今日からフリーになりまして
第35話
俺は直晄と久しぶりに帰ることにした。
学校が終わり、俺は直晄と一緒にアパレルショップに向かった。
「さて……どれが良いんだ?」
「そうだなぁ、これなんかどう?」
「いや、それは派手過ぎるだろ」
一応デートだし、私服がださいと言われるのも嫌なので、俺は真剣に服を選ぶ。
こういう時、直晄と友達で良かったと思う。 直晄はセンスも良いし、何より服を買うのが好きなのだ。
流行なんかも知ってるので、色々アドバイスをして貰える。
「そうだなぁ……無難に今流行の組み合わせで良いんじゃ無い?」
「なるほど」
「まぁ、湊斗には普通の格好が一番かもね……はい、これ着て」
「お、おう……てかこんなに着るのか?」
「服を選ぶのは簡単じゃないんだよ。ほら早く着て」
「わ、わかったよ……」
俺はそう言って更衣室の中に入り、服を試着し始める。
*
僕は今、湊斗と一緒にアパレルショップにきていた。
デート用に服を買いたいと言った湊斗と一緒に来た。
今は僕が選んだ服を湊斗が試着しているところだ。
「なんか懐かしいな……」
昔もこうして湊斗とデート用の服を買いに来た。
あの時はまだ、湊斗と藍原さんが付き合って間もないころだったけど。
今は相手が違うんだよなぁ……。
僕はそんな事を考えながら、湊斗が更衣室から出てくるのを待つ。
「あれ? 栗原君?」
「ん? あ、白戸さんと藍原さん。買い物?」
「まぁね、栗原君は?」
湊斗の着替えを待っていると、偶然同じ店に白戸さんと藍原さんがやってきた。
「僕も服を見にね」
「あれ? 誰かと来てるの?」
「あぁ、実は……」
そう言いかけた瞬間、俺は咄嗟に言葉を止めた。
藍原さんに湊斗が清瀬さんとのデートの服を選んでいるなんて言ったら、きっと悲しむに違い無い。
ここはなんとか誤魔化さないと……。
「あぁ……ちょっとクラスの友達と……」
「そうなんだ。あ! もしかして春山君?」
「一緒に来てるの?」
案の定二人は湊斗と僕が一緒に来たと思っているらしい。
まぁ、当たりなんだが……ここはなんとか誤魔化そう。
丁度良く、湊斗は更衣室の中だし、この場から二人を離そう。
「いや、残念ながら今日は湊斗とじゃ……」
そう僕が言いかけた瞬間、僕の直ぐ側の更衣室のカーテンが開いた。
「直晄、どうだっておわ!!」
僕は開いたカーテンを無理矢理閉じ、出てきた湊斗を更衣室に押し込める。
「今、春山君の声が……」
「き、気のせいだよ!!」
「でも……」
「気のせい気のせい!」
暴れる湊斗を抑えながら、僕は必死に誤魔化し続ける。
てか、察してくれ湊斗!!
なんでこんな時に限ってこんな暴れるんだ!!
「そ、そう……な、なんか大変みたいね……」
「芽生、なんか邪魔しちゃ悪いし……そろそろ行こう……」
「そ、そうね……じゃあね栗原君」
「う、うん! じゃあね!」
そう言うと二人はレディースコーナーに向かって歩いて行った。
「はぁ……危なかった……」
「ぶはっ!! い、いきなり何しやがる!!」
「あぁ、ごめんごめん……でも感謝して欲しいなぁ、僕は湊斗と藍原さんのために頑張ったんだよ?」
「はぁ? なんだよそれ? それよりどうだ?」
「え? あぁ……良いんじゃ無い?」
「適当かよ!」
バレなくて良かったけど、完全に変な目で見られてたな……。
「それより、さっさと服買って帰ろう」
「え? さっきは服を選ぶのは簡単じゃないって……」
「そんなのどうでも良いから、早くそれ買って帰るよ!」
「さっきと行ってる事違くない!?」
僕たちはそうして店を出た。
結局、湊斗は最初に試着した服を購入していた。
「たく……まぁ、服は買えたから良いけど……」
「だからごめんって、さぁ早く帰……」
「あら? 春山君?」
「あ、清瀬さん」
「え!?」
店を出て直ぐだった、清瀬さんが丁度店にやってきたのだ。
まずい……。
この流れはもしかして……。
僕がそう思った時には、もう遅かった……。
「あれ、湊斗?」
「え? 春山君?」
店の方から今度は白戸さんと藍原さんが出てきた。
「……まずい」
「………お前がなんで俺を更衣室に押し込んだのかわかったわ……ありがとう」
「まぁ……それも無駄だったみたいだけど……」
気まずい空気の中、湊斗は僕にそう言った。
*
まず、なんでこうなったのか……俺は不思議だった。
「えっと……全員フリードリンクで良い?」
「う、うん……」
「私も大丈夫」
「ぼ、僕もそれだけで……」
「お、俺も……」
服を買って買えるはずだった……しかし、今のこの状況何なのだろうか?
