VRゲームはこうしたら最強に成れると聞いたので〜世界を喰らい尽くす粘液〜

毒肉

#3 同族が居ます。食べますか?▶[Yes]/[Yes]

『《鑑定》のスキルレベルが4に上昇しました!』
『《幻覚耐性》のスキルレベルが2に上昇しました!』
『《解毒》のスキルレベルが2に上昇しました!』


ログインしてから何個かホドレグ草を鑑定して食べてを繰り返してたらスキルレベルが上がった。




歩いていると、妙に親近感のある物体が目の前に現れる。


ぷるんっ!


これはもしや……


「スライムか?」



名前:NONAME
種族:【小粘魔リトル・スライム】Lv2
職業:無し
HP(体力):10
MP(魔力):5
STR(筋力):4
DEX(器用):2
AGI(俊敏):2
VIT(頑丈):3
MND(精神):1
INT(知力):1
LUK(運気):1
・種族スキル
《液状躰_Lv-》《擬態_Lv2》《物理耐性_Lv2》
《消化_Lv3》《酸弾吐き_Lv2》《スライム語_Lv1》
《状態異常耐性_Lv1》《毒耐性_Lv1》《酸無効_Lv-》
《悪食_Lv2》《酸素不要_Lv-》《火脆弱_Lv10》
《雷脆弱_Lv10》



見た所、格下の同族って所だな。簡単にたおせそうだ。
では、頂きます。


『戦闘に勝利しました!』
『《悪食》のスキルレベルが6に上昇しました!』
『称号【同族喰い】を獲得しました!』
『称号ボーナスとしてスキルポイントを3獲得しました!』
『「スライムの粘液」×1を手に入れた!』


味は無味無臭で少し水っぽいわらび餅見たいな食感だな。おやつにいいかも知れない。
ドロップは瓶に入ったドロドロの液体。
どこから瓶が産み出されたのかは深く突っ込まない方がいいだろう。ゲームだし。
で、妙な称号をゲットした訳だが。



【同族喰い】
同族を食べた者に贈られる称号。
種族が自分と同系統の相手に対して与ダメージ5%上昇&被ダメージ5%減少。
自分と近距離の周囲の同系統の相手の気配を感じ取りやすくなる。



おお、《気配察知》と合わさると中々に有能そうだ。
この辺りにはスライム種がいっぱい居るみたいだな。
きっと【ラビットキラー】なんて称号が有るくらいだから【スライムキラー】も有るのだろう。
称号って集めたくなるよな。スキルポイントも貰えるし。
そうと決まれば狩りまくりだ!




◆◆◆




『戦闘に勝利しました!』
『《消化》のスキルレベルが6に上昇しました!』
『《捕食》のスキルレベルが3に上昇しました!』
『《忍び足》のスキルレベルが2に上昇しました!』
『「スライムの粘液」×15を手に入れた!』
『称号【スライムキラー】を獲得しました!』
『称号ボーナスとしてスキルポイントを3獲得しました!』
『称号【同族殺し】を獲得しました!』
『称号ボーナスとしてスキルポイントを3獲得しました!』


十体ちょい狩ると目当ての称号と同時に【同族殺し】なる称号を手に入れた。
条件は自分と同系統の種族の【〇〇キラー】シリーズを取る事らしい。
人外プレイヤーなら皆持ってそうだよな。
スライムでやってるのが俺だけとは限らないしプレイヤーには気を付けないと。
……?!何が来る!《忍び足》《隠密》!


「■■■■■■■■■■!」


「■■■。■■■■■■」


「■■■■■、■■。」


「■■?…■■■。」


『《言語学》のスキルレベルが2に上昇しました!』


あれは人間か?
全身鎧の大盾を持った声的に男が一人、とんがり帽とローブを着込んだ女が一人、後は軽装備の槍を持った男が一人。
兎に角《鑑定》してみないと。



名前:ガッチガチ=ヤーデ
種族:【人間ヒューム】Lv2
職業:【盾士シールダー】Lv2
!運営の意向によりステータスとスキルの開示は出来ません!


