AI暴走中!~ 暴走する悪意のAIに少年と少女と猫がコトバの魔法で挑みます!

けーすけ@ティーン向け教材クリエイター

第1章-第29話 連撃

(スキルをわせてみるか……)


「これでどうだ!?『ハナヲアカス』、『獅子奮迅シシフンジン』!」


 こうは、キリンせんでスキルが連打れんだできるとまなび、早速さっそく真似まねてみた。




 こうからだ青紫色あおむらさきいろひかりおおう。




 すると、こうは、いぬ敏捷性びんしょうせいをはるかに凌駕りょうがするスピードでうごけるようになった。


鼻を明かすハナヲアカス』スキルの効果こうかは、相手あいてをあっとおどろかせるほどの速度そくどアップができるというものだった。




 こううまくようなスピードでいぬかくらんし、パンチをす。




 ところが、いぬ一瞬いっしゅんおどろかされるも攻撃こうげきけようとしない。


「うわ」


 こうあしがもつれ、転倒てんとうしてしまったのだ。


 またもや『犬も歩けばイヌモアルケバ棒に当たるボウニアタル』スキルの効果こうかであった。


 火炎かえん獅子じしたちは見当違けんとうちがいの方向ほうこうはなたれてしまう。


ぼくほうつよいバウ。強い(つよい)ほうつバウ! いぬ西にしきゃひがしだバウォーン!」
 キリンより丁寧ていねい言葉遣ことばづかいだが得意とくいげに、自慢じまんげにいぬえる。



 そのときだ。



 こうはなった火炎かえん獅子じしたちは、きゅうきをえ、いぬかってはじめた。


 火炎獅子かえんじしれは嗅覚スメールせんのとき以上いじょう速度そくどで勢い良くいぬに飛び掛かる。


 無数の火炎かえん獅子じしみつかれたいぬは、一転いってんして窮地きゅうちおちいる。


 青紫色あおむらさきいろげられながら、いぬしみをう。


「ワォーン……。いぬわないやつらとおもったのにくやしいバウ……」


 文字通もじどおり、いぬ遠吠とおぼえのごとき言葉ことばのこし、いぬえていった。




「ハァハァ……。訓練くんれんレベルツーは……、意外いがいこずったな……。ハァハァ」


「うん……。でも、かわいいから、たおすのが心苦こころぐるしいなぁ。わたし、スキルひとつしか使つかってないけど……。こう大丈夫だいじょうぶ? 息切いきぎれが……」


案外あんがいつかれるもんだな……。ハァハァ」


 かたいきをするこうAIエーアイコウがこえをかける。


「そうですね、こうさんはフル稼働かどうしましたからやすみましょう」


久愛くうさんだけで、もういっせんしてみますか?」


 AIエーアイクウの言葉ことばにうなずいた久愛くうは、ひとりで訓練くんれんバトルをつづけることにした。


 こうのアジョンだけがえ、こう本体ほんたい目覚めざめる。


「ふぅ……。もどったら、そこまでつかれてないや。久愛くうはバトルがわるまでてるんだよね?」


「そうですね。しばらくちましょう」


 こうはまだとなりねむっている久愛くうをやったあと深呼吸しんこきゅうをして呼吸こきゅうととのえる。





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