異世界クロスロード ゆっくり強く、逞しく

アナザー

第30話 隠密三人衆

俺達はランクアップの為、そしてレベル上げの為に湖まで来ていた。
狙いは湖にいる魔物、ミズチの討伐だ。

・「さて、ミズチの倒し方だけど、
完全にマルチに丸投げしちゃうかも。」

・マルチ
「私は何をすれば良い?」

・「とりあえず、、、マップオープン、、
近くに生息しているリトルボアを2頭程、狩ってくるね。」

・マルチ
「私もいく。」

2人は一緒に近場のリトルボアをあっさりと倒す。
そしてまた湖に戻ってくる。

・「狩ってきたリトルボア二頭、
これを、それなりの大きさに切り分けます。
そして、、、こうする。」

リトルボアの切り身を湖にぶん投げる。

・マルチ
「ほほぅ、私も手伝う。」

2人してボアの肉を湖に向けてぶん投げる。

・仮面の女
「しまった、、、
先程のライオットの話では、何故我々が3人と判ったのか説明がつかない。
誤魔化されたか、、、、侮れん。
しかし、彼等は何してるんだ?」

・「よし、これで良しと、、」

・マルチ
「ねぇねぇ、後一頭分あるけど、、
これは投げないの?」

・「投げるよー。
でも、もう少ししてからかな。」

ライオットは暫くマップと睨めっこ。
マルチはする事が無いのでとりあえずライオットの服を掴んでボーッとしている。

・「そろそろ良いかな、、、
んじゃマルチ、、、
俺がミズチを引きずり出すから、魔法で上手く撃ち抜いてくれ。」

・マルチ
「わかった、、、、でもどうやって?」

・「一頭だけ俺が見本を見せるよ。
よく見ててね。
行くぞ、、、
秘技、、、撒き餌・一投釣り!」

俺は水面から少し高い位置に肉を投げる。

ブン

ザパーン

肉を食べる為にミズチが飛び上がる。

『ウィンド・バレット』

空中でミズチを撃ち抜く

・ミズチを倒しました。

・マルチ
「ふぉぉぉぉ、すっごい!
カッコいい」

少し離れた茂みの中では、、

・仮面の女
「ふぉぉぉぉ、、、凄い
秘技、、、撒き餌・一投釣り、、、
私もやりたい。
どうしよう、、、出て行こうかな。」

仕事と好奇心の狭間で揺れ動く仮面の女が居た。

・「どうかな、撃ち抜けそう?」

・マルチ
「うん、出来ると思う。
でも、一回自分でやってみたい。」

・「そかそか、んじゃやってみよう。
えっと、、あの辺りに投げ込めば飛び出てくるよ」

・マルチ
「わかった、、、
秘技、、、撒き餌・一投釣り!」

ブン

ザパーン

『フレイム・アロー』

・ミズチを倒しました。

・マルチ
「やった!出来た。
ねぇ、見てた?見てた?
出来たよ。」

凄いはしゃぐマルチ。
うん、楽しいなら良いね、
ただ、一投釣りって言わなくても良いんだよ?
ちょっと恥ずかしくなって来た。

・仮面の女
「ライオット、、、、
私にも、、、やらせて!」 

我慢できなくなった人がいつの間にかライオットの後ろに付いていた。

・「うおっ!
ビックリした、、、
出て来て大丈夫ですか?」

・仮面の女
「うん、もう良いや。
私はミズキ、オルドラ王国隠密のミズキ。
ミズチと名前が似てるけど、
間違えちゃダメだよ?」

そう言って仮面を外す。
思ってたよりも幼いな、、、でも可愛いや。

・仮面の男1
「おい、何やってんだ!
しかも素顔まで晒して、命令違反だぞ?」

・ミズチ
「もう良い、それよりも私も秘技やりたい。
貴方達もやりたいんでしょ?」

・仮面の男1
「ぬぐぐぐ、、、」

・仮面の男2
「ふっ、、、我々の負けだな。
私はロクロウ、同じく隠密だ。
秘技のやり方を教えて貰えるか?」

負けって、、、いつの間に勝負してたの?
意外と軽い人達だな。

・仮面の男1
「お前まで!
一体何を考えてるんだ。」

・ロクロウ
「何を、、、だと?
俺も秘技を使いたい。
お前だってやりたいだろう?
秘技だぞ?秘技」

どうやら、俺が適当に言った秘技って言葉に引っ掛かったらしい、、、
隠密の人はよくわからん。

・仮面の男1
「くそっ!
俺だって使いたい!
こうなったら意地でも秘技を物にしてやる。
ライオット、俺にも教えてくれて。
俺はポンタだ。」

ぶっ!
ここに来てポンタ来た。
ミズキ、ロクロウと、来てポンタはないだろう?
やべ、この人達、、、きっと良い人達だ。

・「では教えますよ〜。
要するに、撒き餌で湖のミズチを呼び寄せておいて、ミズチの頭上に餌を投げ込むと水面から飛び出します。
そこを狙い撃つのです。
やってみます?」

・ミズチ
「やるやるぅ〜!
この餌でいいんだよね?
いっくよ〜!
秘技、、、撒き餌・一投釣り」

ブン

ぽちゃん

、、、、、、何も起きなかった。

・ミズチ
「なんで?なんでなの?
同じ様に投げたのになんで?」

・ロクロウ
「ふっ、、、お前のは投げ方が甘いんだ。
俺に任せろ。
秘技、、、撒き餌・一投釣りぃ〜」

ブン

ぽちゃん 

、、、、、何も起きなかった
てか、秘技って叫ぶのやめて。

・ロクロウ
「ば、、、ばかな、完全にコピーしたはずだ。」

・ポンタ
「ふふふ、俺の番だな。
要するに、ミズチの頭上を狙わなければならないって事だろう?
なら、スカウトも使える俺の出番だ。
行くぞ、、、
秘技、、撒き餌一投釣り」

ブン

ぽちゃん

・ポンタ
「そ、、、そんなバカな、、」

投げ込む直前にミズチが方向転換したな。
あの人のスカウト、集中してないと調べられないタイプの能力かな?

