冷たい部長の甘い素顔【完】
第48話 褒められた?
え!?
褒められた?
「どうして!?
社長、知ってるの?」
驚いた私が尋ねると、将軍さんは、
「………ああ」
と、バツが悪そうに斜め上に目を逸らす。
「なんで?」
だって、まだ付き合って1週間よ!?
噂にもなってないし、あえて報告にでも行かない限り、社長がご存知である理由が分からない。
「………聞かれたから、答えた」
将軍さんの返事の歯切れが悪い。
「社長がなんて聞いてきたの?」
私は、膝の上にいる恥ずかしさも忘れて尋ねる。
「その……、
爽と……何か進展はあったか…って………」
一方の将軍さんは、なぜか私と目を合わせようとしない。
「へ?
なんで?」
将軍さんは、顔を見られないように、上を向いてしまったが、耳まで赤いのがよく分かる。
「将軍さん!
何か、隠してます?」
私が、問い詰めると、将軍さんは、
「ふぅぅっ」
と、大きく息をつき、諦めたように私を見た。
「聞いても、引かないって約束してくれるか?」
引く?
なんで?
「よく分からないけど、将軍さんが何を言っても、私は引いたりしないよ?」
私の言葉を聞いて、将軍さんは、諦めたように話し始めた。
「実は、今回の異動は、俺が社長に頼み込んだんだ」
「え!?」
異動を頼んだ?
なんで!?
「俺は、9月の初めに爽が合コンしてるのを見て、男と別れたんだと思った。爽は、恋人がいるのに合コンに参加するような女性じゃないと信じてたから」
「うん……、ありがとう」
私は、よく分からないまま、お礼を言う。
「だから、チャンスは今しかないと思って、社長に爽のいる部署に異動させてくれるように頼んだ。
で、社長は俺の気持ちを分かった上で、俺を爽のいる企画部に異動させてくれた」
は?
意味が分かんない。
「え、ちょっと待って。
それって、もしかして、将軍さんは、その前から私の事が好きだったって事?」
まさかね。
いくらなんでも、それは自惚れ過ぎよね。
「………2年半前、爽が社長に話し掛けるのを見てから、ずっと気になってた。爽がいると、そこだけいつも笑いが絶えなくて、明るくなってるのを見て、気付いたらいつも爽を目で追ってた」
う……そ……
「2年以上、ただ思ってるだけなんて、女々しいと思うかもしれない。
それでも俺は、ずっと爽の事が好きだったんだ。
だから、爽といられるなら、誰になんて言われても構わないと思ってる」
思ってもみなかった。
将軍さんは、異動してきてから、私の事を気にしてくれてるんだと思ってた。
それなのに、ずっと私なんかのことを思っててくれたなんて……
私は無言で首を横に振った。
「女々しいなんて、思うわけないよ。むしろ、そんなに思っててくれたなんて、すごく嬉しい」
私がそう言うと、将軍さんは、私を囲ってた腕に、ぎゅっと力を入れて、抱きしめた。
将軍さん……
私は、将軍さんの胸に体を預け、将軍さんの温もりに包まれる。
褒められた?
「どうして!?
社長、知ってるの?」
驚いた私が尋ねると、将軍さんは、
「………ああ」
と、バツが悪そうに斜め上に目を逸らす。
「なんで?」
だって、まだ付き合って1週間よ!?
噂にもなってないし、あえて報告にでも行かない限り、社長がご存知である理由が分からない。
「………聞かれたから、答えた」
将軍さんの返事の歯切れが悪い。
「社長がなんて聞いてきたの?」
私は、膝の上にいる恥ずかしさも忘れて尋ねる。
「その……、
爽と……何か進展はあったか…って………」
一方の将軍さんは、なぜか私と目を合わせようとしない。
「へ?
なんで?」
将軍さんは、顔を見られないように、上を向いてしまったが、耳まで赤いのがよく分かる。
「将軍さん!
何か、隠してます?」
私が、問い詰めると、将軍さんは、
「ふぅぅっ」
と、大きく息をつき、諦めたように私を見た。
「聞いても、引かないって約束してくれるか?」
引く?
なんで?
「よく分からないけど、将軍さんが何を言っても、私は引いたりしないよ?」
私の言葉を聞いて、将軍さんは、諦めたように話し始めた。
「実は、今回の異動は、俺が社長に頼み込んだんだ」
「え!?」
異動を頼んだ?
なんで!?
「俺は、9月の初めに爽が合コンしてるのを見て、男と別れたんだと思った。爽は、恋人がいるのに合コンに参加するような女性じゃないと信じてたから」
「うん……、ありがとう」
私は、よく分からないまま、お礼を言う。
「だから、チャンスは今しかないと思って、社長に爽のいる部署に異動させてくれるように頼んだ。
で、社長は俺の気持ちを分かった上で、俺を爽のいる企画部に異動させてくれた」
は?
意味が分かんない。
「え、ちょっと待って。
それって、もしかして、将軍さんは、その前から私の事が好きだったって事?」
まさかね。
いくらなんでも、それは自惚れ過ぎよね。
「………2年半前、爽が社長に話し掛けるのを見てから、ずっと気になってた。爽がいると、そこだけいつも笑いが絶えなくて、明るくなってるのを見て、気付いたらいつも爽を目で追ってた」
う……そ……
「2年以上、ただ思ってるだけなんて、女々しいと思うかもしれない。
それでも俺は、ずっと爽の事が好きだったんだ。
だから、爽といられるなら、誰になんて言われても構わないと思ってる」
思ってもみなかった。
将軍さんは、異動してきてから、私の事を気にしてくれてるんだと思ってた。
それなのに、ずっと私なんかのことを思っててくれたなんて……
私は無言で首を横に振った。
「女々しいなんて、思うわけないよ。むしろ、そんなに思っててくれたなんて、すごく嬉しい」
私がそう言うと、将軍さんは、私を囲ってた腕に、ぎゅっと力を入れて、抱きしめた。
将軍さん……
私は、将軍さんの胸に体を預け、将軍さんの温もりに包まれる。
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