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(旧)こっそり守る苦労人

ルド@

校舎裏の攻防

 校舎裏 
「(超逃げたい)」


*只今現実逃避中の零の思考です。 


(・・・・泉零です。 
生徒会長の沙耶さん宇宙人の無茶振りで、球技大会ーー委員会戦に助っ人として生徒会チームに入った俺
午前の部、クラス戦で厄介なB組の久保、水野、莉緒といった化け物共をどうにか倒し・・・・たかは置いといて、無事に『ドッジボール』『卓球』、両方とも優勝することが出来たがーーー武からの話で例の新種のトカゲ魔獣がこの街に侵入した事を知った俺。 
これについては、まあいい・・いや良くないが想定外という訳ではない
問題はその後だ、英次ヤロウ、意味の分からん事をタラタラ話すだけ肝心な部分は何も言わなかった。 
確かにヘタに言うとヤバイのは分かってるが・・・もう少し言い方がないのか?
おかげで今・・・ ) 


「零さん下がってください。」 
周囲には校舎裏という事もあり人がいない。
さっきほどの水花と炎の獣の衝突で起きた水蒸気の煙がまだ周囲に溢れていた。
 

彼ーーー零の目の前にいる3人と自分の隣にいる女の子を除いては 
3人の内、一人は白石佳奈であり残りの2人は、彼女と同じ機関の人間であるのだが、


「別の異能者・・・」  
そのうちの1人、先程零に攻撃してきた女性ーーー篠崎 江梨が煙が晴れる中、零に対して射抜かんばかりの殺気を放っていた。  


「(英次が言ってたのは・・多分これだ
俺が何かしらの禁句を言ったんだ、それで江梨彼女があんなに)」


彼女の視線は最早、敵対している相手を見る目である。
因みに佳奈ともう一人の男性ーーー篠崎 蓮は、一連の状況の変化に固まってしまている。
 



「(だが襲われるなら襲われるってそれとなく警告ができた筈だ・・・しかしそれがなかった・・・・違うな・・・)」


それぞれの反応もお構い無しに、零は考えるーーーそして結論が出る。


「・・・・。」 
「いきなり零さんに攻撃して、何ですか貴方は!?」   
殺し兼ねない殺気を放ってくる江梨に黙ったまま見ている零だが、彼の隣の女性ーーー凛は逆に彼女のそんな目に怒りを露わにしていた。


「何故あんな事をしたんですか!?」 
もしあの炎が零に直撃していたら・・・そう思うとさらに怒りが込み上げてくる凛


だが、彼女の憤怒の視線を帯びても平然としたまま江梨が  
「必要な処置よ。」
自分の行った事は正しいーーー彼女の目がそう言ってる。 


しかし 


「(あ・の・ヤロ〜〜〜〜〜ゥ!! 
わ・す・れ・て・た・な!)」 
肝心の零は江梨の話も聞いておらず、心の中でいつもニヤニヤしている自称親友に向けて悪態を吐いていた。 


「なッ!?意味が分かりません!!
零さんを攻撃するのが、必要な事だと言うのですか!?」 


「必要よ。コイツはーーー佳奈を泣かせた。」


そう言って零に近づくがーーー右手から炎が


「理由はそれだけでーーー充分!」


江梨の発現に合わせて手の炎もメラメラと揺れている。 


「(ちゃんと同調・・できてる・・・スゴイな)」 
江梨が発動して右手に宿している炎を見て零は少し驚いていた。


【属性型】の異能もそうだが、殺傷能力が高い異能系を自分の身体に纏うのは、実はもの凄く難しい。
例えば、今彼女が発動している炎、さっきは周囲に炎を発現させていたが、今は手に纏わせて炎の拳に変わっている。
コレを普通に行おうとすると間違いなく手が燃えて大火傷やけどする。
当然だ、手は炎ではない、いくら自分の異能でも炎は炎だ、触れれば燃えて火傷するのが自然だ。
だが今彼女が行っているように同調すれば、身体に纏う事もできる。


それを行うには心力のコントロールも必要だが一番必要なのは、
「(江梨この子・・・完全に自分の異能を手足の様に扱ってる)」  


重要なのは、自分の異能をちゃんとモノにしているかどうかである。 
いくら体内の心力をコントロール出来たとしても、それはあくまで基礎でしかない。
その異能を完全に操るのは、また別の事だ。