・ポンタ
「どう言う事だ、ライオット、教えてくれ。
どうやったら上手く釣れるんだ?」

ポンタさんが1番熱くなってる件について、、。
さて、どうしようかな、、、
困ったな。

・ポンタ
「さあ、さあ!」

うわぁ、、、圧が凄まじい。
こうなったら適当に、、、

・ライオット
「良いですか?
ポンタさんは能力に頼り過ぎてしまい、投げる直前にミズチが方向転換をした事を見逃しました。
水面をよく観察してください。
水中のミズチの動きに合わせて微妙に動いているのが分かるはずです。
それを目印に投げるのです。」  

めちゃくちゃな事言ってやったわ!
さぁ、悩んで諦めてくれ、、、

・ミズキ
「わかった気がする、、、
ミズチの動きと水面の関係性。
水面近くにいる時に水面がうねる。
そこを狙えば良いって事ね?」

嘘だぁ、、適当に言った事ですよ?

・ライオット
「そ、その通りです。
観察眼の訓練にもなりますのでお勧めですよ。」

ダメだ、俺が焦り始めて何言ってるか分からなくなって来た。

・ミズキ
「よし、、、もう一度。
、、、、、、、ここだ!
秘技、撒き餌・一投釣り」

ブン

ザパーン

・ミズチ
「はっ!」

シュンシュンシュン

・ミズチを倒しました。

・ミズキ
「でっきたぁぁぁぁ!
やったわ、秘技を習得したわ。」

嘘だろ?
本当に出来ちゃったよ、、、
しかもあの攻撃、小刀を急所に3発的確に、、
この人、強い。

・ロクロウ
「く、、、ミズキ、コツを教えてくれ!」

・ミズキ
「えぇ〜、、、どうしよっかなぁ。」

案外性格悪いな、、、
でも、この人達絶対に悪い人じゃない気がする。

・ポンタ
「ふふふ、見切ったぞ、、、
そこだっ!
秘技、撒き餌・一投釣りぃぃぃぃ!」

ブン

ぽちゃん

・ポンタ
「何故なんだぁぁぁぁ!」

それから暫く、三人衆はワイワイと楽しそうにやっていた。
平和だなぁ〜、、、、
あれ、、、魔力が高まってきてないか?
俺は急いで後ろを振り返る。

・マルチ
「いい加減にしてっ!」

マルチがキレてた、、、、

・マルチ
「私がライオットとデートしてるの!
邪魔しないで!
これ以上邪魔をすると言うのなら、、。」

マルチが雷を纏いだす。
おいおい、この出力やばくねぇか?

・隠密達
「ひぃぃぃ」

・マルチ
「どっか行ってぇぇぇ!」

ちゅどーん!

巨大な雷が落ちる。
隠密三人衆の目の前に巨大なクレーターが、、
あ、湖の水が流れ込んできた、、、
ミズチも何匹かいるな。
こっそりと倒しておこう。

・ミズチを倒しました
・ミズチを倒しました
・ミズチを倒しました
・ボーナスが入ります。

あっ、、、やべ、アナウンス流れた。
恐る恐るマルチを見るとこちらを睨んでいた。
タイミングが、、、悪かった。

・マルチ
「どうするの?
貴方達、、、まだ邪魔をするの?
どうなの?」

良かった、俺の方を見たのはたまたまだったか、
しかし、マルチを怒らせるとこんなにも怖いとは思わなかった、、

・隠密三人衆
「す、、、すみませんでした。
業務に戻ります、、、。」

しょんぼりして歩いていく三人衆。
しかし、少し離れると秘技の話をしている様な素振りをしていた、、。
懲りない人達だ。

・マルチ
「ライオット、、、。」

・はっ、はい!

・マルチ
「さあ、ミズチ狩りの続きを致しましょう。
貴方と私の2人きりで、、、」

一瞬、背筋が凍った、、、
恐ろしかったんだ。
マルチさん、俺は絶対に怒らせません。
ライオットはこの日、心に誓った。
その日、日が暮れるまで一緒にミズチを狩った。
その後、2人でミズチの討伐の証を持ってギルドに向かって行った。


レベル16 所持金 3309c
筋力 75 +20(特  +20(加
知力 92 +20(特 +40(加
敏捷性 89 +10(特
・スキル
自動マーカー、マップ、精神自動回復、順応力 
・魔法
癒しの鼓動
風魔法 レベル23
炎魔法 レベル15
水属性 レベル19
・技能
剣術レベル8 補正レベル1  筋力 2 敏捷生 2
杖術レベル1
盾術レベル1
体術レベル19 補正レベル3 筋力 8 俊敏性 12
射撃レベル 9補正レベル1 筋力 2 俊敏性 2
・特殊技能 補正値パッシブ(特
採取レベル12 補正レベル2 筋力 10 知力 10
採掘レベル11 補正レベル2 筋力 10 敏捷性 10
魔装術レベル8 補正値レベル1 知力 10
・加工技能 補正値パッシブ(加
裁縫レベル10 補正レベル2 知力 20
鍛治レベル10 補正レベル2 筋力 20
錬金レベル10 補正レベル2 知力 20

「異世界クロスロード ゆっくり強く、逞しく」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く