名前:カナデ
種族:【森耳人エルフ】Lv2
職業:【魔術師ウィザード】Lv2
!運営の意向によりステータスとスキルの開示は出来ません!


名前:リョフンギヌス
種族:【人間ヒューム】Lv3
職業:【槍士ランサー】Lv3
!運営の意向によりステータスとスキルの開示は出来ません!



これ、完全にプレイヤーだわ。
名前見れば一発じゃん。
運営の意向によっめステータスとスキル見えないってのは多分PKの難易度を上げて簡単にPKをさせない為と、プレイヤーの個人情報を晒さない為だろう。
このゲームにも掲示板が立ってるみたいだし、上位プレイヤーの真似をする輩なんかが大量に湧いたらゲームバランスが悪くなってしまう。


しかし参ったな、レベル的には半分勝っているが、相手は3人居る。
しかも運気に多く振った俺とは違い、きっと真面目なビルドを組んでいるだろう。


「■い!■ラ■■■■る■!」


「レ■■た■■■?」


「か■て■■■■な■?!」


「ま■のの■■イ■ー■■ね?」


「じ■■いプ■■■ー■■だ■■、こ■■■し■■い■よ■!」


「■ま■■にバ■か■■■!」


『《言語学》のスキルレベルが3に上昇しました!』


不味い、気付かれた!
相手も俺がプレイヤーだって分かってると思うが、仲良くする気は微塵も感じられない。
魔術師は何やら叫ぶと盾士と槍士の体が光り出す。
あれはバフとかか?
《酸弾吐き》!
飛んで来た酸弾を槍士は素早く躱す。
チッ、躱された!あの槍野郎ちょこまか動きやがって!
《毒生成》《酸弾吐き》!クソ!魔術師を狙ったが盾が凄い速さで垂直に移動しやがった!
でも盾の装備を溶かしてついでに毒にする事が出来たな。
魔術師が盾士を回復している間に槍士が攻撃を繰り出して来る。
AGIの問題だろう。結構当たってしまった。
それでも生きているのは《物理耐性》と《液状躰》のお陰だろう。
あぁ、もう!槍って狡くないか?そんな遠くから攻撃しやがって!死ぬ所だったじゃないか!
やば!魔術師が火球飛ばして来るんだけど!あんなの当たったら流石に耐えられない!
ポーションを体内に出して回復する。
クソ!相手の攻撃手段が中距離遠距離タイプなのに遠距離攻撃の手段が俺に無い!
槍とかあったら良いのに!
そう思うと体の一部が変形して長い棒状の形になる。
三人組は(俺もだが)突然の出来事に少し固まってしまった。
そうか!《擬態》で俺は形を変えられるから自由に武器の形になれるのか!
そうだ!良い事思い付いた!俺はやっぱり天才なのかも知れない!
槍と魔法の雨をギリギリで躱し、俺は盾の男に走って行く。
体を伸ばし盾士に纏わり着き、鎧の中へと入って行く。
自慢の食事系スキル四銃士と酸で体を溶かしていき、毒で体力を奪って行く。
痛覚が無くても自分の体を溶かされる感覚は無くならない。
盾士は必死に引き剥がそうとするが液状の躰は上手く掴めず更に体力を奪うだけだ。
よしよし、下手に攻撃すると仲間に当たるし鎧が邪魔で中々攻撃しずらいだろう!
そして盾士の体力は限界に達し、粒子になって消えていった。


『戦闘に勝利しました!』
『《悪食》のスキルレベルが7に上昇しました!』
『《捕食》のスキルレベルが4に上昇しました!』
『《消化》のスキルレベルが7に上昇しました!』
『《酸弾吐き》のスキルレベルが4に上昇しました!』
『《酸生成》のスキルレベルが5に上昇しました!』
『《毒生成》のスキルレベルが5に上昇しました!』
『条件を満たした為、《溶解》を習得しました!』
『《擬態》のスキルレベルが3に上昇しました!』
『《物理耐性》のスキルレベルが4に上昇しました!』
『称号【初めてのPK】を獲得しました!』
『称号ボーナスとしてスキルポイントを3獲得しました!』
『「低級HPポーション」×1を手に入れた!』


