天才ダラダラしていたら家を追い出されたけど、結局、王都の学園で無双する
46
神の気配が消えたアリサはその場にぐずれ落ちるがフェリクスが落ちる前に体を滑り込ませた。アリスを床に寝かすとやっとフェリクスは一息ついた。もう出血は止めたものの、フェリクスのあまり顔の血色は良くなかった。
精霊武装を解除するとそれぞれの武装が精霊に戻った。
「ありがとう、シーフ、ノチス」
「アンタ、大丈夫なの、顔色悪くない?」
「ご主人様、死んじゃ嫌です」
「別に大丈夫だよ、2人とも」
シーフと共に現れたのは少女の土精霊だった。名前は本に書いてあった通り、ノチス。ぎりぎりでフェリクスはノチスがあの本から呼び出すことが出来るようになった。事情を聴くと、消耗しき切って出てこれなかったそうだ。最後、神を拘束する鎖になってくれたのもこのノチスだった。
一息ついている所に騒ぎが収まったと思った王様とその臣下がやってきた。
「終わったのか・・・」
恐る恐ると言った感じで入ってきた王様と臣下は当然、フェリクスとアリサを見つける。
「貴様、アリサに何をした」
「何をしたって、正気に戻しただけですよ、神落としはもうやらない方がいいですよ」
「なんだと」
「アリサ姫に聞けば、わかりますが、適正が高すぎても神に意識を乗っ取られるらしいので、もう行わないことをお勧めします」
それだけ言うとフェリクスは謁見の間を出て行こうとするが、王様に質問される。
「クレソン商会はこの国から出て行くのか?」
アリサの神落としが失敗に終わった時点で、この国が戦争を起こす可能性がなくなった。しかし、さきほど、戦争を起こすと王様は言ってしまったわけでクレソン商会がどうするかはもはや、フェリクスの判断によると思ったのだろう。
「まさか、もう、戦争が起こせなくなったのでしたら、そのまま商売を続けさせてもらいますよ、安心して下さい、王様、では、自分はこれで失礼します」
ほっと胸を撫でおろす王様を横目に、フェリクスは王城を後にした。
後日、学園の屋上にて、フェリクスはアリサに呼び出されていた。
「フェリクス君、この前はありがとうございました」
「別にお礼を言う必要はありませんよ、こっちも別の商会に有利な条件で交渉を進めることが出来ました。利益は十分に出ました」
「いえ、それでも、私を助けてくれたことは事実ですし、改めてお礼を申し上げます。父も、戦争を起こさないと言っていましたので、もう大丈夫だと思います」
「そうですか、それはよかったですね」
「何で助けてくれたんですか」
アリサの言葉には助けないという選択肢もあったはずだとフェリクスに言っているようだった。
「そうですね、確かに、どちらでも利益という面では変わらなかったかもしれません。確かに人は時には辛い選択肢を取らなければなりません。でもたまには皆、仲良くのハーピィーエンドが合ってもいいと自分は思っただけです」
「ふふ、意外とロマンチストなんですね」
「そんなことはありませんよ、これはただの辛い現実が嫌な俺のエゴですよ」
「それでも皆が幸せなら、別にエゴだとしてもいいですよね、フェリクス君」
「確かにそうですね」
そんな話をしていると授業が始まるチャイムが鳴った。
「それじゃ、戻りますか、アリサ姫」
「もう姫ってのはなしにしてほしいんですけど―ー」
アリサはフィリクスに言うが、振り返ったら、もうフェリクスは階段の所にいて、アリサの声は聞こえていなかった。
そんなフェリクスの腰に入れられている不思議な本には新たに神アルテミスという1ページが増えていた。
精霊武装を解除するとそれぞれの武装が精霊に戻った。
「ありがとう、シーフ、ノチス」
「アンタ、大丈夫なの、顔色悪くない?」
「ご主人様、死んじゃ嫌です」
「別に大丈夫だよ、2人とも」
シーフと共に現れたのは少女の土精霊だった。名前は本に書いてあった通り、ノチス。ぎりぎりでフェリクスはノチスがあの本から呼び出すことが出来るようになった。事情を聴くと、消耗しき切って出てこれなかったそうだ。最後、神を拘束する鎖になってくれたのもこのノチスだった。
一息ついている所に騒ぎが収まったと思った王様とその臣下がやってきた。
「終わったのか・・・」
恐る恐ると言った感じで入ってきた王様と臣下は当然、フェリクスとアリサを見つける。
「貴様、アリサに何をした」
「何をしたって、正気に戻しただけですよ、神落としはもうやらない方がいいですよ」
「なんだと」
「アリサ姫に聞けば、わかりますが、適正が高すぎても神に意識を乗っ取られるらしいので、もう行わないことをお勧めします」
それだけ言うとフェリクスは謁見の間を出て行こうとするが、王様に質問される。
「クレソン商会はこの国から出て行くのか?」
アリサの神落としが失敗に終わった時点で、この国が戦争を起こす可能性がなくなった。しかし、さきほど、戦争を起こすと王様は言ってしまったわけでクレソン商会がどうするかはもはや、フェリクスの判断によると思ったのだろう。
「まさか、もう、戦争が起こせなくなったのでしたら、そのまま商売を続けさせてもらいますよ、安心して下さい、王様、では、自分はこれで失礼します」
ほっと胸を撫でおろす王様を横目に、フェリクスは王城を後にした。
後日、学園の屋上にて、フェリクスはアリサに呼び出されていた。
「フェリクス君、この前はありがとうございました」
「別にお礼を言う必要はありませんよ、こっちも別の商会に有利な条件で交渉を進めることが出来ました。利益は十分に出ました」
「いえ、それでも、私を助けてくれたことは事実ですし、改めてお礼を申し上げます。父も、戦争を起こさないと言っていましたので、もう大丈夫だと思います」
「そうですか、それはよかったですね」
「何で助けてくれたんですか」
アリサの言葉には助けないという選択肢もあったはずだとフェリクスに言っているようだった。
「そうですね、確かに、どちらでも利益という面では変わらなかったかもしれません。確かに人は時には辛い選択肢を取らなければなりません。でもたまには皆、仲良くのハーピィーエンドが合ってもいいと自分は思っただけです」
「ふふ、意外とロマンチストなんですね」
「そんなことはありませんよ、これはただの辛い現実が嫌な俺のエゴですよ」
「それでも皆が幸せなら、別にエゴだとしてもいいですよね、フェリクス君」
「確かにそうですね」
そんな話をしていると授業が始まるチャイムが鳴った。
「それじゃ、戻りますか、アリサ姫」
「もう姫ってのはなしにしてほしいんですけど―ー」
アリサはフィリクスに言うが、振り返ったら、もうフェリクスは階段の所にいて、アリサの声は聞こえていなかった。
そんなフェリクスの腰に入れられている不思議な本には新たに神アルテミスという1ページが増えていた。
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