そして大半の異能者は、心力のコントロールより自身の異能を完全に把握して操れるようにするのが多い。
自分の異能を完全に掌握できれば、同調も簡単だから


「(さっきの炎の獣もしっかり形態変化出来てたし・・・転校生より優秀?)」
因みに佳奈も指輪補助具を使う事で手に纏う事が可能であるが、形態変化は全然である。 


「貴方は佳奈を傷付けたーーーーぜったいに許さないッ!」   
零が感心してる間に、江梨が一気に接近して炎の拳で、攻撃をしようとする 


ーーーが  


「させません!」
「リン!?」 
凛が彼の前に出て彼を守る態勢に入る。 
突然自分の前に凛が入ってきたので戸惑いの声を出す零 
「退きなさい!」
「退きません!」 
「あなたから潰すわよ!?」  
纏う炎で威嚇する江梨だが


水撃の外装アクア・メイル!」        


凛が望むところだという雰囲気で 
「やれるものならどうぞ!」
不透明で見え難いが、身体の各部分に水を纏う凛を見た不敵な笑みを浮かべる江梨    


「出来るみたいね。」
「そちらも」 




そんなやり取りが行われる中、固まったままでいた佳奈の硬直が解けたようだ。
「江梨ちゃん何してるの!」  
すぐさま、江梨の前に立ち、止めようとする。


「佳奈も退きなさい!この男は、火炙りにしてやる!」   
「そんな事が許されるわけないでしょう!?正気に戻りなさい!」 
懸命に制止を促す佳奈であるが、怒り理性が吹っ飛んでしまっている江梨は、止まらない。


「そこまでだ!江梨!」 
さすがにこれ以上はマズイと感じた蓮、佳奈に続いて止めに入る。


「(どうする!?今の江梨は、多分何を言ってもッ)」


長い付き合いであり、更に双子である蓮には今の江梨の心境を察していた。
だからこそ、早く江梨を止めないと取り返しのつかない事になるのを蓮は瞬時に理解し、そのため焦っていた。
「(異能まで使っている江梨を止めるには、もうぼくも使うしかないが・・・・・・・・・)」
いざという時は異能を使ってでも止める、そう決意していた蓮であるが、相手が双子の妹である、やはり躊躇いがある。      
「そんな考え方が許されるわけ無いだろう!」
どうにか言葉での説得を謀ろうとする蓮であるが 


「悪いけど引く訳にはいかないのーーー邪魔しないで!炎の壁フレイム・ウォール」     
 彼女がそう言うと、蓮と佳奈の前に炎壁が出現 
「だから駄目だって、わ!?」 
「江梨!」 
すぐさま自身の異能で応戦しようとする蓮 
ゲージーーーイン!」
燃えた手で地面に触れてそう呟く江梨 
「江梨ちゃん!うッ!」 
すると、2人の下から網上の炎が出現し彼女達を覆った。    
あまりの熱に顔を顰めてします佳奈を置いて 
「江梨いい加減にしろ!」
蓮はポケットに入れいた警棒を伸ばし構えを取る。
斬空スラッシュ!」  
  同時に上から縦斜めに一閃!
その瞬間振った警棒から蒼白の斬撃が飛ぶ出し、目の前にある炎の檻へ


だが  
「ムダよ蓮、蒼白レベル1の状態じゃーーーーその檻は壊せない」  
「・・・・。」
江梨の言う事が分かっていたのか、黙ったまま目を向ける蓮 
「大人しくして貰うわよ。」
そう言って、背を向けて零達に視線を向ける江梨であった。




******** 
零視点 
あっさり捕まった2人を見た俺はーーー驚きを隠せずにいた。
とんでもない技の数々であった。
発動までのタイムの短さ
安定した異能の発現
そして複雑な檻の形態変化・・・廃スペック過ぎません(汗) 


「これでしばらく邪魔が入らないーーーー覚悟はいい?」 


なんの覚悟だよ?
と言うか、あんなに異能を使ってるのに、まだまだ心力が残ってるってどういう事!? 
見た限りじゃ異能のコントロールはちゃんと出来てるみたいだが、心力の方は転校生と同じで全然だな・・・まあそれが普通か 
 

しかし、どうしたもんか?
完全にバトル気満々な江梨この娘をどう対象したら・・・たくッしっかりしてくれよ、転校生にお兄さんよ。 
現在炎の檻に閉じ込められている転校生と蓮と言う少年に心の中で文句いう俺  
さてどうする?


