クラスメイトは魔法少女。俺、黒幕。
俺って魔王様?
「あ、駅前のタコ焼き屋さんがもうすぐ開店なのだ! 行ってくるのだ!」
黄名さんは、2つ目の肉まんを頬張りながら、色んな意味で俺を置き去りにして、自転車に跨がり駅の方角へ颯爽と走り去って行った。
肉まんを食べながら、たこ焼きの開店時間を待つなんて、なかなかの強者だな。
さすがは魔法少女だ。
そして俺は、自転車を立ち漕ぎして遠ざかる黄名さんのスカートの中が見えなかった事に若干がっかりしながら、コンビニへ入る。
桜フェア。お花見セール。春の行楽祭り。
外で綺麗に咲き誇る桜などあまり関係のない、コンビニの商業セール。いつもおいてある物と変わらない商品が主にピンク色のPOPでおめかしされて、ころ狭しと並ワゴンケースにべられている。
そう思いながらも、結局のところは、それでもいつもより10円安いパンを2つ手に取り、レジへ。
10円安いって大事な事だからね。
「いらっしゃいませ。合計200円頂戴致します」
「……あと、特製ピリ辛肉まんを1つ」
「ありがとうございます」
非常に分かりやすい、サブミナルなんとかというやつだ。無意識のうちに刷り込まれているというやつ。
だって、黄名さんがあんなにも美味しそうに食べているんだもの。
人間とは、何とも左右されやすい生き物だな。
あ。俺は魔王だった。
「大変、大変!!」
コンビニを出て5分程。寮がすぐそこまで見えてきた時、向こうからこれまた覚えたばかりの女の子がこちらに向かって走ってきた。
避けようとしなかった俺も悪かった。
いや。ぶつかった方が色々お得と考えたとした方が正解かもしれない。
俺が神様に心の底から願った通り、その女の子は、前を確認しないまま全力疾走したまま、見事なまでに俺とごっつんこした。
イエス。
「いたたたた……」
女の子は、俺の体に覆い被さるように、これまた見事にすっころんだ。しかし、またしても、スカートの中は拝見出来なかった。
非常に残念だ。
「大丈夫? ほら、立って」
「ありがとう」
俺が差し延べた手を何の躊躇もなく、女の子はそれを使い立ち上がる。
何やら、急いでいたようだ。
そして、制服をはたきながら、興奮した様子で俺の顔を見上げた。
「あ! 魔人君! 大変なの! バイト先でケガした人が出ちゃって、スタッフが足りないの!」
「マジか。それは大変だね」
俺はそう答える間、目の前の女の子は、パンダ変身能力を搭載して、中華料理屋でバイトをしている、パン子ちゃんだと思い出した。
「寮に誰か臨時でバイト出てくれる人が居ないか探してて………でも、みんな忙しくて……なの……」
あれ? この展開が……。
「ところで魔人君は、今忙しいの?」
そう言いながらパン子ちゃんが見るは、俺の手に下がるコンビニ袋。
なかなか忙しそうには見えないけれど、俺はパン子ちゃんのバイト先である中華料理屋のあたふたを右往左往するよりも、部屋でカチカチパソコンで遊ぶ事を選んだ。
黄名さんは、2つ目の肉まんを頬張りながら、色んな意味で俺を置き去りにして、自転車に跨がり駅の方角へ颯爽と走り去って行った。
肉まんを食べながら、たこ焼きの開店時間を待つなんて、なかなかの強者だな。
さすがは魔法少女だ。
そして俺は、自転車を立ち漕ぎして遠ざかる黄名さんのスカートの中が見えなかった事に若干がっかりしながら、コンビニへ入る。
桜フェア。お花見セール。春の行楽祭り。
外で綺麗に咲き誇る桜などあまり関係のない、コンビニの商業セール。いつもおいてある物と変わらない商品が主にピンク色のPOPでおめかしされて、ころ狭しと並ワゴンケースにべられている。
そう思いながらも、結局のところは、それでもいつもより10円安いパンを2つ手に取り、レジへ。
10円安いって大事な事だからね。
「いらっしゃいませ。合計200円頂戴致します」
「……あと、特製ピリ辛肉まんを1つ」
「ありがとうございます」
非常に分かりやすい、サブミナルなんとかというやつだ。無意識のうちに刷り込まれているというやつ。
だって、黄名さんがあんなにも美味しそうに食べているんだもの。
人間とは、何とも左右されやすい生き物だな。
あ。俺は魔王だった。
「大変、大変!!」
コンビニを出て5分程。寮がすぐそこまで見えてきた時、向こうからこれまた覚えたばかりの女の子がこちらに向かって走ってきた。
避けようとしなかった俺も悪かった。
いや。ぶつかった方が色々お得と考えたとした方が正解かもしれない。
俺が神様に心の底から願った通り、その女の子は、前を確認しないまま全力疾走したまま、見事なまでに俺とごっつんこした。
イエス。
「いたたたた……」
女の子は、俺の体に覆い被さるように、これまた見事にすっころんだ。しかし、またしても、スカートの中は拝見出来なかった。
非常に残念だ。
「大丈夫? ほら、立って」
「ありがとう」
俺が差し延べた手を何の躊躇もなく、女の子はそれを使い立ち上がる。
何やら、急いでいたようだ。
そして、制服をはたきながら、興奮した様子で俺の顔を見上げた。
「あ! 魔人君! 大変なの! バイト先でケガした人が出ちゃって、スタッフが足りないの!」
「マジか。それは大変だね」
俺はそう答える間、目の前の女の子は、パンダ変身能力を搭載して、中華料理屋でバイトをしている、パン子ちゃんだと思い出した。
「寮に誰か臨時でバイト出てくれる人が居ないか探してて………でも、みんな忙しくて……なの……」
あれ? この展開が……。
「ところで魔人君は、今忙しいの?」
そう言いながらパン子ちゃんが見るは、俺の手に下がるコンビニ袋。
なかなか忙しそうには見えないけれど、俺はパン子ちゃんのバイト先である中華料理屋のあたふたを右往左往するよりも、部屋でカチカチパソコンで遊ぶ事を選んだ。
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