冷たい部長の甘い素顔【コミカライズ連載中】
第13話 言い訳
「で?
言い訳とやらを聞かせてもらおうか」
部長が切り出した。
「部長は、いつから私に気づいてたんですか?」
合コン三昧って言ってたし、見たのは1回だけじゃないのよね?
「9月の初め位か? いつも合コンしてる席があるのは知ってたが、そこにお前がいるのを見たのは、それ位だったと思う。」
はぁ……
思わずため息が漏れる。
「じゃあ、最初から気づいてたんですね。正直に全部説明しますと、私たちは客寄せパンダなんですよ」
と、私は、由美香に合コンに誘われた経緯を説明した。
「実は私、8月に彼氏に振られまして……。初めは、仕事に集中したいから…っていうよく分からない理由で振られたんですけど、8月末に友人の所に元カレから結婚式の招待状が届いたんです。どうも、二股かけた挙句、相手を妊娠させたらしくて……。悔しいから、合コンで私だってモテるんだぞっていう事を自分で認識したいというか、いい女だって自信を持ちたいというか……」
部長は、黙って聞いてくれている。
「だけど、もう恋愛はこりごりだから、相手がデートに誘ってくれたら、それをお断りして、さよならにしてるんです。私の中では、もう、一生独身の決意をしましたから……。だから、一生独身のつもりでいるのに、男漁りをしてると思われてるのは、心外というか、納得がいかないので、言い訳をさせていただきたかったんです」
部長は、何かを考えているかのように、一瞬の沈黙が訪れる。
そして、おもむろに口を開いて、思いがけないことを言った。
「俺は、園部はいい女だと思うぞ」
……え?
いい女?
聞き間違い……じゃないよね?
私は、ちょっと舞い上がる。
「だから、もう合コンなんかで自分の価値を確認するな。あれじゃ、程のいいホステスと一緒だ」
ホステス……
そんなつもりはなかったけど、そう言われても仕方ないのかな……
今度は、さっきとは反対に、ちょっと落ち込む。
「じゃ、金曜、開けとけ。飲みに行くぞ」
部長は、有無を言わせない口調で言い放つ。
「え!?」
「お前、どうせ予定空いてたら、誘われるまま合コン行くだろ?」
「うっ……
それは……」
図星を指されて、思わず、言葉に詰まる。
でも、部長の言うことは、もっともで……
「……おっしゃる通りです」
自分でも、認めざるを得なかった。
「じゃあ、決まりな。」
部長は、さらっと言って食事を続ける。
「えぇー!?
でも……」
急にそんなことを言われても……
「なんだ?
何か不満か?」
不満っていうか……
「だって、2人でお出かけって、なんかデートみたいですよ?」
合コンでも、ずっとデートは断ってきたのに……
「じゃあ、これもデートか?」
は?
「いえ、違いますけど」
そんなわけない。
これは、ただの言い訳のための席。
「じゃあ、問題ない。」
うぅ……
そうなの?
「それとも、会社でバラされたい?」
部長は、にやりといたずらっ子のように笑った。
「え!?」
「企画部 園部は、毎週合コン三昧ですって。
くくくっ」
部長の視線が楽しそうに私に向けられている。
「っ!!
  それは、困ります!」
からかわれているのは分かるけど、それでも、どうぞとは言えない。
「じゃ、決まり!」
部長は、ポンと手を打って、結論づけた。
「はぁ……」
まぁ、部長も思ったより話しやすいし、別にいいんだけど……
言い訳とやらを聞かせてもらおうか」
部長が切り出した。
「部長は、いつから私に気づいてたんですか?」
合コン三昧って言ってたし、見たのは1回だけじゃないのよね?
「9月の初め位か? いつも合コンしてる席があるのは知ってたが、そこにお前がいるのを見たのは、それ位だったと思う。」
はぁ……
思わずため息が漏れる。
「じゃあ、最初から気づいてたんですね。正直に全部説明しますと、私たちは客寄せパンダなんですよ」
と、私は、由美香に合コンに誘われた経緯を説明した。
「実は私、8月に彼氏に振られまして……。初めは、仕事に集中したいから…っていうよく分からない理由で振られたんですけど、8月末に友人の所に元カレから結婚式の招待状が届いたんです。どうも、二股かけた挙句、相手を妊娠させたらしくて……。悔しいから、合コンで私だってモテるんだぞっていう事を自分で認識したいというか、いい女だって自信を持ちたいというか……」
部長は、黙って聞いてくれている。
「だけど、もう恋愛はこりごりだから、相手がデートに誘ってくれたら、それをお断りして、さよならにしてるんです。私の中では、もう、一生独身の決意をしましたから……。だから、一生独身のつもりでいるのに、男漁りをしてると思われてるのは、心外というか、納得がいかないので、言い訳をさせていただきたかったんです」
部長は、何かを考えているかのように、一瞬の沈黙が訪れる。
そして、おもむろに口を開いて、思いがけないことを言った。
「俺は、園部はいい女だと思うぞ」
……え?
いい女?
聞き間違い……じゃないよね?
私は、ちょっと舞い上がる。
「だから、もう合コンなんかで自分の価値を確認するな。あれじゃ、程のいいホステスと一緒だ」
ホステス……
そんなつもりはなかったけど、そう言われても仕方ないのかな……
今度は、さっきとは反対に、ちょっと落ち込む。
「じゃ、金曜、開けとけ。飲みに行くぞ」
部長は、有無を言わせない口調で言い放つ。
「え!?」
「お前、どうせ予定空いてたら、誘われるまま合コン行くだろ?」
「うっ……
それは……」
図星を指されて、思わず、言葉に詰まる。
でも、部長の言うことは、もっともで……
「……おっしゃる通りです」
自分でも、認めざるを得なかった。
「じゃあ、決まりな。」
部長は、さらっと言って食事を続ける。
「えぇー!?
でも……」
急にそんなことを言われても……
「なんだ?
何か不満か?」
不満っていうか……
「だって、2人でお出かけって、なんかデートみたいですよ?」
合コンでも、ずっとデートは断ってきたのに……
「じゃあ、これもデートか?」
は?
「いえ、違いますけど」
そんなわけない。
これは、ただの言い訳のための席。
「じゃあ、問題ない。」
うぅ……
そうなの?
「それとも、会社でバラされたい?」
部長は、にやりといたずらっ子のように笑った。
「え!?」
「企画部 園部は、毎週合コン三昧ですって。
くくくっ」
部長の視線が楽しそうに私に向けられている。
「っ!!
  それは、困ります!」
からかわれているのは分かるけど、それでも、どうぞとは言えない。
「じゃ、決まり!」
部長は、ポンと手を打って、結論づけた。
「はぁ……」
まぁ、部長も思ったより話しやすいし、別にいいんだけど……
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