「零さん」


不意に隣のリンから声が掛かる。 
「あちら完全に敵対意思があります。」


・・・リン 


「ならばこちらとしても、黙っている訳にはいきません。」


お前の言いたい事もわかるが


「彼女を怒らせたのは、元はと言えば俺だーーー俺が謝って説得するからお前は「零さん」」  


何が理由なのかまだ分からないが、俺の言葉で転校生は泣き、江梨あの子は怒った 
ならその責任を取るのが俺の務めだとリンに簡単に説明しようとしたが




「確かに零さんは言う事も分かります、謝るのは大事な事ですーーーですが・・!」 


何か衝動を抑えているかのように、目を強く瞑る凛 


「零さんが何と言うと、私は彼女を許す事はーー出来ません!」


違う抑えきれないんだ・・自分の感情を 


「彼女は何に対し怒り、それを零さんにぶつけようとしたかは分かりません。
それでも・・・」


さっきまでずっと、頑張っていたんだ 


「彼女は攻撃した!
私の大事なーーー恩人・・である零さんに! 
攻撃をした! 大怪我するかも知れない異能で!」 




不意に二つの事を思い出す俺


『ご無事ですか?零さん』
先程、俺を助けてくれた凛 


『あ、ありがとう・・・ございます・・お兄さん』 
以前彼女を助けた際に、緊張しながらも俺に言ったお礼の言葉 


「だから」  


凛はこちらへ向かってくる江梨という子に視線を向けて 
彼女に言う。




「零さんには手を出させません。
どうしても・・・・・その怒りが収・・・・・・まらないのなら・・・・・・・   
私が相手をしますーーーー雨の遮蔽レイン・カーテン」  
リンが片手を空へ掲げると・・・辺りに霧が発生し、小さな雨粒が降り出す。 


「霧雨みたいね?」 
そう言って雨のせいで若干濡れてしまった髪を掻き上げる篠崎(江梨) 


「これで外からは分かりませんし、貴方の異能も半減・・です。」 


「半減?」


「はい
火は水に弱い・・・・・・
子供でも知ってる事です。」


その通りだ。
現に転校生と篠崎(蓮)を閉じ込めた炎の檻がジューと音が鳴り蒸気が出ている。
あのままいけば、あと3分程で檻が消えると思われる。


「確かにそうねーーーけど」
右手の炎が小さくなってるのを確認した篠崎(江梨)であったが 
 「これでもまだーーーーそんな事が言える・・・・・・・・?」 
セリフと共に彼女の周りから巨大な炎が発現された。


リンが降らせている霧雨を浴びても、蒸気が出るが消えそうな気配が全然せずどんどん広がり大きくなっていくーーーこの炎の量・・・危険だ・・・。  


「ーーー!」 
リンもこれは危険だと判断したのか、すぐさま警戒態勢を取る。
しかし、炎は広がり大きくなりはするが、一向に襲ってこない。
不審に思ったリンが篠崎(江梨)に顔を見るとーーーー彼女は身体が炎に塗れながらも微笑みを浮かべていた。 




「自己紹介が遅れたわねーーー私は篠崎 江梨
見てわかるかも知れないけどーーー炎の異能使いよ。」


そう挨拶した篠崎(江梨)を見て 
律儀にも答えるリンであった。


「此方も挨拶が遅れました。
私の名前は、榊 凛と申します。
以後お見知りおきを」 


ペコリとお辞儀するリンに篠崎(江梨)は、最後忠告をする


「これが最後よーーー退きなさい。
でないと火傷じゃ済まないわ。」


「退きませんーー私にとって
零さんは大事な親友の兄・・・・・・・ーーー傷付けさせません。」 


どちらも退かない
言葉だけでなく目が・・・そう言っていた




そして 


「行くわ!」
「どうぞ!」


紅蓮の炎を身体に纏い周囲に炎で囲った篠崎江梨
同じく身体に水を纏い、周囲に霧雨を降らすリン 


炎の滝と水の散弾が激突しようとしていた




******** 
 

もっとも・・・・  




やめろ・・・」 


その場に泉 零と言うその二人軽く凌駕している


ーーー化け物最強が居なければという話だが




謝罪へ続く。 


おまけ
水の異能
凛「コントロールが出来なかった時は本当にこの異能が嫌いでした。」


零「?・・ああそう言えば最初の頃、大変だったんだっけ?」


凛「はい・・不意にアッチコッチから水を発現してしまって、結果ビショビショに」


零「ハハハハハッそれは大変だったな?」


凛「笑い事ではありませんよぉ〜・・・・・・零さん」


零「ん?」


凛「覚えてますか?私と初めて会った日の事・・・」


零「・・・・。」


凛「しょ、正直に言って頂けないでしょうか?私としても・・・その方が気が楽と言いますか・・」


零「・・・・怒らないか?」


凛「怒りません」


零「・・・・。」
凛「・・・・。」




零「あ〜・・・・確かあれは・・俺が勘違いして異能の暴走をおもら「ストレ〜〜〜〜ト過ぎます〜〜〜〜ッ!!!(涙目)」・・・・怒らないって・・・言ったのに」 


  


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