転生して、小魚から龍になる〜人化して国王に〜
第二十三話 救出
今の俺は周りから見たら完全に人間だ。羽は完璧に服で隠してあるしな。ちなみに服なんだが、改良して和服みたいになった。正直、今の俺は金髪だし、似合っていないかもしれないが、仕方ないな。
さて、空間転移して馬車に乗り込んでみるか。この馬車は、馬2匹で引かれていて、その後ろにたいそう裕福そうな車、続いて、奴隷が乗っている荷車だ。
どっちに空間転移するかというと、もちろん荷車の方だ。本人たちから実際に聞いてみたほうがいいからな。
私は、クリス。5才。獣王国の孤児院で育てられたので、両親の顔を知らない。それなのに、それなのに、、、私は泣きたくなった。でも、泣くわけには行かない。泣いたら、全てが崩れてしまう。両親にも捨てられたあげく、奴隷にされてしまったという不幸の連続の人生。それを、それを、、我慢してきたのに、、ここで泣いてしまったらもう前を向けなくなるだろう。
私が何をしたっていうの?なぜ、私は両親に捨てられたの?生まれてきたのが悪かったの?なぜ、私は奴隷になったの?生きてるのが悪かったの?
そ、そうか、、私は生きてるべきじゃないのか、、、も、もう、、どうなってもいいや、、、
私の目に涙がいっぱいになり、今にも水滴になって落ちてしまいそうになった時、その人は現れた、、、、。
「よう!俺は改煉っていうんだ。君たちと話をしにきたんだけど、、、、必要なさそうだな。」
「え?」
かすれた声で私は驚きの声を出す。他の子供たちも驚いているようだ。ちなみに、みんなは孤児院の仲間たちだ。その中で、私が年長なのでリーダーのような役割をしている。
「君たち、なんで奴隷になったんだ?」
その人は、遠慮もせずに聞いてきた。
「そ、それが私にもわからないの。孤児院で過ごしてたら、ある日、知らない人から今日からお前たちは奴隷だって言われて、、」
私は絞り出す声で答える。
「そうか、、ごめんね。辛いことを聞いて。でも、俺が君たちを助ける。だから安心して欲しい。」
「え?助けてくれるの?」
私は、自分の耳を疑った。
「ああ。」
しかしその人は、しっかりと私の目を見てその疑問を肯定してくれた、、。
「それで、俺についてくるか?」
その人は確認するようにして聞いてきた。本当ならこの人のことも疑わなければならないのだろう。しかし、私は疑うなんてしなかった。というより、私は昔から人の心の善悪をある程度はわかってしまうのだ。私のことを奴隷にしたあの人は、とても黒い色をしていた。しかし、この人は、眩しいほどの白に輝く魂を持っていたのだ。
ああ、この人は本当に私を救ってくれるんだ。
その時には、私の顔には涙などなく、心も晴れやかな気分になった、、、。
やはり、不当に奴隷にされたのか、、、。いや、たとえ不当じゃなくても、こんな小さな子たちを鎖につけて縛るなんて許されることじゃない。絶対にこの子たちは助ける。俺は、別に正義を語るわけではない。ただ単に俺がむかつくんだ。こうことをするやつらに。
とりあえず、子供たちを安全な場所にやらないとな。そう思いながら、
「空間転移!」
と、唱える。
そして、一瞬にして、俺たちの巣の付近にやってきた。でも、ここを俺の巣とは子供たちには言えない。なぜなら、俺は今人間と思われているんだ。こんなところに住んでいるのはおかしいだろう。
「え?え?」
子供たちはみんな混乱してるみたいだな。しょうがないよな。いきなりいた場所が変わったんだから。まずやるべきことはあれだな。
(ライトニング)
そして、一瞬にして、子供たちの手首と足首にあった枷が取れた。
「ふぇ?」
これまた子供たちが変な声を出して驚く。
「言ったろ、俺は君たちを助けるんだって」
「う、うん。ありがとう、ございます。」
