冷たい部長の甘い素顔【コミカライズ連載中】

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第67話 クリスマスプレゼント

その後、私たちは、思い出の浜焼きを食べようかとも思ったんだけど、昨夜、海鮮づくしの豪勢なお料理をいただいたばかりだったので、地元の有機野菜にこだわったイタリアンのお店に入ることにした。

冬野菜をふんだんに使ったパスタもおいしかったが、白菜や水菜を使ったサラダもとてもおいしかった。

食後のドルチェもおいしくて、大満足だった。

「私、この2日で絶対、太った気がする」

明日から、ダイエットしなきゃ!

私は、心の中で、密かに決意をする。

けれど、それを聞いた将軍さんは、私の心を知ってか知らずか、

「俺は、どんな爽でも大好きだから、気にしなくていいよ」

と笑顔を見せる。

将軍さんは、絶対、私の事、甘やかし過ぎだと思う。


「将軍さん、私からもプレゼントがあるんだけど、受け取ってもらえる?」

私は、バッグの中に忍ばせて来たクリスマスプレゼントを手に、尋ねる。

さっき、将軍さんからのプロポーズに感激しすぎて、渡しそびれた私からのプレゼント。

「もちろん!
 爽から貰えるものなら、なんだって嬉しいよ」

将軍さんは、嬉しそうに微笑んだ。

私は、バッグの中から、黒い箱を取り出す。

11月に将軍さんの浮気を疑ってしまってから、ずっと迷いに迷って、ようやく選んだプレゼント。

喜んでくれるといいんだけど……


「開けてみて」

私が言うと、将軍さんは丁寧にラッピングを解いて、箱を開けた。

プレゼントが出てきたのを見届けて、私は、言うと決めていた台詞を口にする。

「……この先、ずっと、私と同じ時を歩んでもらえますか?」

将軍さんは、箱の中の腕時計と私とを見比べて、花が咲きこぼれるようにふわりと嬉しそうに笑った。

「もちろん!」

そう言って、将軍さんは、今している腕時計を外して、プレゼントの時計に付け替えてくれた。

「逆プロポーズしてもらえるなんて、思ってなかった。
 ありがとう!」

私たちは、お互いの左手に、永遠の約束というお土産を身に付けて、帰路に就いた。





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