今日からフリーになりまして
第19話
「いや、だって清瀬さんって絶対に男とは仲良くならないって有名だぜ?」
「はぁ? どう言う事だよ?」
「俺が聞いた話だと、女子としか遊びに行ったりとかしないらしいぞ? それどころから、あんまり男子と会話もしないらしい」
「そうなのか? そんな風には見えないけど……」
清瀬さんは最初に会ったときから俺に話し掛けてきたし、教室まで俺を迎えにくるから、クラスでも男子と仲良くやってるんだろうと思っていたが……。
「そうなんのか……」
「で? どうやって仲良くなったんだ?」
「え? いや、清瀬さんから話し掛けてきたけど……」
「はぁ? 嘘つくなよ」
「本当だって、図書室で清瀬さんが俺に話し掛けてきたんだよ」
「はいはい、もうそう言う嘘は良いから、どんな催眠術を使ったのか教えろ」
「は?」
「もしくは、どうやって洗脳したのか教えろ」
「アホか」
もうダメだこいつらは……早くなんとかしなきゃ……。
しかし、清瀬さんの意外な話しを聞いてしまった。
そう言えば……俺は清瀬さんの事をまだ全然知らないなぁ……。
自分の事を好いてくれているからこそだろうか?
俺は清瀬さんの事をもっと知りたいと思った。
*
放課後。
「……ん」
「おう……帰るか……」
俺が帰る準備を終えて自分の机で待っていると、藍原が鞄を持って俺の方にやってきた。 俺と藍原は並んで歩く。
お互いに会話は無く、気まずい空気が流れる。
ヤバいなぁ……俺こう言うの苦手なんだよなぁ……。
何か話さないとと思っていると、俺が口を開く前に藍原が口を開いた。
「昨日は……本当にありがとう……アンタが居なかったら、私どうなってたかわからない……」
「え? あぁ、いや気にすんなよ。お前も一応女の子だろ?」
「一応って何よ! でも……アンタが走ってきてくれて……本当に安心したわ」
「な、なんだよ……今日はやけに素直だな……」
「私をなんだと思ってるのよ、私は毎日素直よ……」
「そうか? 毎日怒ってるイメージしかねぇ……」
「そんな事無いわよ」
俺は毎日怒られてたような気がするが……気のせいだろうか?
「それより……アンタ良いの? 私と一緒に帰ってて」
「お前が頼んできたんだろ?」
「そうだけど……清瀬さん、怒ってるんじゃない? 他の女と帰るって聞いて」
「別に怒ってねぇよ……それに状況も状況だ。お前が誰かと一緒に帰りたいって気持ちもわかるよ」
「そ、そう? あ、ありがと……」
「気にすんな、怖かったろ?」
「こ、怖くなんて無かったわよ!」
「強がるなよ、泣いてたくせに」
「うるさい!」
「イテっ! すぐに手を出すなよ……」
俺は藍原に足を蹴られた。
こいつはすぐに手を出す……変わってねぇなぁ……。
「なぁ……」
「なによ?」
「なんで俺たちって……なんで仲悪くなったんだけ?」
「……知らないわよ……お互いに合わなかったからでしょ?」
「そうか……なんで合わなかったんだろうな……」
「……もう……終わったことでしょ?」
「そうだよな……悪い……変事を聞いた」
「良いわよ、気にしてないわ」
変な事聞いちまったな……。
そんな事、俺だってわからないのに、藍原がわかるはずないか……。
そんな事を考えていると、もう藍原の住んでいるマンションに到着していた。
「ん……ここで良いか?」
「うん……ありがと」
「じゃあ、俺はもう帰るな、機種変行かないとだし……」
俺はそう言い残して、藍原の前から立ち去ろうとした。
しかし……。
「ん?」
「あ……いや……」
藍原が俺の制服の袖を急に掴んできた。
*
放課後、私は藍原由羽は元彼の湊斗と一緒に下校していた。
会話がまったく無かったので、私はとりあえず改めて昨日のお礼を湊斗に言うことにした。
「昨日は……本当にありがとう……アンタが居なかったら、私どうなってたかわからない……」
「え? あぁ、いや気にすんなよ。お前も一応女の子だろ?」
「一応って何よ! でも……アンタが走ってきてくれて……本当に安心したわ」
「な、なんだよ……今日はやけに素直だな……」
いつも素直よ!
「私をなんだと思ってるのよ、私は毎日素直よ……」
「そうか? 毎日怒ってるイメージしかねぇ……」
「そんな事無いわよ」
私にどんなイメージを抱いているのよこいつは!
まぁでも……確かに付き合ってた頃は私……怒ってばっかりだったかも……。
だって……湊斗が悪いんじゃない……時間に遅れたり、他の女の子と仲良くしたり……。 てか、湊斗は清瀬さんと一緒に帰らなくてよかったのかな?
私なんかより、今良い感じの清瀬さんとの関係の方が大事なんじゃ……。
「それより……アンタ良いの? 私と一緒に帰ってて」
「お前が頼んできたんだろ?」
「そうだけど……清瀬さん、怒ってるんじゃない? 他の女と帰るって聞いて」
私だったら多分怒ってる。
てか、なんかそんな事前に無かったかしら?