こうして、俺と子供たちの生活が始まった。
まずは、みんなに自己紹介をしてもらった。その結果分かったのが、
クリス5才女 エルフ
ユリア4才女 猫人族 マリアの姉
マリア2才女 猫人族 ユリアの妹
アッシュ4才男 狼人族
ルーク3才男 犬人族
の5人だということだ。ずっと受け答えしてくれていたのが、クリスって子で年長なんだな。まあ、これはステータスを見ればわかる話なんだが、自己紹介してないのに名前を知られてるって怖いからな。ちゃんとしといた。ちなみにステータスはこんな感じだ。
名前:クリスティーナ・エーデル
種族:エルフ
年齢:5
レベル:1
状態:通常
HP:120
MP:346
攻撃:90
防御:68
速さ:46
固有能力:心眼Lv.2
スキル:精霊魔法Lv.1
基本四元素魔法Lv.1
称号:魔法神の祝福 大地神の祝福
運命神の加護 生命神の加護
名前:ユリア
種族:猫人族
年齢:4
レベル:1
状態:通常
HP:112
MP:85
攻撃:156
防御:65
速さ:75
スキル:鑑定眼Lv.1 猫化Lv.1 風魔法Lv.1
称号:武神の加護 運命神の加護
名前:マリア
種族:猫人族
年齢:2
レベル:1
状態:通常
HP:58
MP:46
攻撃:95
防御:35
速さ:32
スキル:猫化Lv.1 水魔法Lv.1
称号:運命神の加護 生命神の加護
名前:アッシュ
種族:狼人族
年齢:4
レベル:1
状態:通常
HP:180
MP:56
攻撃:265
防御:155
速さ:195
スキル:身体強化Lv.1 狼化Lv.1
称号:武神の祝福
名前:ルーク
種族:犬人族
年齢:3
レベル:1
状態:通常
HP:125
MP:34
攻撃:235
防御:126
速さ:152
スキル:身体強化Lv.1 犬化Lv.1
称号:武神の加護 生命神の加護
人間(獣人)のステータス表示って魔物とは違うんだな。称号なんてものがあるし。
また、驚きなのは、異常なステータスの高さだ。叡智者によると、獣人たちのステータスは総じて高いらしいが、それでもこの年では異常な値だそうだ。
特にクリスが半端ない。加護や祝福の数がな、、、。この世界には神がいて加護とか祝福なんてものがもらえるのか。
しかも、クリスというのは愛称なのか。なんか引っかかるな。苗字があるというのは、珍しいし、かなり裕福な家の出身ということだ。それに、クリスは両親に捨てられたと言っていた。それなのに、苗字まで表記されているということは、、、クリスたちの両親はクリスを捨ててない、あるいは、そうせざるを得ない状況にあったということだ。
これは、、、伝えるべきか?いや、まだ、早い。このステータスの仕組みは叡智者あってこそ分かったものだし、まだ、今のクリスがこのことを理解しきれるとは思わない。もう少し時期が来たら話そうと思う。
さて、じゃあ、生活の基盤でも整えるか。まずはみんなが暮らせる家だな、、、。
さて、空間転移して馬車に乗り込んでみるか。この馬車は、馬2匹で引かれていて、その後ろにたいそう裕福そうな車、続いて、奴隷が乗っている荷車だ。
どっちに空間転移するかというと、もちろん荷車の方だ。本人たちから実際に聞いてみたほうがいいからな。
私は、クリス。5才。獣王国の孤児院で育てられたので、両親の顔を知らない。それなのに、それなのに、、、私は泣きたくなった。でも、泣くわけには行かない。泣いたら、全てが崩れてしまう。両親にも捨てられたあげく、奴隷にされてしまったという不幸の連続の人生。それを、それを、、我慢してきたのに、、ここで泣いてしまったらもう前を向けなくなるだろう。
私が何をしたっていうの?なぜ、私は両親に捨てられたの?生まれてきたのが悪かったの?なぜ、私は奴隷になったの?生きてるのが悪かったの?
