完璧会長と無関心な毒舌読書家

スリーユウ

14

他のメンバーから100メートル以上話した2人はゴール目前となっていた。


「次が最後の障害物か」
「距離的に考えて、確かにそうね」
神崎と桐野の前に現れた物は小さな箱だった。


「なんだこれ」
「やっぱり、君たちが最初だったね」
「新井先生、この箱は?」
「これかい、簡単に説明するとこの中にお題が入っているから、それをクリアすればいいんだよ。神崎君」
新井先生は箱を揺らしながら、2人に箱を渡してきた。


「つまり、お題によっては難しいお題があるということですか?」
「そうゆうことだね」
「おい、早く引くぞ」
「そうね」
神崎が箱に手を入れようとしたとき、新井先生は思い出したかの様に言葉を継げた。


「あ、一人一枚だからね」


神崎はため息をついて、箱から紙を引いた。しばらく、紙を見つめて箱を桐野に渡した。
「神崎君、引いた内容はなんだったの?」
「めんどくさい内容だよ」
お題を見た神崎の顔は苦虫を噛み潰したような顔していた。


「どんな内容だったの?教えてくれない」
桐野の表情に変化はないが神崎には楽しんでいるように感じた。


「断る。それよりも会長は自分の分を引かなくていいのかい」
「それもそうね」
桐野は神崎から渡された箱の中から紙を引いた。


神崎は桐野が箱から引いている僅かな間に自分のお題についてどうしようか考えていた。
神崎が握ってる紙にはこう書かれていた。


会長の髪の毛


神崎はこれをどうするか考えるだけで頭痛がしてきたのだった。

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