冷たい部長の甘い素顔【完】
第34話 ランチ
・:*:・:・:・:*:・・:*:・:・:・:*:・
10月7日   日曜日   
・:*:・:・:・:*:・・:*:・:・:・:*:・
翌日、午前11時30分。
ルルルル…
着信音が鳴る。
ディスプレイには将軍さんの名前。
「ふふっ
こんにちは」
私はすぐに電話に出る。
『ああ。
今日は起きてたか?』
将軍さんの声だ。
「はい」
『昼飯、どうだ?』
嬉しい!
「行きます!」
『じゃあ、30分後に迎えに行く』
「はい!」
それだけ言って、電話は切れた。
たかがランチに行くだけで、こんなに嬉しい。
ううん、ランチだけじゃない。
将軍さんから電話をもらうだけで、ウキウキ、ソワソワしちゃう。
私は、いつの間にこんなに将軍さんの事を好きになったんだろう?
私は、自分の胸の鼓動を聞きながら、将軍さんを待った。
12時。
将軍さんから、下に着いたと電話があり、外に出る。
「こんにちは」
私が挨拶をすると、将軍さんは、微笑んで助手席のドアを開けてくれる。
運転席に座った将軍さんは、そっと私の手を握って、
「何、食べたい?」
と尋ねる。
「昨日、たくさん食べたので、少し軽めの食事がいいです」
朝もあまり食べられなくて、カフェ・オ・レだけで済ませてしまった。
「じゃあ、和食かな?
寿司と蕎麦、どっちがいい?」
どっちも好きだけど……
「うーん、お蕎麦!」
「了解」
そう答えた将軍さんは、1度キュッと私の手を握ってから、シフトに手を置いた。
将軍さんは、10分程、車を走らせて、古い日本家屋の趣きがあるお蕎麦屋さんに連れてきてくれた。
「ここは、たぬき蕎麦が美味いんだ」
と将軍さんが教えてくれる。
2人でたぬき蕎麦をすすりながら、午後の予定について話す。
「どこか、行きたい所あるか?」
将軍さんが聞いてくれる。
「うーん、将軍さんと一緒なら、どこでも嬉しいです」
私が答えると、将軍さんはほんのり顔を赤らめて嬉しそうに笑った。
「爽、お前、かわいすぎ。
このまま、部屋に連れて帰りたくなる」
「あ、お部屋デートもいいですよね?
DVDとか借りてきます?」
昨日、遠出したし。
「くくっ、爽、それ、ほんとに天然なの?」
そう言う将軍さんは、苦笑している。
「え? 何がですか?」
私、なんか変なこと言った?
「まぁ、いいや。
気長に振り回されてやるよ」
将軍さんは、お茶を飲みながら、くすくす笑ってる。
「え?
振り回してるつもりは全然ないんですけど。
私、何か、変な事言いました?」
天然だなんて、滅多に言われたことないのに。
「いや、DVD借りに行こう。
爽は、どんな映画が好きなんだ?」
将軍さんは、さらっと流して、話を変える。
「私は何でも見ますよ。べたべたの恋愛物もアクションもホラーもサスペンスも」
さっきの、なんだったのかな?
分かんないけど、これもやっぱり、突っ込まない方がいいことなんだよね
10月7日   日曜日   
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翌日、午前11時30分。
ルルルル…
着信音が鳴る。
ディスプレイには将軍さんの名前。
「ふふっ
こんにちは」
私はすぐに電話に出る。
『ああ。
今日は起きてたか?』
将軍さんの声だ。
「はい」
『昼飯、どうだ?』
嬉しい!
「行きます!」
『じゃあ、30分後に迎えに行く』
「はい!」
それだけ言って、電話は切れた。
たかがランチに行くだけで、こんなに嬉しい。
ううん、ランチだけじゃない。
将軍さんから電話をもらうだけで、ウキウキ、ソワソワしちゃう。
私は、いつの間にこんなに将軍さんの事を好きになったんだろう?
私は、自分の胸の鼓動を聞きながら、将軍さんを待った。
12時。
将軍さんから、下に着いたと電話があり、外に出る。
「こんにちは」
私が挨拶をすると、将軍さんは、微笑んで助手席のドアを開けてくれる。
運転席に座った将軍さんは、そっと私の手を握って、
「何、食べたい?」
と尋ねる。
「昨日、たくさん食べたので、少し軽めの食事がいいです」
朝もあまり食べられなくて、カフェ・オ・レだけで済ませてしまった。
「じゃあ、和食かな?
寿司と蕎麦、どっちがいい?」
どっちも好きだけど……
「うーん、お蕎麦!」
「了解」
そう答えた将軍さんは、1度キュッと私の手を握ってから、シフトに手を置いた。
将軍さんは、10分程、車を走らせて、古い日本家屋の趣きがあるお蕎麦屋さんに連れてきてくれた。
「ここは、たぬき蕎麦が美味いんだ」
と将軍さんが教えてくれる。
2人でたぬき蕎麦をすすりながら、午後の予定について話す。
「どこか、行きたい所あるか?」
将軍さんが聞いてくれる。
「うーん、将軍さんと一緒なら、どこでも嬉しいです」
私が答えると、将軍さんはほんのり顔を赤らめて嬉しそうに笑った。
「爽、お前、かわいすぎ。
このまま、部屋に連れて帰りたくなる」
「あ、お部屋デートもいいですよね?
DVDとか借りてきます?」
昨日、遠出したし。
「くくっ、爽、それ、ほんとに天然なの?」
そう言う将軍さんは、苦笑している。
「え? 何がですか?」
私、なんか変なこと言った?
「まぁ、いいや。
気長に振り回されてやるよ」
将軍さんは、お茶を飲みながら、くすくす笑ってる。
「え?
振り回してるつもりは全然ないんですけど。
私、何か、変な事言いました?」
天然だなんて、滅多に言われたことないのに。
「いや、DVD借りに行こう。
爽は、どんな映画が好きなんだ?」
将軍さんは、さらっと流して、話を変える。
「私は何でも見ますよ。べたべたの恋愛物もアクションもホラーもサスペンスも」
さっきの、なんだったのかな?
分かんないけど、これもやっぱり、突っ込まない方がいいことなんだよね
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