小学生のぼくは日記を書くことにした

文戸玲

主体的にぼくは動く



 さっそくぼくは本で読んだことを実践してみたいと思う。上手くいかなくたってかまわない。期待しすぎない方がいい。昔の偉い人が書いた本は,その時代には受け入れられても今の時代では受け付けられないかもしれないからだ。どの時代でも新しい考え方や新たな発見がある。だけど,珍しいことや普通ではないこと,今までにないことを見つけた最初の一人目はいつだって辛い目を見る。そうしてその新しい考えはその世界に根付いていくのだ。
 ぼくの読んだ本は当時は革新的な考えだったのかもしれないが,今では時代遅れの考え方かもしれない。だけど,一周まわってそれが新しいってことだってあるだろうし,昔でも今でも大切なことの本当に根っこの部分,本質というやつは変わらないと思う。だから今度ぼくが試してみることはきっと佐藤さんと仲直りすることに役立つと思う。
 まずは明日,自分から周りの環境に働きかけることをしていきたい。今ある環境を嘆いたり不満を言うことは何の解決にもならないし,時間の問題のようである。こうして不満ばかりを言って動かずに不満ばかり言う人を”受け身”といったり”反応的”というらしい。反対に,ぼくが目指しているのは”主体的”だ。明日は主体的に動いてみよう。

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