絶対孤独

せだ きるや

30 酔

アルコールのせいで
俺の目は血みどろだ

どろどろに汚れちまって
綺麗なものしか映らない

ふらふらと朝のホームを彷徨って
もやもやを吐き捨てる

がなり立てながら入ってきた
始発に乗り込んだ

座席に沈み込んで
このまま何処にも降りずに
旅立とうなぞと
頭の隅で反芻しながら
いつもの駅に降りちまう

酒で今日を葬って
明日など忘れちまおう

どうせ
明日も同じさ

忘れちまったところで
困らねえ

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