転生して、小魚から龍になる〜人化して国王に〜

ドラ猫

第三十五話 美徳・大罪スキルと称号

 名前:クリスティーナ・エーデル
 種族:エルフ
 年齢:5
 レベル:1
 状態:通常
 HP:120
 MP:346
 攻撃:90
 防御:68
 速さ:46
 
 固有能力:心眼Lv.2 魔法複製Lv.1
     忠愛Lv.1
 
 スキル:精霊魔法Lv.1
    基本四元素魔法Lv.1 
    光魔法 Lv.1 再生Lv.1 回復Lv.1

 称号:魔法神の祝福 大地神の祝福
   運命神の加護 生命神の加護





ラファエル。固有能力の忠愛ってなんだ?

【はい。心眼を持つものが、特定の人に忠愛を注ぐと強く決断したときにあらわれます。能力は、確率把握 守護強化 恩恵取得 です。

確率把握:起こる事象の確率を知れる。

守護強化:忠愛相手を守護するときに強くな
    なる。

恩恵取得:忠愛相手の経験値を分け与えられ
    る。

以上です。】

え?強くないか?

【はい。その通りです。下位と言っても、わたしと同様、七美徳スキルですから。】

七美徳スキル?なんだそれ?

【7つある美徳とされるスキルのことです。私、《叡智之王》はこれに当たります。また、ついになるものに、七大罪スキルがあります。マスターの《暴食之王》はこの中の一つです。】

へー。そんなものがあるのか。なかなか興味深いな。俺は、美徳と大罪の両方のスキルを持っているのか。なんか複雑そうだな。

【はい。この世界のスキルの中で、美徳と大罪は最強スキルの部類となっています。さらに、《叡智》系は七美徳の中でも最強であり、《暴食》系も七大罪の中で最強を誇っています。】

え?それって凄くないか?しかし、どこか作為的なものを感じる。そもそも、その二つは後から獲得、取得したのではなく、元からあった固有能力が進化したものだから。こんな偶然ありえないだろう。ここでさらに、俺が邪神討伐のために呼ばれたのではないかという疑惑が確信へと近づく。

美徳と大罪、他にはどんなのがあるんだ?

【はい。

大罪:暴食 傲慢 憤怒 嫉妬 色欲 怠惰 強欲

美徳:叡智 誓約 正義 心愛 純潔 希望 救恤

強い順になっています。】

へー。おそらく、クリスは心愛を獲得することになるのだろうな。今はまだ忠愛だが。






ああ、そういえば、称号についても教えてくれ。

【はい。称号とは三つの種類があります。
強い順に、寵愛 祝福 加護 です。
今までに寵愛をもらったのは歴史上数人しかいません。また、祝福も同時代に数人といった程度です。また、加護が必ずしももらえるというわけではなく、数百人程度ですね。また、遺伝による才能の受け継ぎにより、貴族社会では大半の人が加護を授かっています。】

へー。なるほどな。つまり、クリスとあの四人の子供たちはこの世界でも逸材だったわけだ。

それと、加護とか、寵愛による恩恵とかはあるのか?

【はい。

武神:武術系の才能が上がる
魔法神:魔法の才能が上がる
技能神:様々な技能の才能が上がる
商業神:商業に関する才能が上がる
生命神:無病息災になりやすい
大地神:育成の才能が上がる
   精霊と仲良くなりやすい
運命神:強運を持ち、幸運になりやすい

また、才能が上がると言うのは、スキルを得やすく、レベルが上がりやすいと言うことでもあります。

さらに、種族により、授かりやすい称号も違います。例えば、森にゆかりがあり、MPが総じて高いエルフなどは大地神の加護や魔法神の加護、身体能力の高い獣人は武神の加護、鍛治などに得意なドワーフは技能神の加護を得やすいです。人間は特に得やすい加護はなく、満遍なく行き渡るようです。】

へー。そうか。なかなか面白いな。でも、俺にはこれからどう頑張っても加護はもらえないんだろ。

【はい。そもそも、マスターはもらう必要がありませんからね、、、。】

なるほど。確かに、、、。
   

「カイレンお兄ちゃん、このステータスってどうなの?」

ここで、ステータスを一通り見たクリスが話しかけてくる。ちなみに、今までの思考はラファエルによる光速思考だから、本当に一瞬だ。

「ああ、5才とは思えないステータスだよ。神様にも気に入られてるし。やっぱりクリスはすごいな!」

「へへへ。良かった!でも、もっと強くなりたい!」

そこで俺は疑問に思う。なんで、こんなに強さに執着するのかと。

「なんでそんなに強くなりたいんだ?」

「私は、カイレンお兄ちゃんの迷惑にはなりたくないの!それに、お父さん、お母さんをいずれ探すことにしたんだから、その時に弱くちゃいけないと思ったの!」

なるほどな。確かに両親を探すのに弱いままじゃ話にならないな。おそらく、それはかなり過酷なものになるだろうと予測されるからだ。

「そうか。じゃあ、一緒に頑張って行こうか。」

「はい!」


こうして、ようやく、修行が始まるのだった。



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