「別に怒ってねぇよ……それに状況も状況だ。お前が誰かと一緒に帰りたいって気持ちもわかるよ」
「そ、そう? あ、ありがと……」
何よ……なんでそんなに優しいのよ……。
もう私の事なんて……なんとも思って無いくせに……。
「気にすんな、怖かったろ?」
「こ、怖くなんて無かったわよ!」
「強がるなよ、泣いてたくせに」
「うるさい!」
「イテっ! すぐに手を出すなよ……」
「はぁ? どう言う事だよ?」
「俺が聞いた話だと、女子としか遊びに行ったりとかしないらしいぞ? それどころから、あんまり男子と会話もしないらしい」
「そうなのか? そんな風には見えないけど……」
清瀬さんは最初に会ったときから俺に話し掛けてきたし、教室まで俺を迎えにくるから、クラスでも男子と仲良くやってるんだろうと思っていたが……。
「そうなんのか……」
「で? どうやって仲良くなったんだ?」
「え? いや、清瀬さんから話し掛けてきたけど……」
「はぁ? 嘘つくなよ」
「本当だって、図書室で清瀬さんが俺に話し掛けてきたんだよ」
「はいはい、もうそう言う嘘は良いから、どんな催眠術を使ったのか教えろ」
「は?」
「もしくは、どうやって洗脳したのか教えろ」
「アホか」
もうダメだこいつらは……早くなんとかしなきゃ……。
しかし、清瀬さんの意外な話しを聞いてしまった。
そう言えば……俺は清瀬さんの事をまだ全然知らないなぁ……。
自分の事を好いてくれているからこそだろうか?
俺は清瀬さんの事をもっと知りたいと思った。
*
放課後。
「……ん」
「おう……帰るか……」
俺が帰る準備を終えて自分の机で待っていると、藍原が鞄を持って俺の方にやってきた。 俺と藍原は並んで歩く。
お互いに会話は無く、気まずい空気が流れる。
ヤバいなぁ……俺こう言うの苦手なんだよなぁ……。
何か話さないとと思っていると、俺が口を開く前に藍原が口を開いた。
「昨日は……本当にありがとう……アンタが居なかったら、私どうなってたかわからない……」
「え? あぁ、いや気にすんなよ。お前も一応女の子だろ?」
「一応って何よ! でも……アンタが走ってきてくれて……本当に安心したわ」
「な、なんだよ……今日はやけに素直だな……」
「私をなんだと思ってるのよ、私は毎日素直よ……」
「そうか? 毎日怒ってるイメージしかねぇ……」
「そんな事無いわよ」
俺は毎日怒られてたような気がするが……気のせいだろうか?
「それより……アンタ良いの? 私と一緒に帰ってて」
「お前が頼んできたんだろ?」
「そうだけど……清瀬さん、怒ってるんじゃない? 他の女と帰るって聞いて」
「別に怒ってねぇよ……それに状況も状況だ。お前が誰かと一緒に帰りたいって気持ちもわかるよ」
「そ、そう? あ、ありがと……」
「気にすんな、怖かったろ?」
「こ、怖くなんて無かったわよ!」
「強がるなよ、泣いてたくせに」
「うるさい!」
「イテっ! すぐに手を出すなよ……」
俺は藍原に足を蹴られた。
こいつはすぐに手を出す……変わってねぇなぁ……。
「なぁ……」
「なによ?」
「なんで俺たちって……なんで仲悪くなったんだけ?」
「……知らないわよ……お互いに合わなかったからでしょ?」
「そうか……なんで合わなかったんだろうな……」
「……もう……終わったことでしょ?」
「そうだよな……悪い……変事を聞いた」
「良いわよ、気にしてないわ」
変な事聞いちまったな……。
そんな事、俺だってわからないのに、藍原がわかるはずないか……。
そんな事を考えていると、もう藍原の住んでいるマンションに到着していた。
「ん……ここで良いか?」
「うん……ありがと」
「じゃあ、俺はもう帰るな、機種変行かないとだし……」
俺はそう言い残して、藍原の前から立ち去ろうとした。
しかし……。
「ん?」
「あ……いや……」
藍原が俺の制服の袖を急に掴んできた。
*
放課後、私は藍原由羽は元彼の湊斗と一緒に下校していた。
会話がまったく無かったので、私はとりあえず改めて昨日のお礼を湊斗に言うことにした。
「昨日は……本当にありがとう……アンタが居なかったら、私どうなってたかわからない……」
「え? あぁ、いや気にすんなよ。お前も一応女の子だろ?」
「一応って何よ! でも……アンタが走ってきてくれて……本当に安心したわ」
「な、なんだよ……今日はやけに素直だな……」
いつも素直よ!
「私をなんだと思ってるのよ、私は毎日素直よ……」
「そうか? 毎日怒ってるイメージしかねぇ……」
「そんな事無いわよ」
私にどんなイメージを抱いているのよこいつは!
まぁでも……確かに付き合ってた頃は私……怒ってばっかりだったかも……。
だって……湊斗が悪いんじゃない……時間に遅れたり、他の女の子と仲良くしたり……。 てか、湊斗は清瀬さんと一緒に帰らなくてよかったのかな?
私なんかより、今良い感じの清瀬さんとの関係の方が大事なんじゃ……。
「それより……アンタ良いの? 私と一緒に帰ってて」
「お前が頼んできたんだろ?」
「そうだけど……清瀬さん、怒ってるんじゃない? 他の女と帰るって聞いて」
私だったら多分怒ってる。
てか、なんかそんな事前に無かったかしら?
「別に怒ってねぇよ……それに状況も状況だ。お前が誰かと一緒に帰りたいって気持ちもわかるよ」
「そ、そう? あ、ありがと……」
何よ……なんでそんなに優しいのよ……。
もう私の事なんて……なんとも思って無いくせに……。
「気にすんな、怖かったろ?」
「こ、怖くなんて無かったわよ!」
「強がるなよ、泣いてたくせに」
「うるさい!」
「イテっ! すぐに手を出すなよ……」
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