俺は今、ファミレスの一番奥の席で、元カノと現在言い寄られている女の子に挟まれて座っていた。
俺の目の前の席には気まずそうな顔した直晄と、なんだか興奮した様子の白戸さんが座っていた。
マジで何、この状況……。
学校が終わり、俺は直晄と一緒にアパレルショップに向かった。
「さて……どれが良いんだ?」
「そうだなぁ、これなんかどう?」
「いや、それは派手過ぎるだろ」
一応デートだし、私服がださいと言われるのも嫌なので、俺は真剣に服を選ぶ。
こういう時、直晄と友達で良かったと思う。 直晄はセンスも良いし、何より服を買うのが好きなのだ。
流行なんかも知ってるので、色々アドバイスをして貰える。
「そうだなぁ……無難に今流行の組み合わせで良いんじゃ無い?」
「なるほど」
「まぁ、湊斗には普通の格好が一番かもね……はい、これ着て」
「お、おう……てかこんなに着るのか?」
「服を選ぶのは簡単じゃないんだよ。ほら早く着て」
「わ、わかったよ……」
俺はそう言って更衣室の中に入り、服を試着し始める。
*
僕は今、湊斗と一緒にアパレルショップにきていた。
デート用に服を買いたいと言った湊斗と一緒に来た。
今は僕が選んだ服を湊斗が試着しているところだ。
「なんか懐かしいな……」
昔もこうして湊斗とデート用の服を買いに来た。
あの時はまだ、湊斗と藍原さんが付き合って間もないころだったけど。
今は相手が違うんだよなぁ……。
僕はそんな事を考えながら、湊斗が更衣室から出てくるのを待つ。
「あれ? 栗原君?」
「ん? あ、白戸さんと藍原さん。買い物?」
「まぁね、栗原君は?」
湊斗の着替えを待っていると、偶然同じ店に白戸さんと藍原さんがやってきた。
「僕も服を見にね」
「あれ? 誰かと来てるの?」
「あぁ、実は……」
そう言いかけた瞬間、俺は咄嗟に言葉を止めた。
藍原さんに湊斗が清瀬さんとのデートの服を選んでいるなんて言ったら、きっと悲しむに違い無い。
ここはなんとか誤魔化さないと……。
「あぁ……ちょっとクラスの友達と……」
「そうなんだ。あ! もしかして春山君?」
「一緒に来てるの?」
案の定二人は湊斗と僕が一緒に来たと思っているらしい。
まぁ、当たりなんだが……ここはなんとか誤魔化そう。
丁度良く、湊斗は更衣室の中だし、この場から二人を離そう。
「いや、残念ながら今日は湊斗とじゃ……」
そう僕が言いかけた瞬間、僕の直ぐ側の更衣室のカーテンが開いた。
「直晄、どうだっておわ!!」
僕は開いたカーテンを無理矢理閉じ、出てきた湊斗を更衣室に押し込める。
「今、春山君の声が……」
「き、気のせいだよ!!」
「でも……」
「気のせい気のせい!」
暴れる湊斗を抑えながら、僕は必死に誤魔化し続ける。
てか、察してくれ湊斗!!
なんでこんな時に限ってこんな暴れるんだ!!
「そ、そう……な、なんか大変みたいね……」
「芽生、なんか邪魔しちゃ悪いし……そろそろ行こう……」
「そ、そうね……じゃあね栗原君」
「う、うん! じゃあね!」
そう言うと二人はレディースコーナーに向かって歩いて行った。
「はぁ……危なかった……」
「ぶはっ!! い、いきなり何しやがる!!」
「あぁ、ごめんごめん……でも感謝して欲しいなぁ、僕は湊斗と藍原さんのために頑張ったんだよ?」
「はぁ? なんだよそれ? それよりどうだ?」
「え? あぁ……良いんじゃ無い?」
「適当かよ!」
バレなくて良かったけど、完全に変な目で見られてたな……。
「それより、さっさと服買って帰ろう」
「え? さっきは服を選ぶのは簡単じゃないって……」
「そんなのどうでも良いから、早くそれ買って帰るよ!」
「さっきと行ってる事違くない!?」
僕たちはそうして店を出た。
結局、湊斗は最初に試着した服を購入していた。
「たく……まぁ、服は買えたから良いけど……」
「だからごめんって、さぁ早く帰……」
「あら? 春山君?」
「あ、清瀬さん」
「え!?」
店を出て直ぐだった、清瀬さんが丁度店にやってきたのだ。
まずい……。
この流れはもしかして……。
僕がそう思った時には、もう遅かった……。
「あれ、湊斗?」
「え? 春山君?」
店の方から今度は白戸さんと藍原さんが出てきた。
「……まずい」
「………お前がなんで俺を更衣室に押し込んだのかわかったわ……ありがとう」
「まぁ……それも無駄だったみたいだけど……」
気まずい空気の中、湊斗は僕にそう言った。
*
まず、なんでこうなったのか……俺は不思議だった。
「えっと……全員フリードリンクで良い?」
「う、うん……」
「私も大丈夫」
「ぼ、僕もそれだけで……」
「お、俺も……」
服を買って買えるはずだった……しかし、今のこの状況何なのだろうか?
俺は今、ファミレスの一番奥の席で、元カノと現在言い寄られている女の子に挟まれて座っていた。
俺の目の前の席には気まずそうな顔した直晄と、なんだか興奮した様子の白戸さんが座っていた。
マジで何、この状況……。
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