そ、そうか、、私は生きてるべきじゃないのか、、、も、もう、、どうなってもいいや、、、
私の目に涙がいっぱいになり、今にも水滴になって落ちてしまいそうになった時、その人は現れた、、、、。
「よう!俺は改煉っていうんだ。君たちと話をしにきたんだけど、、、、必要なさそうだな。」
「え?」
かすれた声で私は驚きの声を出す。他の子供たちも驚いているようだ。ちなみに、みんなは孤児院の仲間たちだ。その中で、私が年長なのでリーダーのような役割をしている。
「君たち、なんで奴隷になったんだ?」
その人は、遠慮もせずに聞いてきた。
「そ、それが私にもわからないの。孤児院で過ごしてたら、ある日、知らない人から今日からお前たちは奴隷だって言われて、、」
私は絞り出す声で答える。
「そうか、、ごめんね。辛いことを聞いて。でも、俺が君たちを助ける。だから安心して欲しい。」
「え?助けてくれるの?」
私は、自分の耳を疑った。
「ああ。」
しかしその人は、しっかりと私の目を見てその疑問を肯定してくれた、、。
「それで、俺についてくるか?」
その人は確認するようにして聞いてきた。本当ならこの人のことも疑わなければならないのだろう。しかし、私は疑うなんてしなかった。というより、私は昔から人の心の善悪をある程度はわかってしまうのだ。私のことを奴隷にしたあの人は、とても黒い色をしていた。しかし、この人は、眩しいほどの白に輝く魂を持っていたのだ。
ああ、この人は本当に私を救ってくれるんだ。
その時には、私の顔には涙などなく、心も晴れやかな気分になった、、、。
やはり、不当に奴隷にされたのか、、、。いや、たとえ不当じゃなくても、こんな小さな子たちを鎖につけて縛るなんて許されることじゃない。絶対にこの子たちは助ける。俺は、別に正義を語るわけではない。ただ単に俺がむかつくんだ。こうことをするやつらに。
とりあえず、子供たちを安全な場所にやらないとな。そう思いながら、
「空間転移!」
と、唱える。
そして、一瞬にして、俺たちの巣の付近にやってきた。でも、ここを俺の巣とは子供たちには言えない。なぜなら、俺は今人間と思われているんだ。こんなところに住んでいるのはおかしいだろう。
「え?え?」
子供たちはみんな混乱してるみたいだな。しょうがないよな。いきなりいた場所が変わったんだから。まずやるべきことはあれだな。
(ライトニング)
そして、一瞬にして、子供たちの手首と足首にあった枷が取れた。
「ふぇ?」
これまた子供たちが変な声を出して驚く。
「言ったろ、俺は君たちを助けるんだって」
「う、うん。ありがとう、ございます。」
こうして、俺と子供たちの生活が始まった。
まずは、みんなに自己紹介をしてもらった。その結果分かったのが、
クリス5才女 エルフ
ユリア4才女 猫人族 マリアの姉
マリア2才女 猫人族 ユリアの妹
アッシュ4才男 狼人族
ルーク3才男 犬人族
の5人だということだ。ずっと受け答えしてくれていたのが、クリスって子で年長なんだな。まあ、これはステータスを見ればわかる話なんだが、自己紹介してないのに名前を知られてるって怖いからな。ちゃんとしといた。ちなみにステータスはこんな感じだ。
名前:クリスティーナ・エーデル
種族:エルフ
年齢:5
レベル:1
状態:通常
HP:120
MP:346
攻撃:90
防御:68
速さ:46
固有能力:心眼Lv.2
スキル:精霊魔法Lv.1
基本四元素魔法Lv.1
称号:魔法神の祝福 大地神の祝福
運命神の加護 生命神の加護
名前:ユリア
種族:猫人族
年齢:4
レベル:1
状態:通常
HP:112
MP:85
攻撃:156
防御:65
速さ:75
スキル:鑑定眼Lv.1 猫化Lv.1 風魔法Lv.1
称号:武神の加護 運命神の加護
名前:マリア
種族:猫人族
年齢:2
レベル:1
状態:通常
HP:58
MP:46
攻撃:95
防御:35
速さ:32
スキル:猫化Lv.1 水魔法Lv.1
称号:運命神の加護 生命神の加護
名前:アッシュ
種族:狼人族
年齢:4
レベル:1
状態:通常
HP:180
MP:56
攻撃:265
防御:155
速さ:195
スキル:身体強化Lv.1 狼化Lv.1
称号:武神の祝福
名前:ルーク
種族:犬人族
年齢:3
レベル:1
状態:通常
HP:125
MP:34
攻撃:235
防御:126
速さ:152
スキル:身体強化Lv.1 犬化Lv.1
称号:武神の加護 生命神の加護
人間(獣人)のステータス表示って魔物とは違うんだな。称号なんてものがあるし。
また、驚きなのは、異常なステータスの高さだ。叡智者によると、獣人たちのステータスは総じて高いらしいが、それでもこの年では異常な値だそうだ。
特にクリスが半端ない。加護や祝福の数がな、、、。この世界には神がいて加護とか祝福なんてものがもらえるのか。
しかも、クリスというのは愛称なのか。なんか引っかかるな。苗字があるというのは、珍しいし、かなり裕福な家の出身ということだ。それに、クリスは両親に捨てられたと言っていた。それなのに、苗字まで表記されているということは、、、クリスたちの両親はクリスを捨ててない、あるいは、そうせざるを得ない状況にあったということだ。
これは、、、伝えるべきか?いや、まだ、早い。このステータスの仕組みは叡智者あってこそ分かったものだし、まだ、今のクリスがこのことを理解しきれるとは思わない。もう少し時期が来たら話そうと思う。
さて、じゃあ、生活の基盤でも整えるか。まずはみんなが暮らせる家だな、、、。
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コメント
イルシオ
寵愛なくない、祝福と加護しかない
間違っていたらすみません