AI暴走中!~ 暴走する悪意のAIに少年と少女と猫がコトバの魔法で挑みます!

けーすけ@ティーン向け教材クリエイター

第1章-第28話 犬も歩けば棒に当たる

「「はつバトルじゃないよ」」


((初バトリンって……))


 ふたりがくちをそろえてこたえると、キリンはくびかわ一枚いちまい状態じょうたいにもかかわらず、にくまれくちをたたく。


雁首がんくびそろえて……、おにくびったようなかお……、してるなリン……。まだ訓練くんれんレベル……、いちのくせにリン……」


 最期さいごのこったくち青紫色あおむらさきいろめられたキリンは徐々じょじょえていく。すかさず、AIエーアイコウとAIエーアイクウがう。


こうさん、さすがです。ふたりのコンビネーションは首尾一貫しゅびいっかんしていますね。さっそくつぎのアジョンにも挑戦ちょうせんしてください」


久愛くうさん、べつのスキルでこうさんをサポートしてみてください」


「ウゥ……、バウォーン。つぎぼく相手あいてだバウ!」


 訓練くんれんようのバトルフィールドがえないまま、いぬのアジョンがあらわれる。


 大型のシベリアンハスキーだ。


「スキルはまだすくないけど、楽勝らくしょうすぎるよ。ほら『手を焼くテヲヤク』!」


 こうみぎこぶし火炎かえん獅子じしはなつ。だが、いぬ素早すばやくそれらをけた。




おおきいのにはやいなぁ。じゃぁ、わたしは『ウシノアユミ』!」


 久愛くうとなえると、てのひらからはなたれたしろひかりいぬつつみ、ひかりまくる。


 すると、いぬうごきがきゅうにぶる。


牛の歩みウシノアユミ』は、てきうごくスピードをおそくするスキルだった。


 こうはそれを見逃みのがさずスキルをとなえようとする。


 ところが、いぬ先手せんてってスキルをとなえる。


「『イヌモアルケバボウニアタル』バウ!」


 いぬくちからはなたれた超音波ちょうおんぱのようなひかりこうにあたる。


「『手を焼くテヲヤク』!」
 おくれてとなえたこうは、その直後ちょくごあしすべらせてひっくりかえってしまった。


 そのため、火炎かえん獅子じし明後日あさって方向ほうこうはなたれてしまう。


「『犬も歩けばイヌモアルケバ棒に当たるボウニアタル』スキルできみ災難さいなんきるバウ。つぎは『ケンエンノナカ』バウ!」


 かんぱつれず、いぬあらたにスキルをとなえる。


 すると、いぬからだっていたひかりまくえる。


 久愛くうのスキルの効力こうりょくえたのだ。


 ゆえに、いぬはスピードをもどす。


 『犬猿の仲ケンエンノナカ』は、スキル同士どうし反発はんぱつしあい、おたがいの効力こうりょく消失しょうしつしてしまうスキルだった。


「こ、このままじゃぼく攻撃こうげきたらない……」


 さきほどまでの余裕よゆうくし、動揺どうようかくせないこう



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