って、鎧事消えるのかよ!ドロップのポーションは有難いけどさ!
魔術師と槍士の表情は蒼白している。
おいおい!どうしたどうした!さっきより動きが出鱈目だぞ!
もしかしてビビっちゃたかなぁ?!
やられたら殺り返す!倍返しだ!
俺は体を触手の様に伸ばして槍士の持つ槍を弾く。
オラ!槍が無かったらお前なんて怖くないぞ!
この槍は没収だ!インベントリでたっぷり可愛がってやるよ!
俺は槍士の体に纏わり着いて体や装備を溶かしていく。
熱ッ!あの魔術師仲間ごとやりやがったな!そう来なくっちゃな!だが、甘い!
俺は槍士の口から体内へと入って行く。これなら何も出来まい!
体内から溶かされていく槍士は気持ちの悪さに半狂乱になりながらバタバタと悶える。


『戦闘に勝利しました!』
『種族レベルが4に上昇しました!』
『スキルポイントを5獲得しました!』
『ステータスポイントを10獲得しました!』
『種族スキル《分裂》が使えるようになりました!』
『《スライム語》のスキルレベルが2に上昇しました!』
『職業レベルが4に上昇しました!』
『スキルポイントを5獲得しました!』
『ステータスポイントを10獲得しました!』
『職業スキル《ストレングス・ブースト》が使えるようになりました!』
『《物理攻撃強化》のスキルレベルが2に上昇しました!』
『《捕食》のスキルレベルが5に上昇しました!』
『《早食い》のスキルレベルが5に上昇しました!』
『《酸生成》のスキルレベルが6に上昇しました!』
『《毒生成》のスキルレベルが6に上昇しました!』
『《溶解》のスキルレベルが2に上昇しました!』
『《擬態》のスキルレベルが4に上昇しました!』
『《解体》のスキルレベルが4に上昇しました!』
『《火事場》のスキルレベルが4に上昇しました!』
『《火脆弱》のスキルレベルが9に減少しました!』
『条件を満たした為、《拷問》を習得しました!』
『条件を満たした為、《強盗》を習得しました!』
『称号【残虐非道】を獲得しました!』
『称号ボーナスとしてスキルポイントを3獲得しました!』
『「一角兎の脚」×1を手に入れた!』


魔術師は更に青ざめた顔で俺を睨みつける。
一心不乱に火球を放つ。


「■ァ■ア・■ール!フ■■■・■ー■!ファ■■・■ール!」


しかし、焦っているのか狙いが定まらず明後日の方向に飛んでいく。


「■■イ■・ボー■!■ッ!エ■ピーぎ■!?」


?打ってこなくなったな。
……さてはMP切れか?


「■ッ!」


小さく悲鳴を上げるが、もう遅い。
食事系スキルの大幅なレベルアップと新しく覚えた《溶解》のお陰か、藻掻く暇すらなくものの数秒で魔術師は溶けて行った。


『戦闘に勝利しました!』
『《溶解》のスキルレベルが3に上昇しました!』
『《早食い》のスキルレベルが6に上昇しました!』
『《捕食》のスキルレベルが6に上昇しました!』
『《拷問》のスキルレベルが2に上昇しました!』
『称号【酸使い】を獲得しました!』
『称号ボーナスとしてスキルポイントを3獲得しました!』
『「魔法使いの三角帽」×1を手に入れた!』
『「低級MPポーション」×1を手に入れた!』
『《強盗》のスキルレベルが2に上昇しました!』
『《言語学》のスキルレベルが4に上昇しました!』
『条件を満たした為、《人類語》を習得しました!』






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