞ。

 そういえば、グリフォンのステータスが出てきたときに、「グリフォンってなんだ?」って思ったら種族説明が出てきたよな。
 もしかしたら、もっと詳しく鑑定できるかもしれないな。
 よし、さっそく試してみよう。

 まずは種族からだな。

 【ルースター(変異種) Gランク】
 【産まれたてのルースターの変異種。普通のルースターと違って様々な可能性が秘められている。この個体は炎の適性が高い。】

 ほお、俺は変異種だから様々な可能性を秘めているのか。
 俺もグリフォンみたいに強くなれる可能性はあるみたいだ。
 ランクはまあ、強さの区分的なやつでしょ。
 Gランクについても説明出て来んかな。

 【Gランクは『無害』を意味する】

 オイ! 無害って・・・・・・。

 ・・・・・・いったん置いといて、ベビーバードの説明だしてくれ、【鑑定】さん。

 【ルースター Gランク】
 【とても弱く、頭はとても悪い。なのですぐに死ぬことが多い。コカトリスになる】

 めっちゃディスられてんじゃん。誰だよ、この説明文考えたやつ。
 あ、でも産まれたてだから頭が悪いってことだよな。
 そう考えると、俺は前世の記憶があるから頭が悪いってことにはならねえよな。
 うん。そうしとこう。【鑑定】さんにディスられてないってことになるし、そっちのほうが絶対いいわ。
    てか、コカトリスになるの?最強になれないの?でも変異種だからな、どうなんだろう。



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